松田哲の「FX一刀両断!」

ギリシャ問題混迷で米ドル/円も下落、 122円を割り込むと急落の可能性も! ブログ

ギリシャ問題混迷で米ドル/円も下落、 122円を割り込むと急落の可能性も!

■2014年3月以降の米ドル/円日足チャートを分析 今回は米ドル/円の分析を行なう。まず日足チャートをご覧いただきたい。米ドル/円は、2013年12月に、高値105円台ミドルをつけて、それ以降、105円台ミドルがレジスタンス(上値抵抗)になっていた。 

米ドル/円 日足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 下値は、100円台後半が底堅く推移したので、その結果日足チャートに表示したように、約5円幅のボックス相場「赤の破線」を形成した。

 このボックス相場「赤の破線」の上限(105円台ミドル)を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。米ドル/円は、105円台で発せられた「買いシグナル」に従い、110円台に急上昇した。

 「下値100円台ミドル-上値105円台ミドルの約5円幅のボックス相場」(赤の破線)を基準に、ボックス相場のセオリーで考えると、その上値のターゲットは110円台ミドル程度になる。  

米ドル/円 日足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 105円台から110円台に乗せたことで、ターゲットを達成した、と考える。

 そして、米ドル/円は、110円台から105円台にまで急落し、その後、反転した。

 そして、日足チャートに表示したように、「紫の破線」で示したボックス相場を形成した、と考える。

 つまり、105円台から110円台程度で保ち合いが続けば、「時間的な調整」の可能性がある、と考えたわけだ。

■2014年10月31日の日銀の追加緩和で急上昇 こういった状況だったが、2014年10月31日(金)に発表された予想外の「日銀の追加緩和策」を材料に、ボックス相場「紫の破線」の上限(110円台前半)を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。 

米ドル/円 日足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 この「買いシグナル」で、「調整局面」の終了が確認された、と考える。

 105円台から110円台程度での保ち合いが短時間で終わったので、「時間的な調整」ではなく、「値幅での調整」である可能性が高くなった。

 セオリーでは、ボックス相場を上抜けする場合、ボックス相場の上限から、そのボックスの値幅分上昇したところがターゲットになる。

 このボックス相場「紫の破線」の値幅は約5円だから、115円台前半程度がターゲットになる。

 日足チャートを見てのとおりに、早々にターゲットを達成した、と考える。

 米ドル/円が急騰した際には、「窓(Gap)」を空けて上昇している。この「窓(Gap)」は、「買いシグナル」だ。112.50円近辺のこの「窓(Gap)」は、「窓埋め」をしていないが、今後のチャート・ポイントになると考える。

 115円台前半程度のターゲット達成後も、米ドル/円は急上昇を続けて、今のところ、121円台後半の高値をつけている(この時点での高値は、121.80-85円水準)。

 121円台後半の高値をつけてからは、上昇のスピードが激しかったので、その調整局面に入った、と考える。

 121円台後半から115円台に急落し、そして、115円台からは120円台に急上昇している。

 米ドル/円は、「緑の破線」で表示した…
1.2ドルを上抜けなければユーロ/米ドルは 下落トレンド継続! 目先の正攻法は? ブログ

1.2ドルを上抜けなければユーロ/米ドルは 下落トレンド継続! 目先の正攻法は?

■ユーロ/米ドルは月足で高値圏での乱高下だったが… 今回は、ユーロ/米ドルの分析を行なう。まずは月足チャートをご覧いただきたい。 

ユーロ/米ドル 月足1(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 月足チャートで見ると、ユーロ/米ドルは、0.8500ドル近辺(安値は、0.8200ドル近辺)から、1.6000ドル近辺まで大きく上昇している。

 1.6000ドルの高値をつけて以降は、安値1.2000ドル程度-高値1.6000ドル程度のゾーンで大きく上下動を繰り返した。

 この「安値1.2000ドル程度-高値1.6000ドル程度のゾーンでの大きな上下動」は、個人的には、「高値圏での乱高下」だと、判断している。

 いつもではないのだが(必ずではないのだが)、一般的に、「高値圏での乱高下」は、「売りのシグナル」である。

 つまり、この大きな上下動は、いずれネック・ライン(下限)を下に割り込むことを示唆しているのだろう、と推測していた。

 このネック・ライン(下限)は、1.2000ドル近辺のことで、ネック・ライン(下限)を割り込む場合は、その後で、大きく下落する、と考える。 

 上述のように考えていたところ、1.2000ドルを割り込んだ。

 重要な節目(=チャート・ポイント)である1.2000ドルを割り込んだことで、「売りシグナル」を発した、と考える。

 サポート・ライン「緑の破線」は、その傾きを緩やかにして、2013年7月の安値1.27ドル台ミドルに合わせている。

 月足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルは、このサポート・ライン「緑の破線」を割り込んでいる。 

ユーロ/米ドル 月足1(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 このサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだ時点で、まず「売りシグナル」を発した、と考える。

 月足チャートに長期のサポート・ライン「赤の破線」を表示した。

 見てのとおり、ユーロ/米ドルはこの長期のサポート・ライン「赤の破線」を割り込み、その時点でさらなる「売りシグナル」を発した、と考える。

 高値1.4000ドル近辺からの下落に合わせて、レジスタンス・ライン「緑の破線」を加筆した。

 中長期のチャート(この月足チャート)で判断するならば、「赤の破線」を割り込んで発せられたこの「売りシグナル」のターゲットは、「紫の破線」で表示した1.18ドル台の水平線と考える。

