コインチェックG、機関向け仮想通貨カストディ基盤構築へ|仏DFNSと提携

この記事の要点

  • コインチェックG、仏DFNSとカストディ基盤構築で提携
  • 信託銀行など国内金融機関のデジタル資産参入を支援へ

コインチェックG×仏DFNS、カストディ基盤構築へ

コインチェック株式会社の親会社であるCoincheck Group N.V.(コインチェックグループ)は2026年8月31日、仏パリのウォレット基盤企業DFNSと戦略的パートナーシップを締結したと発表しました。

両社はこの提携を通じて、信託銀行など日本の金融機関によるデジタル資産の取り扱いを支えるため、機関投資家が求める水準のカストディ(保管)基盤の構築を支援するとしています。

カストディ基盤の構築に向けては、規制当局の要請への対応と両社による正式契約の締結を前提に、DFNSの技術をコインチェックへ導入する方向で協業を進める計画です。

提携の背景には、日本でデジタル資産をめぐる規制整備が進み、信託銀行など伝統的な金融機関による市場参入が始まっているという環境の変化があります。

個人向けを中心に事業を展開してきたコインチェックグループは、こうした金融機関の参入を見据え、機関投資家向けのカストディ領域へ事業を広げる方針を示しています。

DFNS技術活用で機関投資家向けカストディを拡充

100超のチェーン対応、DFNSの技術力

今回の提携でコインチェックへの技術導入を予定しているDFNSは、2020年から銀行やフィンテック企業などにデジタル資産のウォレット基盤を提供してきました。

DFNSのプラットフォームは、ウォレットや鍵管理、トランザクション処理、トレジャリー、トークン化、ポリシー、ガバナンスなどの機能を一つの基盤に集約しています。

対応するブロックチェーンは100を超えており、外部のサードパーティサービスとも接続できる設計となっています。

導入形態はクラウド型のSaaSやハイブリッド型、自社運用のオンプレミス型から選べる設計で、暗号鍵を保護する専用装置HSM(ハードウェア・セキュリティ・モジュール)も標準で備えています。

au合弁×DFNS提携、個人と機関の二面戦略

こうした機関投資家向けの取り組みとは別に、コインチェックグループでは個人利用を想定したウォレット事業も進められています。

その一つがKDDI、auフィナンシャルホールディングス、コインチェックによる合弁事業で、3社は「au Coincheck Digital Assets」を通じて次世代金融事業を進める方針を2026年5月に発表しました。

同社では、利用者自身が秘密鍵を管理する「ノンカストディアルウォレット」を中核事業とし、暗号資産やステーブルコインなどのデジタル資産に関連するサービスへの接続基盤として提供する予定です。

個人向け事業では利用者自身が資産を管理するウォレットを展開するのに対し、今回のDFNSとの提携では、信託銀行などが機関投資家の資産を管理するためのカストディ基盤の構築を支援するとしています。

両社CEOが語る機関向けカストディの必要性

個人向けで築いた事業基盤を機関投資家向けにも広げる狙いについて、コインチェックグループのパスカル・サン=ジャンCEOは「同社が過去10年にわたって日本の個人顧客との信頼関係を築いてきた」と振り返っています。

そのうえで、機関投資家向けにサービスを広げるには異なる水準のカストディ基盤が必要になると説明し、DFNSのウォレット技術と専門性を取り入れることで自社の機能を強化する考えを示しました。

DFNSのクラリス・アジェージュCEOも、日本を世界で最も規制が整備されたデジタル資産市場の一つと評価し「機関投資家向けカストディでは信託銀行が高い基準を設けている」と指摘しています。

こうした市場環境を踏まえ、DFNSはコインチェックグループとの協業を通じて、自社のウォレット基盤を日本の金融機関に提供していく方針です。

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Source:コインチェック公式発表
サムネイル:AIによる生成画像

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