
レバレッジ型禁止や金利上限20%盛り込む
韓国金融委員会(FSC)が、暗号資産(仮想通貨)取引所提供の貸出サービスに関する新たなガイドラインを9月5日に発表した。
このガイドラインは、グローバル事例等を参考に暗号資産貸出サービスの範囲を明確に規定し、多様な利用者保護装置を設け、市場安定のための事業者義務を設定するものだ。
発表によれば、今回のガイドラインは、レバレッジ型貸出の拡大による利用者保護の懸念が高まったことを受けて策定されたという。FSCは、暗号資産貸出サービスを提供する事業者らに8月18日に行政指導を行い、サービスの暫定中断を要請しつつ、金融監督院の現場点検等を通じて利用者保護状況を調査を行なった。そして、これらの動きと同時に、DAXA(Digital Asset Exchange Alliance)らとガイドライン策定を行ってきたという。
ガイドラインは「貸出サービス範囲の明確化」、「利用者保護」、「市場安定策」の三つの柱で設定されている。
まず「貸出サービス範囲の明確化」では、担保超過のレバレッジ貸出と現金(ウォン)での返済を求める貸出を制限する。さらに、取引所が自社資産で貸出を行うことを原則とし、規制逃れのための第三者を介した間接的な貸出も制限している。
次に「利用者保護」として、初回利用者に、DAXA主催のオンライン教育と適格性テストの受講を義務付け、経験や取引履歴に基づき最大3,000万〜7,000万ウォン(約320万〜746万円)の貸出上限を設定した。
また、強制清算のリスクがある場合は、事前通知を義務化し、追加担保の投入を認める仕組みを導入。金利は年20%以内とし、手数料体系や銘柄ごとの貸出状況をリアルタイムで開示するほか、強制清算状況を月次で公表する。
さらに「市場安定策」として、貸出対象を時価総額上位20銘柄、または3つ以上の国内取引所に上場している銘柄に限定。警戒銘柄や異常取引が疑われる銘柄は貸出や担保利用を制限した。また、特定銘柄に需要が集中して価格変動が過度に拡大しないよう、取引所には内部統制の構築が義務付けられている。
今回のガイドラインは自律規制として9月5日から施行されるが、FSCは今後、ガイドラインの内容およの運用状況を踏まえ、関連規律に対する法制化を迅速に進めるとしている。
FSCは8月19日、アップビット(Upbit)やビッサム(Bithumb)などの、国内暗号資産取引所に対し、ガイドライン策定まで貸出サービスの提供を一時的に停止するよう命じていた。
参考:発表
画像:PIXTA
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参照元:ニュース – あたらしい経済


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