 そして、月足チャートを見てのとおりに、上述のターゲット(1.18ドル台ミドル)は達成した、と考える。

■月足のウェッジを下抜けし、さらなる売りシグナル点灯 チャートに、長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」を表示した。2008年以降のユーロ/米ドルが、下落トレンド(下落傾向)にあることを示している、と考える。 

ユーロ/米ドル 月足1(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 また、1.18ドル台に「紫の破線」で水平線を表示した。

 これらの2本の「紫の破線」に注目すると、ユーロ/米ドルは、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。

 2015年年初の値動きで、重要なチャート・ポイント1.2000ドルを割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 そして、1.18ドル台の水平線「紫の破線」を、割り込み、「三角保ち合い(ウェッジ)」を下に抜けて、さらなる「売りシグナル」を発した、と考える。

■下落のターゲットは1.0000ドル近辺か 続いて、もう1つ別の月足チャートをご覧いただきたい。このチャートには、長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」の平行線を表示した。

ユーロ/米ドル 月足2(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 そして、長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」とその平行線「紫の破線」の値幅を示すために、「緑の破線(両端矢印)」を表示した。

 この月足チャートを俯瞰すると、中長期のサポート・ライン「赤の破線」を割り込んで「売りシグナル」を発し、1.18ドル台の水平線「紫の破線」を割り込んでさらに「売りシグナル」を発した、と考える。これらの「売りシグナル」のターゲットは、パリティ(1.0000ドル)近辺と考えることができる。

■「ヘッド&ショルダー」のターゲットも1.0000ドル 続いて、3つ目の月足チャートをご覧いただきたい。

 ユーロ/米ドルの中長期のチャートの形状から、「ヘッド&ショルダー(※)」の可能性を考えていた。

(※編集部注:「ヘッド&ショルダー」はチャートのパターンの1つで、天井を示す典型的な形とされてい る。典型的なものは3つの山がある形で、これを人の頭と両肩に見立てて「ヘッド&ショルダー」と呼び、仏像が3体並んでいるように見えるため「三尊」と呼 ぶこともある) 

ユーロ/米ドル 月足3(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 当初は、3つの山で「ヘッド&ショルダー」を想定したのだが、3つの山では「ヘッド&ショルダー」を完成せずに、1.20ドル台から1.4000ドル近辺まで上昇した。

 しかし、1.4000ドル近辺から反転下落し、4つ目の山を作った、と考ええる。

 そして、1.2000ドル近辺(正確には、1.18ドル台ミドル)のネック・ラインを下に抜けて、4つの山の「ヘッド&ショルダー」を完成した、と考える。

 ネック・ライン(1.18ドル台ミドルの水平線)「紫の破線」を割り込んだ時点で、「ヘッド&ショルダー」を完成させて、「売りシグナル」を発した、と考える。

 この「ヘッド&ショルダー」のターゲットは、すでに述べたとおりに、パリティ(1.0000ドル)近辺、と考える。

 続いて、週足チャートをご覧いただき…
豪ドル/円は目先反発中だが大局で下落は 変わらず、97円台前半程度で売る作戦で! ブログ

豪ドル/円は目先反発中だが大局で下落は 変わらず、97円台前半程度で売る作戦で!

■豪ドル/円は月足でボックス相場を形成中 今回は豪ドル/円の分析を行なう。まずは、月足チャートをご覧いただきたい。

 月足チャートを見ると、右端のサポート・ライン「緑の破線」に沿った上昇が続いた結果、「紫の破線」で示した「下値72円-上値90円のボックス相場」を上に抜けて、「買いシグナル」を点灯させて上昇したことがわかる。 

豪ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 この「買いシグナル」で、豪ドル/円は、105円台の高値をつけているが、105円台から86円台にまで大きく急落している。

 86円台からは、再び大きく反発(上昇)して、今のところ、102円台後半の高値をつけている。

 俯瞰すると、豪ドル/円は、「赤の破線」で示したボックス相場を形成中と考える。

 現在の豪ドル/円は、このボックス相場「赤の破線」に注目するべき、と考えている。

 直近の値動きで、右端のサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだようにも見えた。

 しかし、明確に割り込む場合は「売りシグナル」だが、現時点では微妙で、「売りシグナル」とは判断できない状況だ。相場が、このまま反転上昇する場合は、右端のサポート・ライン「緑の破線」の傾きを緩やかにして、修正することになるからだ。

 この月足チャートでは、右端のサポート・ライン「緑の破線」の傾きを少し緩やかにして、修正している。

■最近の動きは2007年、2008年ごろの値動きに似ている 参考に、2007年、2008年ころの値動きに「ピンクの破線」でボックス相場を表示した。 

豪ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 この頃は、ボックス相場「ピンクの破線」の内側で、サポート・ライン「緑の破線」を下に抜けて、「売りシグナル」を何回か発したのだが、その都度、反発(上昇)している。

 そして、最終的には、ボックス相場「ピンクの破線」を下に抜けて、「売りシグナル」を発した。

 最近の値動きが、この頃に似ている、と感じている。つまり、時間が経過すると、現在のボックス相場「赤の破線」を割り込むことで明確な「売りシグナル」を発することになるのではないか、と考えている。

