
この記事の要点
- クラーケン親会社が欧州銀行を「まもなく買収」と表明
- 買収攻勢で取引所から総合金融インフラへ転換加速
ペイワード、欧州銀行を買収へ
2026年9月26日、大手仮想通貨取引所Kraken(クラーケン)の親会社Payward(ペイワード)が、欧州の銀行を近く買収する方針であることが明らかになりました。
米メディアCoinDeskの報道によると、ペイワードは欧州で銀行機能を取り込み、仮想通貨(暗号資産)取引に加えて金融事業を拡大する方針を示しています。
一方、セティ共同CEOは交渉中の銀行名について公表を控えており、具体的な買収先は現時点で非公表となっています。
なお、ブルームバーグは7月、関係者の話としてリトアニアの銀行が買収候補になっていると報じています。
6,000万ウォレットの基盤を取得
大型M&Aで規制基盤と金融インフラ統合
「ワン・レジャー」で全事業を一元管理
CoinDeskによれば、ペイワードはクラーケンを通じた取引、銀行、資産運用、法人向けインフラ「ペイワード・サービス(Payward Services)」の4分野を事業の柱としています。
セティ共同CEOは同メディアのインタビューで、これらを「ワン・プラットフォーム、ワン・バランスシート、ワン・レギュラトリースタック」のもとで一体化する方針を説明しました。
その中核には、資金と資産の記録を共通の台帳で扱う「ワン・レジャー」という考え方が据えられています。
同氏は、銀行や証券、清算機関が別々に取引記録を管理する従来の金融構造では照合や仲介にコストが生じると指摘し、共通基盤によってこうした処理を簡素化する考えを示しています。
米デリバティブ2社取得で規制基盤強化
この金融基盤を構築する手段として、ペイワードは既存企業の買収を相次いで実施してきました。
セティ共同CEOは同社のQ2株主向けレターで、数年を要するライセンスや登録、決済インフラなどを買収によって取り込むことがM&Aの狙いだと説明しています。
同報道によると、2025年には米先物取引を手がけるニンジャトレーダー(NinjaTrader)を15億ドル(約2,355億円)で買収しています。
続く2026年4月には、CFTC(米商品先物取引委員会)認可のデリバティブ企業ビットノミアル(Bitnomial)を5億5,000万ドル(約865億円)で買収することで合意しました。
ビットノミアルの買収は5月1日に完了し、ペイワードは取引所、清算機関、ブローカーに相当する3種類のCFTCライセンスを傘下に収め、米国の適格顧客向けに現物証拠金取引や無期限先物(パーペチュアル先物)を提供できる体制を整えました。
ステーブルコイン決済も買収で統合
デリバティブ分野に続き、ペイワードは7月にステーブルコイン決済とカード発行を手がけるリープ(Reap)の買収を完了し、決済インフラも事業基盤に加えました。
法人向けの「ペイワード・サービス(Payward Services)」では、カストディや流動性、法令順守、決済などの機能をAPI経由で提供しています。
CoinDeskによると、セティ共同CEOは少なくとも25社が同基盤を使ったサービスを開発しており、いずれも年内のローンチを予定していると説明しています。
仮想通貨の現金化網を100か国へ
ライセンス100超保有、欧州の銀行買収へ
ペイワードは買収による事業拡大と並行し、大手金融機関との連携も進めています。
2026年9月10日には、米ナスダック(Nasdaq)のベンチャー部門がペイワードへ1億ドル(約160億円)を出資することで合意し、両社はナスダック・エクイティ・トークン(NET)の2027年第2四半期ローンチを予定しています。
大手金融との連携を進める一方、欧州ではバンキングアプリ「Krak」を通じて、Q2にリトアニアやエストニアなど11カ国で仮想IBAN(国際銀行口座番号)の提供を開始しており、保有するライセンスと登録は世界で100を超えています。
セティ共同CEOは事業拡大に必要な投資を自社のバランスシートでまかなえると説明しており、欧州では今後、銀行買収に向けた具体的な手続きが進む見通しです。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.70 円)
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Source:Coindesk報道
サムネイル:AIによる生成画像
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