カルダノ共同創設者「米SECのステーキング規制」にコメント|ADAは問題ない?


カルダノ・エイダ(Cardano/ADA)の共同創設者であるチャールズ・ホスキンソン氏は2023年2月10日に、仮想通貨業界で話題となっている「米国証券取引委員会(SEC)のステーキング規制」について自身の考えをYouTubeチャンネルで語りました。同氏は仮想通貨規制に上手く適合して行くための新たなステーキングモデルとして「Contingent Staking」と呼ばれる方法も提案しています。

こちらから読む:米SEC「Krakenのステーキングサービスは証券法違反」と指摘

話題の仮想通貨ステーキング規制についてコメント

カルダノ・エイダ(Cardano/ADA)の共同創設者であるチャールズ・ホスキンソン氏は自身のYouTubeチャンネルで2023年2月10日に公開された動画「Staking and Regulation」の中で、仮想通貨業界で話題となっている『米国証券取引委員会(SEC)のステーキング規制』について自身の考えを語りました。

米国証券取引委員会(SEC)は2023年2月9日に『必要な登録を行わずに暗号資産のステーキングサービスを米国の顧客に提供した』として米国の暗号資産取引所Krakenを起訴しており、Krakenは「3,000万ドルの罰金支払い」と「米顧客向けのステーキングサービス停止」の条件に同意して和解していたため、一連のニュースには注目が集まっていました。

PoSチェーンはそれぞれで仕組みが異なる

今回のニュースを受けて仮想通貨業界では「ステーキング可能な仮想通貨に対するSECの今後対応」などにも注目が集まっていましたが、チャールズ・ホスキンソン氏は今回の動画の冒頭で『アバランチ・ポルカドット・テゾス・カルダノ・イーサリアム・アルゴランドなどは全てステーキングの仕組みを採用しているが、詳しくみるとそれぞれが非常に異なる仕組みを用いている』と説明しています。

ホスキンソン氏は9日のツイートでも各ブロックチェーンのProof-of-Stake(PoS)の仕組みに違いがあることを説明しており、『イーサリアムのステーキングは問題がある。自分の資産を一時的に他人に預けてリターンを得てもらうのは規制対象商品とよく似ている。PoSプロトコルの運用や設計で誤解があることによって全てが一括りにされてしまうかもしれないのは悲しいことだ』とコメントしています。

ブロックチェーンによっては「ステーキングを行う際に資産を一定期間ロックする必要があるもの」がありますが、Cardano(ADA)のステーキングにロック期間は設けられていないため、ステーキング参加者は自分の好きなタイミングでステーキング解除してADAを移動・売却させることができるようになっています。

また、今回の事例は「暗号資産取引所がユーザーが資産を預かって代わりにステーキングを行う」というケースであり、SECの委員長は『仲介者が投資家のトークンと引き換えに投資契約を提供する場合はサービス提供者が証券法に従う必要がある』と説明、『SECは投資家保護に特化しているだけで技術に対しては中立である』ともコメントしているため、Cardano(ADA)のようにユーザー自身が自分で資産を管理した状態でステーキングできる場合は問題ないと考えられます。

ステーキング銘柄=証券ではない

ホスキンソン氏は今回の件について、SECは「ステーキング機能があるから証券」とみなしているのではなく「Krakenが顧客向けステーキングサービスを構築した方法に問題があること」を理由にKrakenを起訴したようにみえるとも説明しており、ステーキングの仕組みのせいでその資産が証券になるというようなことはないだろうの考えを語っています。

具体的な例としては、コモディティである小麦や金を1つのパッケージにまとめて販売した場合にはそのパッケージが証券に該当する場合があるものの、だからといって「小麦や金そのものも証券」となるわけではないため、今回のケースに関しても「Krakenのステーキングサービスが証券法違反だったからといって、それぞれの暗号資産が証券に該当することにはならないだろう」との考えが説明されています。

現状カルダノは問題ないが、予測不可能な点も

ホスキンソン氏はこのような複数の理由から「現状のCardanoエコシステムやステーキングモデルに問題はない」との見解を示していますが、「政府の仮想通貨規制は予測不可能であり、事実や状況が変化する可能性はある」との考えも語っています。

先述したように、カルダノやイーサリアムなど各種銘柄のステーキングモデルには細かな仕組みの違いがありますが、政府側がこれらのステーキング銘柄を混同して規制を定める可能性もあるため、場合によってはカルダノコミュニティにとって望ましくない方向に引き摺り込まれる可能性があるとの見解が示されています。

新たなステーキングの仕組み「Contingent Staking」

ホスキンソン氏は仮想通貨規制に上手く適合して行くための新たなステーキングモデルとして「Contingent Staking(コンティンジェント・ステーキング)」と呼ばれる方法も提案しています。

従来のステーキングは「委任者がステークプールにトランザクションを送信する」という一方通行の仕組みとなっていましたが、コンティンジェント・ステーキングは「委任者とステーキングプール運営者の両方が取引処理前に署名する」という双方向の仕組みとなっています。

Contingent Staking(コンティンジェント・ステーキング)を採用した場合には、委任者とプール運営者の両方が署名するまでトランザクションが保留されることになりますが、これによってプール運営者は委任相手を選ぶことが可能になるため、規制要件をよりよく遵守できるようになると期待されています。

なお、コンティンジェント・ステーキングに関しては「カルダノコミュニティがコンティンジェント・ステーキングの概念を概説する文書を作成する予定」とも報告されています。

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参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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