■フラッグを形成し、ターゲットを達成したとも考えられる 続いて、別のラインなどを書き込んだ下の月足チャートをご覧いただきたい。 

豪ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 月足チャートに、「ピンクの破線」で補助線を描くと、豪ドル/円は、大きな「フラッグ」を形成したことが読み取れる。

 「フラッグ」と考えると、豪ドル/円の上昇は105円台をつけた時点で、すでにターゲットを達成した、と考える。

 繰り返しになるが、現在の豪ドル/円は、この月足チャートにも示したボックス相場「赤の破線」を形成中で、このボックス相場「赤の破線」に注目するべき、と考えている。

■週足では2009年半ばから2012年までボックス相場 続いて、週足チャートをご覧いただきたい。豪ドル/円は2009年半ばから2012年までの期間、「緑の破線」で示した「下値72円-上値90円の18円幅のボックス相場」を作った。  

豪ドル/円 週足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 2013年の初めに、このボックス相場を上に抜けたことで「買いシグナル」を発して、上昇を始めた。

 ボックス相場のセオリーに従うならば、ボックス相場上抜けの場合は、上限からボックス相場の値幅分上昇したところがターゲットになる。

 このケースでは、上限が90.00円、ボックス相場の値幅が18円だから、ターゲットは、108円になる。

 しかし、すでにターゲットを達成した可能性があることに留意する必要がある。

 この時点での高値は、105円台半ば(105.40-50円)程度だ。

 ターゲットは108円程度なので、まだ2円ほど余地がある、と考える人もいることだろう。

 しかし、チャート分析でのターゲットは、そのような厳密なものではなく、「だいたいこのくらい」といった「いいかげんなもの、大まかなもの」だ。

 豪ドル/円は105円台の高値から下落に転じ、「紫の破線」で示したボックス相場を形成していた、と考える。  

豪ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 そして、ボックス相場「紫の破線」の上限を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。

 月足チャートに表示したボックス相場「赤の破線」を、週足チャートにも、同じように、「赤の破線」で表示した。

 何度も繰り返しになるが、現在は、「赤の破線」で示した大きなボックス相場を形成中であり、このボックス相場「赤の破線」に注目するべき、と考えている。

 直近の値動きで、サポート・ライン「青の破線」を割り込んだようにも見えた。しかしその時点では微妙で、「売りシグナル」とは判断できない、と考える。それで、サポート・ライン「青の破線」の傾きを、少し緩やかにして、修正した。

 次に、日足チャートをご覧いただき…
5月中旬に本来の下落トレンドへ復帰した 豪ドル/米ドル、目先の再反発はある? ブログ

5月中旬に本来の下落トレンドへ復帰した 豪ドル/米ドル、目先の再反発はある?

■月足の「高値圏での乱高下」が後々の下落を示唆 今回は豪ドル/米ドルの分析を行なう。まず、月足チャートからご覧いただきたい。

 月足チャートを見ると、豪ドル/米ドルは一番右の中長期のサポート・ライン「太い緑の破線」を割り込み、その時点で「売りシグナル」を発したと考える。 

豪ドル/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 上のチャートでは、一番右の中長期のサポート・ライン「太い緑の破線」の傾きを緩やかにして、実際の相場に合わせ調整している。

 豪ドル/米ドルは高値圏で「紫の破線」で示した「下値0.9400ドル近辺-上値1.1100ドル近辺のボックス相場」を形成していたと考える。

 そして、ボックス相場「紫の破線」の下限を割り込み、さらなる「売りシグナル」を発したと考える。「紫の破線」で示した「下値0.9400ドル近辺-上値1.1100ドル近辺のボックス相場」は、「高値圏での乱高下」と考えることができる。

 「高値圏での乱高下」は、後々の下落を示唆するケースが多々ある。

このボックス相場「紫の破線」の下限を割り込んだことで、大きく下落する可能性を示唆していると考える。

■ボックス相場下抜け後も乱高下を続ける 豪ドル/米ドルは0.9400ドルを割り込み発せられた「売りシグナル」に従い、0.88ドル台にまで下落したが、0.88ドル台から急反発して、0.97ドル台にまでリバウンド(反転上昇)した。 

豪ドル/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 しかし、2013年12月18日(木)のFOMCで、「テーパリング(量的緩和策の縮小)実施」が発表されたことを材料に、豪ドルは再度大きく下落し、0.86ドル台の安値をつけている。

 しかし、0.86ドル台の安値から今度は大きく急騰し、戻り高値は0.9500ドル近辺(0.9500-05ドルレベル)をつけている。

 戻り高値の0.9500ドル近辺(0.9500-05ドルレベル)から、再び大きく下落している。

 豪ドル/米ドルは、「ピンクの破線」で示した「上値0.9800ドル程度-下値0.8600ドル程度」のボックス相場を形成していた、と考える。 

豪ドル/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 このボックス相場「ピンクの破線」の下限を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 この「売りシグナル」に従い、豪ドル/米ドルは、大きく下落した。それで、一番右のレジスタンス・ライン「緑の破線」を表示した。

 月足チャートには、ボックス相場「赤の破線」とボックス相場「ピンクの破線」を表示している。これは、後で掲載する週足チャートに表示したボックス相場と同じものだ。

 0.8600ドル近辺を下に抜けたことで、ボックス相場「ピンクの破線」下限を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 ボックス相場「ピンクの破線」下限を割り込んだ時点で、新安値を更新したので、「売りシグナル」を発した、と考えることもできる。

