アルゼンチン大統領選挙、ビットコイン支持派「ハビエル・ミレイ氏」が勝利
無政府資本主義を掲げるミレイ氏が勝利
2023年11月19日に投開票されたアルゼンチン大統領選の決戦投票で、仮想通貨ビットコイン(BTC)を支持していることでも知られる自由至上主義者のハビエル・ミレイ下院議員が勝利したことが明らかになりました。
ハビエル・ミレイ氏は「中央銀行とアルゼンチンペソの廃止・経済のドル化」などの改革を訴えるリバタリアン(自由至上主義者)であり、ビットコインを支持する発言などから仮想通貨業界でも注目を集めています。
中央銀行を強く批判している同氏は、過去に『中央銀行は詐欺であり、政治家がインフレ税で善良な国民を騙す仕組みだ』とコメントしている他、今年5月には全国報告のテレビ番組で中央銀行の模型を容赦なく破壊したことも報告されています。
Pro-#Bitcoin Argentine Presidential candidate on national TV destroying a central bank piñata.
— Bitcoin Magazine (@BitcoinMagazine) May 3, 2023
アルゼンチン大統領候補が全国放送で中央銀行のピニャータを破壊。
イーロン・マスク氏も法定通貨を批判
また、ビットコイン関連の発言では『ビットコインは本来の創造者である民間部門へのお金を還元を意味する』『政治家がインフレを通じてお金を奪うことを防ぐ』とコメントしたことなども報告されています。
インフレ税とは、物価上昇(インフレ)でお金の価値が下がることで政府の借金の返済負担が実質的に軽くなることであり、メキシコの億万長者であるリカルド・サリナス氏は過去に『インフレ税は知らない間に人々の貯蓄が許可なく奪われていることを意味する』と説明した上で『ビットコインで資産を守るべき』と語っています。
ハビエル・ミレイ氏が仮想通貨関連の政策を実施していくかどうかは現時点で不明であるものの、エルサルバドルでは既にビットコインが法定通貨として認められており、最近ではドイツでも同様の動きが見られているため、仮想通貨業界では「アルゼンチンにおけるBTC法定通貨化」などにも期待が高まっています。
なお、ハビエル・ミレイ氏は12月10日に新大統領に就任する予定で、任期は4年とされています。