USDT発行のテザー、エルサルバドルに本社移転へ|DASPライセンスの取得報告

エルサルバドル移転に向けてライセンス取得

米ドル連動ステーブルコインのUSDTを発行しているTether(テザー)は2025年1月13日に、エルサルバドルへの移転に向けてデジタル資産サービスプロバイダー(DASP)のライセンスを取得したことを発表しました。

テザーの関連会社はこれまでイギリス領ヴァージン諸島に法人登録されていましたが、現在はエルサルバドルへの移転に向けた手続きを進めているとのことで、今回のライセンス取得によって移転手続きの全てが完了に近づいているとも報告されています。

エルサルバドルは仮想通貨を積極的に取り入れている代表的な国の1つとして知られており、2021年6月には世界で初めて「ビットコインを自国の法定通貨とする法案」を可決、その後は国家規模でビットコインの購入を続けています。

公式発表によると、エルサルバドルに拠点を移すことによってテザーは最先端ソリューションの開発と実装をより効率的に進めることができるようになるとのことで、今回のDASPライセンス取得を通じて世界的なビットコイン採用促進に向けた取り組みをさらに強化するともコメントされています。

BTC推進国として注目されるエルサルバドル

テザーは「エルサルバドルはデジタル資産と技術革新における世界的な拠点として急速に成長している」と述べており、「エルサルバドルは先進的な政策・好意的な規制環境・ビットコインに精通したコミュニティの成長により、デジタル金融革命を主導する企業にとって理想的な目的地になっている」と説明しています。

同社はビットコイン経済圏を推進するエルサルバドルがテザーのビジョンに合致していることを説明しており、今回のライセンス取得・移転計画の重要ポイントとして以下の4点を挙げています。

  • ビットコインの採用促進
    エルサルバドルのビットコインファーストな経済圏は「デジタル通貨を通じて個人と企業を支援する」というテザーの使命と完全に一致している。
  • 新興市場における取り組みの拡大
    エルサルバドルへ移転することによって、サービスが行き届いていない地域でビットコインとステーブルコインの採用を活用し、金融包摂をサポートする取り組みをさらに拡大することができる。
  • イノベーションの自由
    今回の移転により、支援的な規制およびビジネス環境の中で画期的なソリューションを模索する柔軟性がさらに高まる。
  • ライセンス承認の確保
    テザーはイノベーションを受け入れて長期的なビジョンを支援する先進的な管轄区域に拠点を設立することを誇りに思っている。

また、テザーの最高経営責任者(CEO)であるパオロ・アルドイーノ氏は公式発表の中で次のように述べています。

この決定は、テザーにとって自然な進展であり、新しい拠点を築き、協力関係を促進し、新興市場への注力を強化する機会をもたらします。エルサルバドルは、デジタル資産分野におけるイノベーションの灯台です。我々がここに根を下ろすことで、金融の自由、イノベーション、そして回復力という点で我々のビジョンを共有する国と調和するだけでなく、分散型技術を通じて世界中の人々を力づけるという我々のコミットメントを強化します。

最近では、暗号資産取引所Bitfinex(ビットフィネックス)のデリバティブ部門がエルサルバドルでDASPライセンスを取得したことも報告されているため、今後は仮想通貨関連企業のエルサルバドル進出がさらに進み、同国の存在感もさらに増していく可能性があると注目されています。

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Souce:Tether公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Freepikのライセンス許諾により使用

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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