 この「売りシグナル」に従い、相場は下落して今のところ、0.75ドル台の安値をつけている。

 すでに大きく下落したが、まだ底打ちしたとは言えない、と考えている。

 安値を更新する場合は、その時点で、さらなる「売りシグナル」点灯になる状況が続いている、と考える。

■週足では、ボックス相場を上抜けし、ターゲットを達成 次に、週足チャートをご覧いただきたい。

 豪ドル/米ドルは、0.6000ドル近辺から、1.1000ドル近辺に大きく上昇したが、その上昇過程では、サポート・ライン「緑の破線」に従っていたと考える。  

豪ドル/米ドル 週足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 豪ドル/米ドルは、「赤の破線」で示した「下値0.8000ドル-上値0.9400ドルのボックス相場」を上に抜けたことで、「買いシグナル」を発して上昇した。

 そして、ボックス相場のセオリーどおりに、ボックスの値幅分(1400ポイント)上昇してターゲットを達成したと考える。

 「赤の破線」で示したボックス相場を上抜けしてからは…
「買いシグナル」点灯のユーロ/円だが 戻り売りのタイミングを待つのが賢明! ブログ

「買いシグナル」点灯のユーロ/円だが 戻り売りのタイミングを待つのが賢明!

■ユーロ/円は月足で上昇・下落トレンドを繰り返している 今回はユーロ/円の分析を行なう。まずは、月足チャートからご覧いただきたい。

 ユーロ/円は、2008年に約170円(正確には、169.95円)の高値をつけてから、下落に転じた。 

ユーロ/円 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 そして、月足チャートで見ると、2012年3月に2008年の高値を起点としたレジスタンス・ライン「ピンクの破線(細線)」を上に抜けたのだ が、この時点では、結局、トレンド転換が起こらなかった、と判断したので、2012年4月の高値に合わせて、新たなレジスタンス・ライン「緑の破線」を表 示した。

 つまり、レジスタンス・ライン「ピンクの破線」を上に抜けた時には、ユーロ/円は、下落トレンドのままで、上昇トレンドに転換していない、と判断した。

 しかし、改めて引き直した一番右の中長期のレジスタンス・ライン「緑の破線」を明確に上に抜ける場合は、「買いシグナル」なので、要注意と考えていた。

 2012年の11月に、中長期のレジスタンス・ライン「緑の破線」を、明確に上に抜け、「買いシグナル」を発した、と考える。 

ユーロ/円 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 安値94.00円近辺からの上昇で、中長期のサポート・ライン「紫の破線」を表示した。

 このサポート・ライン「紫の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 詳しくは、後出の週足チャートをご覧いただきたい。

■2015年1月に下落トレンドに転換した可能性あり 昨年(2014年)の10月31日(金)に、日銀が追加の金融緩和策を発表したことを材料に、ユーロ/円が急騰した。

 それで、その時点での直前の安値(134円台前半)に合わせて、サポート・ライン「赤の破線」を表示した。

 しかし、今年(2015年)の1月中旬(1月15日木曜日)の急落で、このサポート・ライン「赤の破線」を割り込んだ。 「売りシグナル」を発した、と考える。 

ユーロ/円 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 このサポート・ライン「赤の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考えると、ユーロ/円はトレンド転換した可能性がある。

 つまり、ユーロ/円の94円台から150円近辺まで上昇した期間が、「上昇トレンド」であり、150円近辺がピーク(最高値)で、すでに「下落トレンド」に転換している可能性がある、ということだ。

■週足ではボックス相場を上抜けして145円台まで上昇 続いて、週足チャートをご覧いただきたい。下の週足チャートに、「94.00円-112.00円のボックス相場」(赤の破線)を表示した。 

ユーロ/円 週足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 ユーロ/円は、この「94.00円-112.00円のボックス相場」の上限を抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。

 いわゆる「ダブル・ボトム」を作り、その上限(ネック・ライン)を上抜けして「買いシグナル」を発した、と言える。

 ユーロ/円の上昇は、大局で見れば、当初はサポート・ライン(1)「ピンクの破線」に従っていた、と考える。

 そしてユーロ/円は、139円台ミドルを上に抜けた時点で、2009年の高値を更新した。2009年の高値を更新したことで、「買いシグナル」を発した、と考える。

 この「買いシグナル」に従い、ユーロ/円は上昇して高値145円台をつけている。

 この高値(145円台)をつけてからの…
ボックス相場上抜けで高値更新のドル/円、 上値のメドは124円台前半なのだが… ブログ

ボックス相場上抜けで高値更新のドル/円、 上値のメドは124円台前半なのだが…

■米ドル/円はすでに3年以上、上昇トレンドが続いている 今回は、米ドル/円の分析を行なう。まずは、月足チャートをご覧いただきたい。

 月足チャートを見ると、2007年6月の高値124円台から始まった米ドル/円の下落トレンドを示すレジスタンス・ライン「一番右の緑の破線」を、2012年2月に上に抜けたことが読み取れる。 

米ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 換言すれば、この「一番右の緑の破線」を中長期のレジスタンス・ラインととらえるならば、2012年2月に下落トレンドから上昇トレンドに転換した、と言える。

 2012年2月にトレンド転換したと考えるならば、もうすでに3年以上も「米ドル高・円安トレンド」が続いていることに留意する必要がある。

 ところが2012年の時点では、米ドル/円は2012年3月以降、下落に転じ、絶対水準で80.00円を割り込み、70円台で推移したことから、2012年は円高傾向の印象が強い状態となった。

