ドバイ政府所有の大手銀行、仮想通貨取引サービス開始|主要アルトコインもサポート?
銀行アプリ「Liv X」で仮想通貨取引サービス
ドバイ政府所有の大手銀行であるエミレーツNBDが、デジタル銀行子会社の「Liv」を通じて人気のアルトコインを含む複数の仮想通貨(暗号資産)の取引サービスを提供開始したことが明らかになりました。
Livは、エミレーツNBDが展開するアラブ首長国連邦(UAE)初かつ最大のデジタル銀行であり、仮想通貨取引サービスは「Liv X」と呼ばれるモバイル銀行アプリ内で導入されたと報告されています。
この仮想通貨取引サービスは、ドバイの仮想資産規制庁(VARA)にライセンス登録された仮想通貨サービスプロバイダー「Aquanow」との提携を通じて提供されるもので、暗号資産のカストディ(保管)は「Zodia Custody」が担当すると説明されています。
BTC・ETH・SOL・XRP・ADAに対応か
Aquanowの公式発表では取引可能な仮想通貨の種類は明かされていないものの、複数の報告では以下5種類の仮想通貨を取引できると伝えられています。
Liv Xのアプリ利用者はアプリ内で各種仮想通貨を購入・売却・取引することができるだけでなく、日常的な資産管理を行うこともできるとされています。
Aquanowは公式発表内で「UAEでは規制整備や機関投資家・消費者の関心増加によって仮想通貨市場が急速に拡大している」と報告しており、国際金融グループの調査結果を引用する形で「UAE居住者の10人に1人が暗号資産に関心を持っており、特にUAE国民の関心が高いことが明らかになっている」と説明しています。
AquanowのCEOであるフィル・シャム(Phil Sham)氏は、エミレーツNBDとの提携を通じた仮想通貨取引サービスの提供について次のように述べています。
歴史ある金融機関であるエミレーツNBDとの提携を誇りに思います。また、当社のグローバルな暗号資産ソリューションを地域のユーザーに提供できることを嬉しく思います。
この提携は、UAEが世界的な暗号資産ハブとして台頭していることを証明するものであり、銀行とフィンテック企業が協力し、安全でシームレスな革新的プロダクトを提供する優れたモデルとなります。
既存の大手金融機関であるエミレーツNBDは、次世代のデジタル資産の普及を推進する重要な役割を果たすでしょう。Aquanowは、GCC地域および世界の金融機関から選ばれる主要な暗号資産プロバイダーとしての地位を確立しています。
UAEでは仮想通貨投資が増加しており、インフレ耐性のあるリターンを求める傾向が強まっているとも報告されているため、大手銀行のモバイルアプリ内で仮想通貨取引サービスが提供されることによって、今後は現地での仮想通貨取引がさらに活発化する可能性があると期待されています。
銀行関連の注目記事
Souce:Aquanow公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用