
この記事の要点
- ルミス上院議員、CLARITY法案のAML欠如を批判したダイモンCEOに真っ向反論
- 法案審議終盤で開発者責任やAML規制範囲を巡る対立が再浮上
「AMLは既に盛り込まれている」ルミス議員が反論
米国上院のシンシア・ルミス議員(共和党、ワイオミング州選出)は2026年6月3日、米CNBCのインタビューで、市場構造法案「CLARITY(クラリティ)法案」にマネーロンダリング対策(AML)が欠けていると主張したJPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOに反論し、法案には既存のAML・銀行秘密法(BSA)規定が反映されているとの認識を示しました。
ダイモン氏は同法案について、銀行と同様の金融機能を担う仮想通貨関連事業者へのAML規制が不十分だと批判していましたが、ルミス氏はこれを事実に反すると否定し「彼は法案を読んでいないか、人々を誤解させようとしている」と述べました。
ルミス氏によると、銀行に適用されているAMLやBSAの規定はデジタル資産分野にも及ぶ内容となっており、法案内にはこれらに関する記載が16〜17カ所盛り込まれているといいます。
今回の応酬の背景には、AML規制の適用範囲やソフトウェア開発者の責任を巡る銀行業界と仮想通貨(暗号資産)業界の見解の違いがあり、CLARITY法案の上院審議が最終段階へ進むなかで関連論点が再び浮上しています。
「中国に覇権奪われる」ルミス議員が警鐘
規制範囲の線引きを争う銀行と仮想通貨業界
ルミス議員「ダイモン氏は絶対に間違い」
ダイモン氏はかねてから仮想通貨に懐疑的な姿勢を示しており、仮想通貨企業が銀行と同様の機能を果たすのであれば、同じ基準で規制されるべきだと主張してきました。
そのうえでダイモン氏は先週、現行のCLARITY法案ではこうした基準が不十分だとして、銀行業界としては受け入れられないとの立場を示していました。
ルミス氏はこうしたダイモン氏の発言を「非常に不快な発言で、とくにCoinbase(コインベース)のブライアン・アームストロングCEOに向けられたものだ」と批判しています。
同氏はダイモン氏の法案理解について「絶対に間違っている」と述べ、同法案は銀行向けのAML・BSA規定を前提に設計されているとの認識を示しました。
ルミス議員が示す「規制すべき主体」の定義
ルミス氏は、こうした規制を運用するうえでは、コードを書いた開発者と資産を発行する事業者とを区別する必要があるとの立場を明らかにしています
開発者について同氏は、ビットコイン(BTC)関連のプログラムを例に、自らのコードが誰にどう使われるかを把握できないため、その利用の責任を問われるべきではないとの考えを示しました。
一方で、デジタル資産を発行する信託会社については、利用者へのアクセス権を持つことから、従来の銀行規制を適用すべきだとしています。
ルミス氏は、この考え方はDeFi(分散型金融)規制にも共通するとの考えを示し、ネバダ州の元司法長官であるコルテス・マスト上院議員と協議を重ね、法執行機関の懸念に応えつつ規制が過剰にならないよう調整していると明らかにしました。
60票確保へ、ルミス議員が続ける水面下調整
こうした調整は、ルミス氏がCLARITY法案を上院本会議での採決へ進めるため、複数の法案を一本化する作業の一環でもあります。
さらにルミス氏は、すでに成立したステーブルコイン規制法「GENIUS(ジーニアス)法」の修正や倫理に関する規定も盛り込み、一本の法案として本会議に提出する考えを示しています。
この最終的なパッケージの取りまとめにあたっては、ビル・ハガティ議員やアンジェラ・アルソブルックス議員、トム・ティリス議員らとの協議が続けられています。
アルソブルックス議員は、いくつかの懸念が解消されない限り本会議で同法案に賛成しないとの立場を示しており、ルミス氏はこれらの点への対応を進めていると述べました。
本会議で討議を打ち切って採決へ進む「クローチャー(討論終結の手続き)」には60票の賛成が必要となり、法案成立に向けた最大のハードルとなっています。
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Source:CNBCインタビュー
サムネイル:AIによる生成画像






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