ユーロ圏の中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行判断が近日中に発表と欧州中央銀行(ECB)ラガルド総裁が発言

ユーロ圏の中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行判断が近日中に発表と欧州中央銀行(ECB)ラガルド総裁が発言

欧州中央銀行(ECB)の総裁であるChristine Lagarde(クリスティーヌ・ラガルド)氏が「ユーロ圏の中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行判断が近日中に発表される」と発言したことをブルームバーグが9月11日に報じた

ブルームバーグの報道によると9月10日夜に開かれたドイツのブンデスバンクとのオンラインイベントの中で、ラガルド総裁は「デジタル通貨への移行や世界的な決済の変化にユーロ圏が取り残されないようにするためには、このような(CBDC発行への)取り組みが重要になるかもしれない」と述べたとのこと。

またラガルド総裁は「ユーロのシステムではこれまでのところ、デジタル・ユーロを導入するかどうかを決定していません。しかし世界中の他の多くの中央銀行と同様に、デジタル・ユーロ導入についてメリット、リスク、運用上の課題を探っているところです」と述べ「ユーロシステムの研究チームの調査結果は、今後数週間のうちに一般市民に提示され、その後公開協議が開始される予定です」と発言したとのことだ。

編集部のコメント

ユーロ圏の中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行について、欧州中央銀行の理事であるYves Mersch(イブ・メルシュ)氏が、その可能性について今年5月に言及をしています。

その中でメルシュ氏は「ECBはデジタルユーロの発行に関して慎重に研究を続けているが、今はまだデジタルユーロに対する需要はない」とし、その一方で「現在CBDCの具体的なビジネス活用方法がないからといって、万が一私たちがデジタルユーロを発行する政策決定をした場合に準備されているようにCBDCの最適設計を深く探求すべき」とも発言していました。

ユーロ圏においては複数の国が共通して一つの通貨を利用しているため、権利などの法的な問題が他の国々よりもあるようです。また現状では紙幣の発行権はECBが持っているものの、硬貨の発行はEU各国が行っているため、CBDCが紙幣と硬貨のどちらとして認められるかという疑問も議論の的となっているとのことです。

コメント:大津賀新也(あたらしい経済)

(images:iStock/Victorburnside)

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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