 そして、2012年の時点では、確かに米ドル/円が安値75.32円を下に抜けると、つまり新値を更新すると(=歴史的最安値を更新すると)、「円高トレンド」が継続していると判断すべき状態だった、と考える。

 しかし、2012年11月の衆院解散の決定をきっかけに、米ドル/円は急上昇を始めた。政権交代が起これば(民主党政権から自民党政権に交代すれば)、金融緩和策が採られる、といった思惑が働いた、と考える。そして、この急上昇で、「米ドル/円のトレンドは、下落から上昇に転換した」ことが確認できた。

 再掲載した、下の月足チャートには、新たな中長期のレジスタンス・ライン「ピンクの破線」を表示している。  

米ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 個人的には、「このライン『ピンクの破線』は、時間が経過するとなくなる(=引く必要がなくなる)のではないか?」と考えていた。

 上述のとおりに、「2012年2月に『上昇トレンド』に転換した」と考えるので、このライン「ピンクの破線」は引かなくてもよい、と考える。

 つまり、「緑の破線」が中長期のレジスタンス・ラインであり、この「緑の破線」を上に抜けた時(2012年2月)に、トレンド転換が起こった、と考えるので、この「ピンクの破線」は必要ない、とも言える。

 ただし、相場を読む際に、便宜上、このライン「ピンクの破線」を表示しておいた方が都合が良い、と考える。

 この「ピンクの破線」を上に抜ける場合が、「買いシグナル」だった、と考えるからだ。

■急勾配すぎるサポートラインを緩やかにした結果… 月足チャートに、「紫の破線」でサポート・ラインを表示した。

 一昨年(2013年)の5月以降の値動きに注目すれば、サポート・ラインの引き方次第だが、このサポート・ライン「紫の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考えることができる。  

米ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 もともと、このサポート・ライン「紫の破線」は、過去のサポートラインと比べて、その傾きが急勾配すぎると考えていた。

 だから、このサポート・ライン「紫の破線」の傾きが緩やかになるような値動きを、今後するのだろうと予測していた。

 2014年8月下旬の値動きで、米ドル/円は急上昇を始めた。105円台ミドルを上に抜けて高値を更新したことで、サポート・ライン「紫の破線」の傾きを緩やかにする必要がある、と考える。

 それで、新たなサポート・ライン「赤の破線」を表示した。

 この新たなサポート・ライン「赤の破線」を引く場合は、従来のサポート・ライン「紫の破線」は、引かなくてもよい、と考える。

 従来のサポート・ライン「紫の破線」を引かない場合は、大局では、「売りシグナル」が発せられていないことになる(比較的小さな調整はあるとしても、大局では上昇が続いている)。

 また、月足チャートには超長期のレジスタンス・ライン「青の破線」を表示した。  

米ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 105円台ミドルを上に抜けたことで、このレジスタンス・ライン「青の破線」を上に抜け、「買いシグナル」を発した、と考える。

 続いて、週足チャートを…
反発していたユーロ/米ドルだが短期の サポートラインを割り込み「売りシグナル」 ブログ

反発していたユーロ/米ドルだが短期の サポートラインを割り込み「売りシグナル」

■ユーロ/米ドルは月足で高値圏での乱高下だったが… 今回は、ユーロ/米ドルの分析を行なう。まずは月足チャートをご覧いただきたい。 

ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 月足チャートで見ると、ユーロ/米ドルは、0.8500ドル近辺(安値は、0.8200ドル近辺)から、1.6000ドル近辺まで大きく上昇している。

 1.6000ドルの高値をつけて以降は、安値1.2000ドル程度-高値1.6000ドル程度のゾーンで大きく上下動を繰り返した。

 この「安値1.2000ドル程度-高値1.6000ドル程度のゾーンでの大きな上下動」は、個人的には、「高値圏での乱高下」だと、判断している。

 いつもではないのだが(必ずではないのだが)、一般的に、「高値圏での乱高下」は、「売りのシグナル」である。

 つまり、この大きな上下動は、いずれネック・ライン(下限)を下に割り込むことを示唆しているのだろう、と推測していた。

 このネック・ライン(下限)は、1.2000ドル近辺のことで、ネック・ライン(下限)を割り込む場合は、その後で、大きく下落する、と考える。 

 上述のように考えていたところ、1.2000ドルを割り込んだ。

 重要な節目(=チャート・ポイント)である1.2000ドルを割り込んだことで、「売りシグナル」を発した、と考える。

 サポート・ライン「緑の破線」は、その傾きを緩やかにして、2013年7月の安値1.27ドル台ミドルに合わせている。

 月足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルは、このサポート・ライン「緑の破線」を割り込んでいる。 

ユーロ/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 このサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだ時点で、まず「売りシグナル」を発した、と考える。

 月足チャートに長期のサポート・ライン「赤の破線」を表示した。

 見てのとおり、ユーロ/米ドルはこの長期のサポート・ライン「赤の破線」を割り込み、その時点でさらなる「売りシグナル」を発した、と考える。

 高値1.4000ドル近辺からの下落に合わせて、レジスタンス・ライン「緑の破線」を加筆した。

 中長期のチャート(この月足チャート)で判断するならば、「赤の破線」を割り込んで発せられたこの「売りシグナル」のターゲットは、「紫の破線」で表示した1.18ドル台の水平線と考える。

