
この記事の要点
- 米財務長官が戦略ビットコイン準備金の立法化を公聴会で要請
- CLARITY法案の早期成立を要請、米国の仮想通貨規制整備が前進
ベッセント財務長官、BTC準備金の恒久化訴え
米財務長官のスコット・ベッセント氏は2026年6月3日、米上院財政委員会の公聴会で、戦略ビットコイン(BTC)準備金の構築を「鋭意進めている」と述べ、その法的な裏付けとなる立法の必要性を訴えました。
公聴会では、トランプ政権が進める戦略ビットコイン準備金の整備状況が取り上げられるとともに、仮想通貨市場のルールを定める「CLARITY(クラリティ)法案」についても議論が行われ、ベッセント長官はこの夏までの成立を目指す考えを示しました。
ベッセント長官はデジタル資産政策を経済戦略の中核に位置付けており、「経済安全保障は国家安全保障そのものだ」と述べるなど、米国が仮想通貨分野で主導的地位を確保するには制度整備の加速が不可欠だとの認識を示しています。
戦略ビットコイン準備金はこれまで大統領令を基盤として進められてきましたが、ベッセント長官が立法による裏付けの必要性を公の場で訴えたことで、議会でも制度化に向けた議論が進められています。
「BTC国家準備」法制化法案を提出
準備金とCLARITY、夏の成立を見据える
「新しい技術」長官が慎重姿勢を強調
ベッセント長官は公聴会で、共和党のティム・スコット上院議員から戦略ビットコイン準備金の実施状況について質問を受け、「これは新しい技術であり、新しい領域だ」と語りました。
そのうえで「我々は鋭意進めており、最善の慣行を用いて将来にわたり持続可能なものにする」と述べ、制度構築には慎重な検討が必要との考えを示しました。
この準備金は2025年3月6日の大統領令によって設けられたもので、組み入れられるビットコインは、犯罪や民事の没収手続きを通じて政府が得たものに限られています。
大統領令はこれらのビットコインの売却を禁じる一方で、納税者に追加の負担を生じさせない範囲での買い増し戦略を策定するよう、財務省などに認めています。
ルミス議員の法案が狙う100万BTC取得
ただし、こうした仕組みは大統領令という行政府の権限に依拠しているため、議会による立法がなければ将来の政権交代によって見直される余地を残しています。
この課題を立法によって補う案として、議会では共和党のシンシア・ルミス上院議員が提出した「BITCOIN法案」の審議が進められています。
同法案は財務省に対し、5年間で合計100万BTC(毎年20万BTCずつ)の購入を認める内容で、取得したビットコインは最低20年間保有するよう定めています。
ベッセント長官は公聴会の中で、立法による裏付けの必要性にも言及し、行政府による準備金構築と議会による制度化を並行して進める必要性を訴えました。
長官「CLARITY法案は全員が支持すべき」
ベッセント長官は準備金制度と並行して、市場構造を定めるCLARITY法案についても「この夏に成立することを期待している」と述べ、早期可決を呼びかけました。
同氏はクラポ委員長との質疑でも、すでに成立したステーブルコイン規制GENIUS法とCLARITY法案について「全員が支持すべきだ」と述べ、規制の明確化を通じて米国の競争力を高める必要性を訴えました。
こうした議論の背景には市場規模の拡大もあり、課税ルールづくりを主導するスティーブ・デインズ上院議員は、仮想通貨の時価総額が史上初めて4兆ドル(約640兆円)に達したと指摘しました。
同議員はステーブルコインの取引高も2024年比72%増の33兆ドル(約5,280兆円)に達したと述べ、市場規模に見合った税制整備を急ぐ必要があるとの認識を示しています。
こうしたルールが法的に定まれば、取引所や事業者は監督当局の管轄を判断しやすくなり、規制の適用範囲を巡る不確実性も整理される見通しです。
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Source:米上院財政委員会公聴会
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用





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