ステーブルコインのクロスチェーンインフラ構築へ:TOKI × Progmat Coin × Datachain

Progmat Coin × Datachain × TOKI

三菱UFJ信託銀行・Datachain・TOKIの3社は2023年6月2日に、複数のパブリックブロックチェーンで展開されるステーブルコインのクロスチェーン取引を可能にするインフラの構築に向けて技術提携したことを発表しました。

三菱UFJ信託銀行はステーブルコインの発行管理基盤となる「Progmat Coin(プログマコイン)」の開発を進めていますが、今回の提携ではプログマコインで発行予定のステーブルコインが様々なパブリックブロックチェーン上で発行・流通されることを想定してインフラ構築を行うと説明されています。

プログマコインについて

Progmat Coin(プログマコイン)は三菱UFJ信託銀行が中心となって開発が進められているステーブルコイン発行管理基盤であり、この基盤を用いて発行される各種ステーブルコインは、2023年の改正資金決済法施行を踏まえ、取り扱う仲介業者がライセンス登録を完了し次第、発行・流通が可能になる予定だと報告されています。

なお、プログマコインでは「Ethereum」などのブロックチェーンを含む複数のブロックチェーン上でステーブルコインが発行されることが想定されているとのことです。

トキについて

TOKI(トキ)は2023年3月に設立されたアラブ首長国連邦ドバイに本社を構える企業であり、現在はパブリックブロックチェーン間でクロスチェーン取引を可能にする「クロスチェーンブリッジ」を開発、2023年内のローンチを予定していると報告されています。

同社はブロックチェーン同士の相互運用性を担保するための仕様標準である「IBC」や、Datachainが開発する安全性・効率性・拡張性に優れたブロックチェーン間の相互接続を可能にするミドルウェア「LCP」を用いた安全性と拡張性に優れたブロックチェーン間通信の技術に加え、高効率な流動性の仕組みに強みを持っています。

ステーブルコインのクロスチェーンインフラを構築

今回の提携では、プログマコインを推進する三菱UFJ信託銀行、クロスチェーン技術で多くの実績や技術知見を有するDatachain、クロスチェーンブリッジをグローバルで提供予定のTOKIの3社で連携することによって、マルチチェーンで展開されるステーブルコインを用いたクロスチェーン取引を可能にするインフラの構築を目指すと説明されています。

TOKIとProgmatは「イーサリアムコスモスアバランチポリゴン」などの主要なブロックチェーンを接続することを予定しているとのことで、クロスチェーンインフラの構築によって実現するユースケースとしては以下の3点が挙げられています。

  • クロスチェーンスワップ
    → 異なるパブリックブロックチェーン上のステーブルコイン同士の交換
  • クロスチェーン決済
    → NFTやガバナンストークン等の異なるパブリックブロックチェーン上のステーブルコインによる決済
  • クロスチェーンレンディング
    → 異なるブロックチェーン上のレンディングプロトコルでステーブルコインを活用した取引を実行

(画像:TOKI)(画像:TOKI)

上記の画像は、TOKIが提供するブロックチェーンごとに統合された流動性プールをIBCを介して接続し、LCOを用いて信頼の必要性を最小限に抑えた形で接続する方法を示していると説明されています。

これによって、日本の信託銀行が保証するステーブルコインを、様々なパブリックチェーンでのクロスチェーンスワップ・決済・融資などに活用することができるようになるとのことです。

さらにProgmatはステーブルコインに加えて「セキュリティトークン」や「NFT」などを発行することも目指しているため、今回の取り組みは実世界の資産を暗号資産の経済圏に統合するための重要なマイルストーンであるとも説明されています。

なお、今回の取り組みは「2024年第2四半期の実現」を目処として、3社で協力して推進していくと報告されています。

>>ステーブルコイン関連の最新記事はこちら

TOKI発表

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です