 そして、月足チャートを見てのとおりに、上述のターゲットは、達成した、と考える。

■月足のウェッジを下抜けし、さらなる売りシグナル点灯 チャートに、長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」を表示した。2008年以降のユーロ/米ドルが、下落トレンド(下落傾向)にあることを示している、と考える。 

ユーロ/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 また、1.18ドル台に「紫の破線」で水平線を表示した。

 これらの2本の「紫の破線」に注目すると、ユーロ/米ドルは、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。

 2015年年初の値動きで、重要なチャート・ポイント1.2000ドルを割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 そして、1.18ドル台の水平線「紫の破線」を、割り込み、「三角保ち合い(ウェッジ)」を下に抜けて、さらなる「売りシグナル」を発した、と考える。

■下落のターゲットは1.0000ドル近辺か 続いて、もう1つ別の月足チャートをご覧いただきたい。このチャートには、長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」の平行線を表示した。  

ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 そして、長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」とその平行線「紫の破線」の値幅を示すために、「緑の破線(両端矢印)」を表示した。

 この月足チャートを俯瞰すると、中長期のサポート・ライン「赤の破線」を割り込んで「売りシグナル」を発し、1.18ドル台の水平線「紫の破線」を割り込んでさらに「売りシグナル」を発した、と考える。これらの「売りシグナル」のターゲットは、パリティ(1.0000ドル)近辺と考えることができる。

■「ヘッド&ショルダー」のターゲットも1.0000ドル 続いて、3つ目の月足チャートをご覧いただきたい。

 ユーロ/米ドルの中長期のチャートの形状から、「ヘッド&ショルダー(※)」の可能性を考えていた。

(※編集部注:「ヘッド&ショルダー」はチャートのパターンの1つで、天井を示す典型的な形とされてい る。典型的なものは3つの山がある形で、これを人の頭と両肩に見立てて「ヘッド&ショルダー」と呼び、仏像が3体並んでいるように見えるため「三尊」と呼 ぶこともある)  

ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 当初は、3つの山で「ヘッド&ショルダー」を想定したのだが、3つの山では「ヘッド&ショルダー」を完成せずに、1.20ドル台から1.4000ドル近辺まで上昇した。

 しかし、1.4000ドル近辺から反転下落し、4つ目の山を作った、と考ええる。

 そして、1.2000ドル近辺(正確には、1.18ドル台ミドル)のネック・ラインを下に抜けて、4つの山の「ヘッド&ショルダー」を完成した、と考える。

 ネック・ライン(1.18ドル台ミドルの水平線)「紫の破線」を割り込んだ時点で、「ヘッド&ショルダー」を完成させて、「売りシグナル」を発した、と考える。

 この「ヘッド&ショルダー」のターゲットは、すでに述べたとおりに、パリティ(1.0000ドル)近辺、と考える。

 続いて、週足チャートをご覧いただき…
豪ドル/米ドルの大局は下落トレンドだが、 本格的な調整反発となる可能性に注意! ブログ

豪ドル/米ドルの大局は下落トレンドだが、 本格的な調整反発となる可能性に注意!

■月足の「高値圏での乱高下」が後々の下落を示唆 今回は豪ドル/米ドルの分析を行なう。まず、月足チャートからご覧いただきたい。

 月足チャートを見ると、豪ドル/米ドルは一番右の中長期のサポート・ライン「太い緑の破線」を割り込み、その時点で「売りシグナル」を発したと考える。 

豪ドル/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 上のチャートでは、一番右の中長期のサポート・ライン「太い緑の破線」の傾きを緩やかにして、実際の相場に合わせ調整している。

 豪ドル/米ドルは高値圏で「紫の破線」で示した「下値0.9400ドル近辺-上値1.1100ドル近辺のボックス相場」を形成していたと考える。

 そして、ボックス相場「紫の破線」の下限を割り込み、さらなる「売りシグナル」を発したと考える。「紫の破線」で示した「下値0.9400ドル近辺-上値1.1100ドル近辺のボックス相場」は、「高値圏での乱高下」と考えることができる。

 「高値圏での乱高下」は、後々の下落を示唆するケースが多々ある。

このボックス相場「紫の破線」の下限を割り込んだことで、大きく下落する可能性を示唆していると考える。

■ボックス相場下抜け後も乱高下を続ける 豪ドル/米ドルは0.9400ドルを割り込み発せられた「売りシグナル」に従い、0.88ドル台にまで下落したが、0.88ドル台から急反発して、0.97ドル台にまでリバウンド(反転上昇)した。  

豪ドル/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 しかし、2013年12月18日(木)のFOMCで、「テーパリング(量的緩和策の縮小)実施」が発表されたことを材料に、豪ドルは再度大きく下落し、0.86ドル台の安値をつけている。

 しかし、0.86ドル台の安値から今度は大きく急騰し、戻り高値は0.9500ドル近辺(0.9500-05ドルレベル)をつけている。

 戻り高値の0.9500ドル近辺(0.9500-05ドルレベル)から、再び大きく下落している。

 豪ドル/米ドルは、「ピンクの破線」で示した「上値0.9800ドル程度-下値0.8600ドル程度」のボックス相場を形成していた、と考える。 

豪ドル/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 このボックス相場「ピンクの破線」の下限を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 この「売りシグナル」に従い、豪ドル/米ドルは、大きく下落した。それで、一番右のレジスタンス・ライン「緑の破線」を表示した。

