マスターカードが18億ドルで買収。ステーブルコイン決済企業BVNKとは

マスターカードが18億ドルで買収…ステーブルコイン決済企業BVNKとは

この記事の結論

マスターカードは3月17日、英国ロンドン拠点のステーブルコインインフラ企業BVNKを最大18億ドルで買収することで合意したと発表しました。

買収額には3億ドルの業績連動型の条件付き支払いが含まれており、StripeによるBridge買収を上回り、ステーブルコイン関連の買収としては史上最大規模となります。

 

規制の明確化とステーブルコインの利用拡大を背景に、マスターカードは従来のカード決済を超えた、より高速かつ低コストのデジタル決済システムへの参入を本格化させています。

マスターカードは今回の買収を通じて、従来の決済ネットワークと、ステーブルコインやトークン化預金を支えるブロックチェーンベースの新興決済システムを接続する能力を手に入れることになります。

 

今回の発表はわずか6日前の3月11日、マスターカードがCircle・Ripple・Fireblocksなど85社以上を集めたCrypto Partner Programを立ち上げたことに続くものであり、一連のデジタル資産戦略の加速を示しています。

なお、BVNKはコインベースとも約20億ドルでの買収協議を進めていましたが、4か月前に交渉が決裂した経緯があります。

今回の買収は規制当局の承認を前提に、年内の完了が見込まれています。

 

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BVNKとはどのような企業か

BVNKは2021年に設立されたエンタープライズ向けスタートアップで、デジタル資産と法定通貨をつなぐ技術に特化しています。

130か国以上にわたる主要ブロックチェーンネットワーク上での決済処理を可能にするプラットフォームを運営しており、年間処理額は300億ドルを超えています。Worldpay、Deel、Flywireといった企業を顧客に持ちます。

 

BVNKの2024年12月のシリーズBラウンドでの評価額は約7億5,000万ドルとされており、今回の18億ドルという買収価格はその2倍以上のプレミアムとなります。

ただし、BVNKの2024年末時点の売上は約4,000万ドル程度にとどまっており、マスターカードの業績への近期の貢献は限定的です。

 

今回の買収はあくまでステーブルコイン採用の拡大という長期的な潮流を見据えた戦略的な賭けと位置づけられています。

買収でマスターカードが得るもの

マスターカードの最高製品責任者であるジョーン・ランバート氏は「ほとんどの金融機関やフィンテックが、ステーブルコインやトークン化預金など、デジタル通貨サービスを提供するようになると予想している」と述べています。

BVNKの統合はマスターカードの既存ネットワークを迂回するためではなく、拡張するためのものだと強調しています。

具体的には、BVNKの統合によってマスターカードは24時間365日対応のステーブルコイン決済と越境取引における中間業者への依存を減らすことが可能になります。

アナリストはこの買収を、ステーブルコインがカード決済の競合ではなく補完的なインフラレイヤーとして機能するという見方を裏付けるものだと評価しています。

競合Visaとの争い、そしてコインベースも出資者だった

マスターカードだけでなく、競合のVisaも同分野での動きを加速させています。

Visaは3月3日にBVNKの競合企業であるBridgeとパートナーシップを締結し、クロスボーダーでのステーブルコイン決済能力を拡張しています。

 

今回の買収には際立った構図があります。

BVNKはVisa、Citi(シティ・ベンチャーズ)、Coinbase Venturesを含む投資家から出資を受けていました。

 

競合のVisaとCiti、そして今回の買収交渉で競り合ったコインベース自身がBVNKの出資者だったという事実は、ステーブルコイン主導権争いの複雑さを象徴しています。

結果的にマスターカードがこれらすべてを出し抜く形で買収を成立させました。

 

マスターカードはかねてよりブロックチェーンやCBDCの実証試験にも積極的に関与してきた企業です。

仮想通貨とCBDCの連携可能性については、以下の記事も合わせてご覧ください。

 

異なるブロックチェーンと相互運用で高まるCBDCの可能性、マスターカードの実証試験で

注目すべきは「最大規模」という点だ

ステーブルコインの年間取引量はすでに推定3,500億ドルに達しており、規制の明確化と機関投資家の参入が進む中でさらなる拡大が見込まれています。

BVNKの共同創業者兼CEOのジェシー・ヘムソン=ストラザーズ氏は今回の買収を「将来のお金の姿を定義し実現するためのマイルストーン」と位置づけており、断片的なインフラ、遅いクロスボーダー決済、コストの高い資金決済、金融包摂といった課題の解決につながると述べています。

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まとめ

マスターカードによるBVNK買収は、ステーブルコイン関連では史上最大規模の案件となります。

近期の業績貢献は限定的ながら、従来の法定通貨レールとブロックチェーンベースの決済システムを統合するBVNKの技術は、マスターカードが越境送金や企業間決済などの新領域を開拓するうえで戦略的に重要な投資です。

 

競合Visa・Citi・コインベースがいずれも出資していた企業を最終的にマスターカードが買収したという構図は、ステーブルコインインフラをめぐる争いが金融業界全体を巻き込んだものであることを鮮明に示しています。

2025年7月に成立したGENIUS法による規制整備とあいまって、ステーブルコインが「実験」から「金融インフラの一部」へと移行しつつあることを示す象徴的な出来事といえるでしょう。

参考

  • CNBC「Mastercard acquiring stablecoin startup BVNK in crypto bet」(2026年3月17日)
  • Bloomberg「Mastercard Buys Stablecoin Firm BVNK for Up to $1.8 Billion」(2026年3月17日)
  • Fortune「Mastercard to acquire crypto startup BVNK for up to $1.8 billion」(2026年3月17日)
  • CoinDesk「Mastercard's $1.8 billion deal 'a clear answer' to stablecoin's unstoppable dominance」(2026年3月17日)
  • Crypto Times「Mastercard to Acquire BVNK for up to $1.8 Billion in Stablecoin Push」(2026年3月17日)

免責事項 本記事は情報提供を目的としており、特定の暗号資産への投資を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動リスクがあります。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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