
この記事の要点
- 米PropyとMilo、BTC・ETH担保の住宅ローンサービス開始
- 売却せず住宅取得へ、キャピタルゲイン課税の対象外に
Propy×Milo、BTC担保で住宅購入を可能に
米Propy(プロピー)と米Milo(マイロ)は、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)を担保に住宅ローンを組める米国向けサービスの提供開始を発表しました。
Propyはブロックチェーン上で不動産権利証を管理する不動産取引基盤を展開しており、仮想通貨担保ローンを手がけるMiloとの連携によって、ローン申請から決済完了までを一体化した住宅購入フローを提供するとしています。
利用者は保有するBTCやETHを売却せずに住宅取得へ進める仕組みで、Propyは「BTCの担保差し入れはIRSのガイダンス上で売却に該当せず、キャピタルゲイン課税の対象とならない」と説明しています。
Propyによると、初めて住宅を購入する米国の買い手の12%が「頭金として仮想通貨を保有」しており、住宅購入時にデジタル資産を活用する動きも広がり始めています。
仮想通貨担保の住宅ローンが米国で解禁
仮想通貨を担保にする住宅ローンの仕組みと条件
BTC・ETHを担保に最大65%まで借入
発表によれば、今回の提携サービスでは、利用者はMiloにBTCまたはETHを担保として差し入れることで、担保価値に対して50〜65%の借入比率(LTV)で住宅ローン融資を受けられます。
金利は年7.95%からに設定されており、信用情報の照会を必要としないほか、与信枠は担保価値に応じて柔軟に設計される仕組みとされています。
Miloの審査では、給与所得証明(W-2)ではなく、保有する仮想通貨の評価額をもとに与信判断を行う仕組みを採用しており、差し入れた資産は専用のカストディ口座で保管されます。
権利証をオンチェーン、AIが24時間処理
売買契約後のクロージング業務は、PropyのAIエスクロー基盤「Avery(エイブリー)」が担当しており、同基盤は24時間体制で稼働しながら契約締結から1時間以内にエスクロー口座を開設するとしています。
物件の権利証はPropyのブロックチェーン上に永続的に記録される仕組みで、Propyは2017年以降、同基盤を通じて50億ドル(約8,000億円)超の不動産取引を処理してきました。
貸付側のMiloは、フロリダ州・テキサス州・カリフォルニア州など米40州超で貸付ライセンスを保有しており、Propyは今回の提携を「BTCから決済完了までを一気通貫でつなぐ初の仕組み」と紹介しました。
BTC急落時の対応、LTV監視と清算条件
一方で、仮想通貨担保ローンでは担保資産の価格急落への対応が業界共通の課題とされており、Propyは契約書面でリスク管理の枠組みを事前に明示するとしています。
PropyのFAQによると、MiloはLTV比率を継続的に監視しており、BTC価格があらかじめ合意した閾値を下回った場合は追加担保差し入れや元本一部返済を求めるといいます。
急速な価格下落が一定期間続いた場合には、担保として差し入れたBTCの一部が清算対象となる可能性もあるとPropyは説明しており、閾値やマージンコール手続き、是正期間についても契約書面で事前に明示される運用となります。
こうしたリスク管理の枠組みを前提に、利用者は自身のウォレットを接続したうえでMiloの仮想通貨担保ローンを申し込み、承認後はPropyのエスクローを経由して物件取得まで進める流れとなっています。
住宅資産NFT化とJPYC決済導入
米不動産×仮想通貨、制度整備に集まる関心
米国では仮想通貨を活用した住宅ローン商品の展開が広がっており、米Coinbase(コインベース)も2026年3月26日に関連する新商品を発表しました。
同社は米Better Home & Finance(ベター・ホーム・アンド・ファイナンス)と共同で、政府系住宅金融機関ファニーメイの適格ローンとして受け入れられた初の商品を提供しています。
不動産仲介大手のクリスティーズも、仮想通貨決済専用の高級物件部門を米国で新設するなど、不動産取引へのデジタル資産導入は段階的に広がってきました。
Propy×Miloのサービスが米各州でどの程度普及するかに加え、仮想通貨担保型住宅ローンに対する米当局の制度整備や監督方針にも関心が集まっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.39 円)
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Source:Propy×Milo公式ページ
サムネイル:AIによる生成画像






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