
この記事の要点
- ブケレ大統領、BTC準備金の民間移管報道を「虚偽」と否定
- IMF声明、移管対象はChivoの所有・運営権と明確化
「BTC移管は虚偽」ブケレ大統領が反論
エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は2026年9月4日、同国のビットコイン(BTC)戦略的準備金を民間事業者へ移管したとする報道について、「完全に虚偽だ」と否定しました。
発端となったスペインの大手紙エル・パイスは、政府が保有する7,763 BTC(6億3,200万ドル/990億円相当)超の準備金について、過半数の所有権と管理権が民間事業者へ移されたと報じていました。
ブケレ大統領はこの報道に対し、IMF(国際通貨基金)が9月3日に公表した声明を示し、戦略的ビットコイン準備金が民間へ移管されたとの内容は事実と異なると反論しています。
エル・パイスはその後、記事末尾に訂正文を掲載し、移管されたのはビットコイン準備金ではなくチボ・ウォレットの過半数所有権と運営管理権だったと修正しました。
Normalmente no contesto directamente a tanta noticia falsa, pero esta me pareció un buen ejemplo de cómo estos “periodistas” y medios de comunicación MIENTEN descaradamente a sus lectores.
— Nayib Bukele (@nayibbukele) September 4, 2026
Lean este tuit, que ASEGURA que El Salvador ha transferido sus reservas de bitcoin a un… https://t.co/Y9OdnNpKal
普段、こんなにたくさんのフェイクニュースにいちいち反応することはありません。
しかし今回は、「ジャーナリスト」やメディアが、読者に対してどれだけ平然と嘘をついているのか、そのいい例だと思ったので取り上げます。
この投稿を読んでみてください。エルサルバドルがビットコインの準備金を民間企業に移した、と断言しています。
これは完全な誤りです。しかも、エル・パイス自身が情報源として挙げているIMFの資料を見れば、それが分かります。
副大統領がBTC購入継続を擁護
IMF声明が示すChivo移管とBTC管理の実態
Chivoの所有権と管理権が民間事業者へ
IMF(国際通貨基金)が2026年9月3日に公表した声明では、エルサルバドルとの拡大信用供与措置(EFF)第2次・第3次審査の事務レベル合意に加え、Chivoの運営体制とビットコインの保有状況も取り上げられています。
同声明でIMFは、政府系電子ウォレット「Chivo(チボ)」への公的関与が大幅に縮小され、過半数の所有権と運営管理権が民間事業者へ移された一方、政府は少数持分と顧客資産の保管責任を維持していると説明しました。
ビットコインについてはChivoとは別の項目で扱われており、第1次審査以降に増加した保有分は民間からの寄付によるもので、公的資金は使われていないことを確認する文書が当局から提出されたとIMFは明らかにしています。
IMF予測、GDP成長4.5%で好調維持
IMFのミッションチーフを務めるトレス氏は、エルサルバドルの2026年の実質GDP成長率が4.5%に達するとの予測を示しました。
2025年の経済成長も従来予想を上回っており、2026年については投資と個人消費の堅調さに加え、送金、観光、資本流入の拡大を見込んでいます。
IMFは経済状況について、治安の改善や投資家の信頼向上に加え、公共サービスの効率化と貧困の大幅な減少も指摘しました。
ブケレ大統領もX上で、基礎的財政収支の黒字化や成長予測、治安改善、投資家の信頼向上など、IMFが示した評価に言及しています。
EFF融資条件と財政収支の見通し
声明によれば、今回の事務レベル合意はIMF理事会の承認を条件としており、承認されればエルサルバドルは約1億4,000万ドル(約220億円)の追加融資を受けられる見込みです。
非金融公的部門の基礎的財政収支は2026年にGDP比2.9%の黒字、2027年には3.7%へと拡大する見通しで、2030年までに公的債務をGDP比80%へ引き下げる目標に沿った推移となっています。
同国がIMFと進めているEFFは2025年2月に承認され、融資枠は総額約14億ドル(約2,185億円)と、IMF出資割当額の360%に相当する規模に設定されました。
ビットコイン分野で初の二国間協力
BTC保有のガバナンス強化が合意文書に明記
エルサルバドルではビットコインをめぐる制度変更も続いており、2025年1月には法定通貨としての受け入れ義務を撤廃する法改正が承認されました。
今回の事務レベル合意には、デジタル資産に関する法的・規制的・監督的な枠組みの近代化に加え、公的部門による仮想通貨保有のガバナンスとリスク管理体制を強化する取り組みも盛り込まれています。
ビットコインについては、公的部門が保有するウォレットの透明性を高め、保有状況をより明確にする取り組みが進められています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.95 円)
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Source:ナジブ・ブケレ氏X投稿 / IMF声明
サムネイル:AIによる生成画像
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