■米FOMCの声明文に大きな変化あり 米国では10月27日(火)-28日(水)とFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されました。
今回も金融政策に変更はありませんでしたが、声明文の中身が大きく変わっていました。
これまでのFOMCでは、中国などの世界的な経済リスクについて「最近の世界的な経済・金融情勢は経済活動をやや抑制させ、目先のインフレにさらなる下方圧力を与えている可能性がある」と言及されていましたが、今回その部分が削除されました。
これが1点。
■12月に米利上げが!? マーケットは米ドル高に! そして、利上げ開始の時期を議論する場として、12月15日(火)、16日(水)両日の「次回会合」を挙げています。
これまで、年内の利上げがあるのかどうかが市場の大きな関心事でしたが、今回の声明文は、まさに年内利上げの可能性について言及したものです。
この声明文を受けて、一気に利上げムードが高まったのは言うまでもないでしょう。
為替市場でも、米ドル高が一気に進行しています。
たとえば、ユーロ/米ドルですが、1.10ドルの壁がなかなか抜けなかったのが、昨日28日(水)に下抜けし、1.09ドル台に突入しています。
一時、1.0896ドルまで売り込まれる場面も見られました。
ユーロ/米ドル 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
■ユーロ/米ドルは1.08ドル台前半までは視野に つい先日、ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁は、2015年12月に追加緩和を実施する意向を示しました。
ユーロ圏は追加緩和、一方の米国は利上げということになれば、当然ユーロ安・米ドル高に向かっていくのは自明の理。
チャートを見てみると、ここ半年間で、何度も下値をトライして跳ねつけられている1.08ドル台前半までは、とりあえず視野に入っているかと思います。
ユーロ/米ドル 週足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足)
■対米ドルで見ると、豪ドルやNZドルはもう少し下落するか 米国が利上げするとなると、その分、マイナスの影響を受けるのは豪ドル、NZドルなどのオセアニア通貨。
対円ではそうでもありませんが、対米ドルで見ると、また下抜けをしています。これも、もう少し下落する可能性を考えておいた方が良いのではないかと思います。
豪ドル/米ドル 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 4時間足)
NZドル/米ドル 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/米ドル 4時間足)
ただ、米ドル/円だけは…