上放れ後の逆張りは無謀。ドル/円で踏み 上げられて、血祭りとなったミセスワタナベ

■米ドル全面高! 米ドル/円急伸の理由は? 米ドル全面高が続いている。ドルインデックスは97.75まで切り返し、ユーロ/米ドルは1.08ドルの節目に再接近した。 
ドルインデックス 日足(出所:米国FXCM) 
ユーロ/米ドル 日足(出所:米国FXCM)
 そして、何より注目されるのは米ドル/円だろう。2007年高値124.16円を更新し、2011年安値(戦後最安値)から事実上一本調子の上昇を続けてきただけに、円売りトレンドの雄大さに感心させられたところだ。 
米ドル/円 月足(出所:米国FXCM)
 米ドル/円の上昇スピードが非常に早かったので、日経平均の上昇に伴った外国人投資家の円売りヘッジとか、日本の個人投資家(いわゆるミセスワタナベ)の米ドル売りが踏み上げされた結果だとか、いろんな解釈が聞こえてくる。
 テクニカルの視点では、単純にこの前の保ち合いが長かったので、いったん上放れが確認されると、モメンタムが強まり、相場のスピードが速くなったということだろう。これは自然な成り行きだ。
 こういった長い保ち合いを経てから上放れを果たし、その後、一本調子の上昇をもたらす局面は、今まで何度もあった。単純に言えば、その繰り返しである。
米ドル/円 日足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)
■逆張りして踏み上げられたミセスワタナベが上昇を加速 この意味では、米ドル/円の上放れとその後のターゲット測定は難しいものではなく、また、少なくとも高値更新後はトレンドフォローを基本的なスタンスにすべきであろう。
 筆者のブログで5月21日(木)に開示したチャートはこの見方を証左し、まだ達成されていない125.70円のターゲットも、これから達成される公算が大きいと思う。 
米ドル/円 日足(5月21日作成、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)
 筆者自身、米ドル/円の上放れ自体や上昇スピードにサプライズはないが、気になるのは日本のFX会社の統計に見られる、最近の個人投資家の逆張り傾向だ。米ドル/円の上放れにつれて、ミセスワタナベは全体として順張りではなく、逆張り傾向を強めた模様で、その踏み上げによって米ドル/円の上昇が加速した、といった見方も多い。
 筆者の記憶が正しければ、個人投資家は全体として逆張りの傾向が強いが、米ドル/円に限って言えば、日本の個人投資家が積極的な売りを仕掛けてくるのは珍しい。
 最近の米ドル売り・円買いの仕掛けは、値ごろ感によるところが大きいか、さすがに2007年高値は超えないだろう、あるいは調整なしでは超えないだろうといった「相場観」によるところも大きいのではないだろうか。
 いずれにせよ、上放れが確認された後の逆張りは無謀すぎて、相場の基本に反する行為だから、踏み上げられるのも当然。踏み上げの土台になったこと自体、米ドルの急騰につながった側面を否めないと思う。
【ミセスワタナベに関する参考記事】
●「ミセス・ワタナベ」のルーツを探れ(1) 実は90年代半ばに英国で生まれた言葉?
●「ミセス・ワタナベ」のルーツを探れ(2) なぜ佐藤、鈴木ではなくワタナベなのか?
 ところで、ミセスワタナベによる大規模な米ドル売り…

参照元:ザイFX! 陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

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