英FCA、金融関連の予測市場で個人向け規制緩和を検討か=報道

予測市場は2026年に取引高約2,400億ドル規模へ

英国の金融行為監督機構(FCA)が、金融関連の予測市場について、小売消費者によるアクセスを巡る規制の見直しを検討しているようだ。英紙タイムズが9月4日に報じた。

予測市場は、経済やスポーツ、政治、天候など将来の出来事について、その結果に連動する契約を取引する仕組み。代表的なサービスとして、米カルシ(Kalshi)やポリマーケット(Polymarket)などが知られている。

FCAは2026年3月に公表した「Perimeter issues update」で、同庁がこれまで確認した金融関連の予測市場商品はバイナリーオプションに該当するとの見解を示している。

英国では2019年から、バイナリーオプションの小売消費者への販売・流通・マーケティングが恒久的に禁止されている。

FCAは、こうした商品は投機性が高く、消費者被害につながるリスクがあるとして現行の禁止措置を妥当としている。一方、予測市場商品へのアクセスや、FCAの規制対象となる範囲について追加検討する可能性も示している。

タイムズによると、FCAが見直しを検討する背景には、英国の利用者がカルシやポリマーケットなど海外の予測市場プラットフォームを利用する動きが広がっていることがあるという。

一部の利用者はVPN(仮想プライベートネットワーク)などを利用して地理的なアクセス制限を回避し、英国の規制や消費者保護の枠外にあるサービスを利用しているとされる。

また同紙によると、業界関係者は英国で海外の予測市場を利用する人がすでに数百万人規模に達していることを示すデータをFCAに提示し、規制の見直しを求めてきたという。

なお決済専門メディア「PYMNTS」によると、FCAは今回の報道について具体的なコメントを控え、前述の「Perimeter issues update」を参照するよう求めたという。

英国では、予測市場の対象となるイベントによって規制当局が異なる。

FCAによると、金融イベントや一部の気候関連イベントに紐づく予測市場商品は同庁の規制範囲に入る。一方、スポーツや政治など非金融イベントに関連する商品は、英ギャンブル委員会(Gambling Commission)の管轄となる。

このため、金融イベントとスポーツ・政治などの非金融イベントの双方を扱う事業者は、商品設計や提供形態によって両当局の規制への対応が必要となる可能性がある。

予測市場は米国を中心に急速に拡大している。

調査・証券会社バーンスタイン(Bernstein)は、世界の予測市場の年間取引高が2025年の約510億ドル(約7.9兆円)から、2026年には約2,400億ドル(約37兆円)へ拡大すると予測している。また2030年には年間1兆ドル(約156兆円)規模に達する可能性があるとみている。

カルシは今年5月に発表した資金調達で企業評価額が220億ドル(約3.43兆円)に達した。またポリマーケットも、200億ドルを超える企業評価額が報じられている。

この分野にはロビンフッド(Robinhood)やコインベース(Coinbase)、ドラフトキングス(DraftKings)なども参入している。

英国でも参入の動きが出ており、ベッティング取引所のマッチブック(Matchbook)は、英ギャンブル委員会のライセンスの下で予測市場サービスを提供している。

なおカルシは米国で、商品先物取引委員会(CFTC)の規制下にある指定契約市場(DCM)を通じてイベント契約を提供している。英国で同様のサービスを展開する場合には、米国とは異なる規制への対応が必要となる。

参考:発表
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参照元:ニュース – あたらしい経済

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