 月足チャートには、ボックス相場「赤の破線」とボックス相場「ピンクの破線」を表示している。これは、後で掲載する週足チャートに表示したボックス相場と同じものだ。

 0.8600ドル近辺を下に抜けたことで、ボックス相場「ピンクの破線」下限を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 ボックス相場「ピンクの破線」下限を割り込んだ時点で、新安値を更新したので、「売りシグナル」を発した、と考えることもできる。

 この「売りシグナル」に従い、相場は下落して今のところ、0.75ドル台の安値をつけている。

 すでに大きく下落したが、まだ底打ちしたとは言えない、と考えている。

 安値を更新する場合は、その時点で、さらなる「売りシグナル」点灯になる状況が続いている、と考える。

■週足では、ボックス相場を上抜けし、ターゲットを達成 次に、週足チャートをご覧いただきたい。

 豪ドル/米ドルは、0.6000ドル近辺から、1.1000ドル近辺に大きく上昇したが、その上昇過程では、サポート・ライン「緑の破線」に従っていたと考える。 

豪ドル/米ドル 週足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 豪ドル/米ドルは、「赤の破線」で示した「下値0.8000ドル-上値0.9400ドルのボックス相場」を上に抜けたことで、「買いシグナル」を発して上昇した。

 そして、ボックス相場のセオリーどおりに、ボックスの値幅分(1400ポイント)上昇してターゲットを達成したと考える。

 「赤の破線」で示したボックス相場を上抜けしてからは…
豪ドル/円はもう一段上昇もあり得るが、 95円台近辺で買うのはやめた方がよい! ブログ

豪ドル/円はもう一段上昇もあり得るが、 95円台近辺で買うのはやめた方がよい!

■豪ドル/円は月足でボックス相場を形成中 今回は豪ドル/円の分析を行なう。まずは、月足チャートをご覧いただきたい。

 月足チャートを見ると、右端のサポート・ライン「緑の破線」に沿った上昇が続いた結果、「紫の破線」で示した「下値72円-上値90円のボックス相場」を上に抜けて、「買いシグナル」を点灯させて上昇したことがわかる。

豪ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 この「買いシグナル」で、豪ドル/円は、105円台の高値をつけているが、105円台から86円台にまで大きく急落している。

 86円台からは、再び大きく反発(上昇)して、今のところ、102円台後半の高値をつけている。

 俯瞰すると、豪ドル/円は、「赤の破線」で示したボックス相場を形成中と考える。

 現在の豪ドル/円は、このボックス相場「赤の破線」に注目するべき、と考えている。

 直近の値動きで、右端のサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだようにも見える。

 明確に、割り込む場合は「売りシグナル」だが、現時点では微妙で、「売りシグナル」とは判断できない状況だ。相場が、このまま反転上昇する場合は、右端のサポート・ライン「緑の破線」の傾きを緩やかにして、修正することになるからだ。

 この月足チャートでは、右端のサポート・ライン「緑の破線」の傾きを少し緩やかにして、修正している。

■最近の動きは2007年、2008年ごろの値動きに似ている 参考に、2007年、2008年ころの値動きに「ピンクの破線」でボックス相場を表示した。

豪ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 この頃は、ボックス相場「ピンクの破線」の内側で、サポート・ライン「緑の破線」を下に抜けて、「売りシグナル」を何回か発したのだが、その都度、反発(上昇)している。

 そして、最終的には、ボックス相場「ピンクの破線」を下に抜けて、「売りシグナル」を発した。

 最近の値動きが、この頃に似ている、と感じている。つまり、時間が経過すると、現在のボックス相場「赤の破線」を割り込むことで明確な「売りシグナル」を発することになるのではないか、と考えている。

■週足では2009年半ばから2012年までボックス相場 続いて、週足チャートをご覧いただきたい。豪ドル/円は2009年半ばから2012年までの期間、「緑の破線」で示した「下値72円-上値90円の18円幅のボックス相場」を作った。 

豪ドル/円 週足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 2013年の初めに、このボックス相場を上に抜けたことで「買いシグナル」を発して、上昇を始めた。

 ボックス相場のセオリーに従うならば、ボックス相場上抜けの場合は、上限からボックス相場の値幅分上昇したところがターゲットになる。

 このケースでは、上限が90.00円、ボックス相場の値幅が18円だから、ターゲットは、108円になる。

 しかし、すでにターゲットを達成した可能性があることに留意する必要がある。

 この時点での高値は、105円台半ば(105.40-50円)程度だ。

 ターゲットは108円程度なので、まだ2円ほど余地がある、と考える人もいることだろう。

 しかし、チャート分析でのターゲットは、そのような厳密なものではなく、「だいたいこのくらい」といった「いいかげんなもの、大まかなもの」だ。

 豪ドル/円は105円台の高値から下落に転じ、「紫の破線」で示したボックス相場を形成していた、と考える。 

豪ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 そして、ボックス相場「紫の破線」の上限を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。

 月足チャートに表示したボックス相場「赤の破線」を、週足チャートにも、同じように、「赤の破線」で表示した。

 繰り返しになるが、現在は、「赤の破線」で示した大きなボックス相場を形成中であり、このボックス相場「赤の破線」に注目するべき、と考えている。

 直近の値動きで、サポート・ライン「青の破線」を割り込んだようにも見えた。しかし現時点では微妙で、「売りシグナル」とは判断できない、と考える。

 サポート・ライン「青の破線」の傾きを、少し緩やかにして、修正した。

 次に、日足チャートをご覧いただき…
ユーロ/米ドルは反発しても1.11ドル近辺を 超えるまでは「売り」がセオリー! ブログ

ユーロ/米ドルは反発しても1.11ドル近辺を 超えるまでは「売り」がセオリー!

