為替が緩やかに動き出した! 休暇明けの 投資家が円売りに向かうと考える理由は?
2017-12-21
そんな中、今週(12月18日~)に入ってから、欧米の長期金利が上昇したことで、為替相場が反応して、緩やかに動き出すという展開となっています。
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■きっかけはドイツ。ユーロ圏各国で利回り上昇 きっかけは、ドイツ政府が今週(12月18日~)の初めに、来年(2018年)の国債発行額を、償還額が増えるために今年(2017年)より増やす計画を発表したことでした。
具体的には、ドイツの30年債は160億ユーロ発行する予定で、今年(2017年)の約110億ユーロから、かなり増加します。他の年限(=償還期間)の国債に関しては、今年(2017年)から変化はありませんでした。
この発表を受けて、ドイツの国債利回りは、30年債利回りを中心に上昇していきました。
ドイツ30年物国債利回り 日足(出所:Bloomberg)
それと合わせる形で、ユーロ圏各国の、すべての債券利回りが上昇しています。
ユーロ圏主要3カ国の長期金利(10年債利回り) 日足※イタリアの利回りは左軸、ドイツ・フランスの利回りは右軸に表示
(出所:Bloomberg)
■余波は米国にも。米長期金利は2.5%へ この影響は米国にも及んでいます。米国では、米税制改革法案の可決が確実になったことを受けても、米国債利回りの上昇は緩やかなものにとどまっていました。
しかし、12月19日(火)のNY市場で、11月の米住宅着工件数が1年1カ月ぶりの高水準となったことに加えて、ドイツの長期金利が上昇し始めると、それにつられる形で米国の長期金利も上昇。翌20日(水)には、10年物国債利回りが、一時2.5%に達する展開となっています。
米長期金利(米10年債利回り) 日足(出所:Bloomberg)
こうした金利の動きに為替市場は素直に反応し…