SBI、日本酒「作(ZAKU)」にブロックチェーン導入で不正流通を防ぐ。開封後に「ラベルNFTバッジ」受取も

日本酒「作(ZAKU)」がSBIトレーサビリティの「SHIMENAWA」導入

SBIトレーサビリティ提供のブロックチェーントレーサビリティサービス「SHIMENAWA(しめなわ)」が、日本酒「作(ZAKU)」および「鈴鹿川」の蔵元である清水清三郎商店に導入された。SBIトレーサビリティが2月27日発表している。

「SHIMENAWA」は日本酒の不正な流通を防ぐことを目的に、日本酒の「真贋証明」や「開封検知」、「正規品管理機能」、「日本酒のストーリー可視化」などを提供するソリューション。米R3社開発のエンタープライズ向けブロックチェーン基盤「Corda(コルダ)」とサトーのNFC/RFID技術のデジタルペアリングが活用されている。

「SHIMENAWA」の「真贋証明」機能により日本酒を購入する顧客に蔵元として本物を届けるという責任を果たすことができ、顧客からさらなる信頼性の向上が期待できるとのこと。

また「開封検知」機能では、その銘柄が「いつごろ」、「どこで」、「どのくらい」消費されたかのデータを取得できるという。そしてそのデータは、蔵元には経営への活用をしてもらう他、顧客には購入した特別な日本酒の希少性をさらに高めるといった新たな価値の提供が可能になるとのこと。

「SHIMENAWA」では、対象の日本酒を購入し開封した後に、スマートフォンでNFCタグにタッチすることで開封された情報がブロックチェーンに記録され、アプリトップ画面で「開封済」が証明される。

また「正規品管理機能」では、酒造会社でNFCタグにより日本酒ひとつ一つに付された固有IDに出荷先情報を紐付けし、データベースで管理できるとのこと。そのため同機能により、不正な横流しの抑止効果が働くと共に、不正に横流しされた日本酒の出どころの傾向を把握し、特約店管理に活かせるとのことだ。

「SHIMENAWA」のNFT新機能

「SHIMENAWA」には前述した機能の他、日本酒を購入・開封した人にだけ特別な画面が表示され、限定(非公開)サイトへの誘導やNFTを受け取れる機能が昨年12月より新たに実装されたという。

同新機能により、現物資産と強固に紐付けたNFTによる顧客ロイヤリティ向上などの取組みを進めることが可能になったとのこと。

なお同機能は、SBINFT提供の総合NFT運営支援サービス「SBINFT Mits」が活用されるという。

SBIトレーサビリティによると、同新機能による具体的なロイヤリティ向上の取組みとして、どのような内容が効果的かなどは、検討段階であるとのこと。ただし、まずは取組みの一つとして「日本酒ラベルNFTバッジ」を清水清三郎商店で一時的にテスト導入し、検証を進めていくとのことだ。

具体的には、実際に購入した日本酒ボトルにセットされたNFCタグの固有IDや銘柄情報などがメタデータとして記録され、「作(ZAKU)」ファンは「SHIMENAWA(しめなわ)」の新しい機能で飲んだ証としてNFCタグの開封後に「日本酒ラベルNFTバッジ」が受取可能になるとのこと。

これにより「作(ZAKU)」ファンは、どの銘柄を、いつ・どのくらい(何本)飲んだかなどの思い出と共に、現物の日本酒ラベルをコレクションするかのように日本酒ラベルのNFTバッジを、自身のデジタルウォレットに収集可能になるとのことだ。

さらに清水清三郎商店側は、同NFTバッジを通じて「作(ZAKU)」ファンが、どの種類を、いつ頃から、どのくらい保有しているかを管理でき、保有内容に応じて熱量の高い「作(ZAKU)」ファンに対してさらにロイヤリティ向上につながる施策を講じられるとのことだ。

ちなみに「SHIMENAWA」は、福井県の加藤吉平商店が提供する「梵」や宮城県の新澤醸造店提供の「零響(れいきょう) – Absolute 0 -」、奈良県の油長(ゆうちょう)酒造の「水端(みづはな)」ブランドなどの日本酒などにも採用がされている。

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参考:SBI
images:iStocks/kuppa_rock

参照元:NFT – あたらしい経済

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