■ユーロ/米ドルは月足で高値圏での乱高下だったが… 今回は、ユーロ/米ドルの分析を行なう。まずは月足チャートをご覧いただきたい。 

ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 月足チャートで見ると、ユーロ/米ドルは、0.8500ドル近辺(安値は、0.8200ドル近辺)から、1.6000ドル近辺まで大きく上昇している。

 1.6000ドルの高値をつけて以降は、安値1.2000ドル程度-高値1.6000ドル程度のゾーンで大きく上下動を繰り返した。

 この「安値1.2000ドル程度-高値1.6000ドル程度のゾーンでの大きな上下動」は、個人的には、「高値圏での乱高下」だと、判断している。

 いつもではないのだが(必ずではないのだが)、一般的に、「高値圏での乱高下」は、「売りのシグナル」である。

 つまり、この大きな上下動は、いずれネック・ライン(下限)を下に割り込むことを示唆しているのだろう、と推測していた。

 このネック・ライン(下限)は、1.2000ドル近辺のことで、ネック・ライン(下限)を割り込む場合は、その後で、大きく下落する、と考える。 

 上述のように考えていたところ、1.2000ドルを割り込んだ。

 重要な節目(=チャート・ポイント)である1.2000ドルを割り込んだことで、「売りシグナル」を発した、と考える。

 サポート・ライン「緑の破線」は、その傾きを緩やかにして、2013年7月の安値1.27ドル台ミドルに合わせている。

 月足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルは、このサポート・ライン「緑の破線」を割り込んでいる。 

ユーロ/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 このサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだ時点で、「売りシグナル」を発した、と考える。

 月足チャートに長期のサポート・ライン「赤の破線」を表示した。

 見てのとおり、ユーロ/米ドルはこの長期のサポート・ライン「赤の破線」を割り込み、その時点で「売りシグナル」を発した、と考える。

 高値1.4000ドル近辺からの下落に合わせて、レジスタンス・ライン「緑の破線」を加筆した。

 中長期のチャート(この月足チャート)で判断するならば、「赤の破線」を割り込んで発せられたこの「売りシグナル」のターゲットは、「紫の破線」で表示した1.18ドル台の水平線と考える。

 そして、月足チャートを見てのとおりに、上述のターゲットは、達成した、と考える。

■月足のウェッジを下抜けし、さらなる売りシグナル点灯 チャートに、長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」を表示した。2008年以降のユーロ/米ドルが、下落トレンド(下落傾向)にあることを示している、と考える。 

ユーロ/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 また、1.18ドル台に「紫の破線」で水平線を表示した。

 これらの2本の「紫の破線」に注目すると、ユーロ/米ドルは、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。

 2015年年初の値動きで、重要なチャート・ポイント1.2000ドルを割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 そして、1.18ドル台の水平線「紫の破線」を、割り込み、「三角保ち合い(ウェッジ)」を下に抜けて、さらなる「売りシグナル」を発した、と考える。

■下落のターゲットは1.0000ドル近辺か 続いて、もう1つ別の月足チャートをご覧いただきたい。このチャートには、長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」の平行線を表示した。 

ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 そして、長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」とその平行線「紫の破線」の値幅を示すために、「緑の破線(両端矢印)」を表示した。

 この月足チャートを俯瞰すると、中長期のサポート・ライン「赤の破線」を割り込んで「売りシグナル」を発し、1.18ドル台の水平線「紫の破線」を割り込んでさらに「売りシグナル」を発した、と考える。これらの「売りシグナル」のターゲットは、パリティ(1.0000ドル)近辺と考えることができる。

■「ヘッド&ショルダー」のターゲットも1.0000ドル 続いて、3つ目の月足チャートをご覧いただきたい。

 ユーロ/米ドルの中長期のチャートの形状から、「ヘッド&ショルダー(※)」の可能性を考えていた。

(※編集部注:「ヘッド&ショルダー」はチャートのパターンの1つで、天井を示す典型的な形とされている。典型的なものは3つの山がある形で、これを人の頭と両肩に見立てて「ヘッド&ショルダー」と呼び、仏像が3体並んでいるように見えるため「三尊」と呼ぶこともある)  

ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)

 当初は、3つの山で「ヘッド&ショルダー」を想定したのだが、3つの山では「ヘッド&ショルダー」を完成せずに、1.20ドル台から1.4000ドル近辺まで上昇した。

 しかし、1.4000ドル近辺から反転下落し、4つ目の山を作った、と考ええる。

 そして、1.2000ドル近辺(正確には、1.18ドル台ミドル)のネック・ラインを下に抜けて、4つの山の「ヘッド&ショルダー」を完成した、と考える。

 ネック・ライン(1.18ドル台ミドルの水平線)「紫の破線」を割り込んだ時点で、「ヘッド&ショルダー」を完成させて、「売りシグナル」を発した、と考える。

 この「ヘッド&ショルダー」のターゲットは、すでに述べたとおりに、パリティ(1.0000ドル)近辺、と考える。

 続いて、週足チャートをご覧いただき…