松田哲の「FX一刀両断!」

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原油価格の上昇で反発中の豪ドル/ドル、 主要産油国会合の影響で流れは変わる?

■月足の「高値圏での乱高下」が後々の下落を示唆 今回は豪ドル/米ドルの分析を行なう。まず、月足チャートからご覧いただきたい。
 月足チャートを見ると、豪ドル/米ドルは中長期のサポート・ライン「太い緑の破線」を割り込み、その時点で「売りシグナル」を発したと考える。 
豪ドル/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 上のチャートでは、中長期のサポート・ライン「太い緑の破線」の傾きを緩やかにして、実際の相場に合わせ調整している。
 豪ドル/米ドルは高値圏で「紫の破線」で示した「下値0.9400ドル近辺-上値1.1100ドル近辺のボックス相場」を形成していたと考える。
 そして、ボックス相場「紫の破線」の下限を割り込み、さらなる「売りシグナル」を発したと考える。「紫の破線」で示した「下値0.9400ドル近辺-上値1.1100ドル近辺のボックス相場」は、「高値圏での乱高下」と考えることができる。
 「高値圏での乱高下」は、後々の下落を示唆するケースが多々ある。
このボックス相場「紫の破線」の下限(0.9400ドル)を割り込んだことで、大きく下落する可能性を示唆していると考える。
■ボックス相場下抜け後も乱高下を続ける 豪ドル/米ドルは0.9400ドルを割り込み発せられた「売りシグナル」に従い、0.88ドル台にまで下落したが、0.88ドル台から急反発して、0.97ドル台にまでリバウンド(反転上昇)した。  
豪ドル/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 しかし、2013年12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、「テーパリング(量的緩和策の縮小)実施」が発表されたことを材料に、豪ドルは再度大きく下落し、0.86ドル台の安値をつけている。
 しかし、0.86ドル台の安値から今度は大きく急騰し、戻り高値は0.9500ドル近辺(0.9500-05ドルレベル)をつけている。
 戻り高値の0.9500ドル近辺(0.9500-05ドルレベル)から、再び大きく下落している。
 豪ドル/米ドルは、「ピンクの破線」で示した「上値0.9800ドル程度-下値0.8600ドル程度のボックス相場」を形成していた、と考える。 
豪ドル/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 そして、このボックス相場「ピンクの破線」の下限を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。
 この「売りシグナル」に従い、豪ドル/米ドルは、大きく下落した。それで、一番右のレジスタンス・ライン「緑の破線」を表示した。
■すでに大きく下落したが、まだ底打ちししたとは言えない 月足チャートには、ボックス相場「赤の破線」とボックス相場「ピンクの破線」を表示している。これは、後で掲載する週足チャートに表示したボックス相場と同じものだ。 
豪ドル/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 0.8600ドル近辺を下に抜けたことで、ボックス相場「ピンクの破線」下限を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。
 ボックス相場「ピンクの破線」下限を割り込んだ時点で、新安値を更新したので、「売りシグナル」を発した、と考えることもできる。
 この「売りシグナル」に従い、相場は大きく下落している。今のところ、0.68ドル台前半程度の安値をつけている。
 すでに大きく下落したが、まだ底打ちしたとは言えない、と考えている。
 安値を更新する場合は、その時点で、さらなる「売りシグナル」点灯になる状況が続いている、と考える。
■週足ではサポートラインに従って上昇 次に、週足チャートをご覧いただきたい。週足チャートを見ると、豪ドル/米ドルは大きく上昇したが、その上昇は、サポート・ライン「緑の破線」に従っていたと考える。 
豪ドル/米ドル 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 豪ドル/米ドルは、「赤の破線」で示した「下値0.8000ドル-上値0.9400ドルのボックス相場」を上に抜けたことで、「買いシグナル」を発して上昇した。
 そして、ボックス相場のセオリーどおりに、ボックスの値幅分(1400ポイント)上昇してターゲットを達成したと考える。
 「赤の破線」で示したボックス相場を上抜けしてからは、「紫の破線」で示した「下値0.9400ドル-上値1.1100ドルの約1700ポイント幅のボックス相場」へ移行(シフト)したと考える。 
豪ドル/米ドル 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 その後、2013年5月上旬にサポート・ライン「緑の破線」を割りみ、「売りシグナル」を発したと考える。
 そして、「紫の破線」で示したボックス相場の下限0.9400ドルを割り込み、さらなる「売りシグナル」を発したと考える。  
 ボックス相場のセオリーに従えば、ボックス相場の下限0.9400ドルからボックスの値幅分(1700ポイント)下落したところがターゲットになる。つまり、0.7700ドル程度がターゲットだ。
 週足チャートを見てのとおりに、上記のターゲットはすでに達成したと考える。
 この「紫の破線」で示したボックス相場を下に抜けた時点で、大きく急落する可能性が高いことを示唆していた、と考える。
 2013年から2014年にかけての豪ドル/米ドルは…
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米雇用統計の結果は良かった! なのに 米ドル/円のじり安が続いている理由とは?

■米ドル/円はすでに約4年間も上昇トレンドが続いてきた 今回は、米ドル/円の分析を行なう。まずは、月足チャートをご覧いただきたい。
 月足チャートを見ると、2007年6月の高値124円台から始まった米ドル/円の下落トレンドを示すレジスタンス・ライン「緑の破線」を、2012年2月に上に抜けたことが読み取れる。
米ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 換言すれば、この「緑の破線」を中長期のレジスタンス・ラインととらえるならば、2012年2月に下落トレンドから上昇トレンドに転換した、と言える。
 2012年2月にトレンド転換したと考えるならば、約4年もの期間「米ドル高・円安トレンド」が続いてきたことに留意する必要がある。
 ところが2012年の時点では、米ドル/円は2012年3月以降、下落に転じ、絶対水準で80.00円を割り込み、70円台で推移したことから、2012年は円高傾向の印象が強い状態となった。
 そして、2012年の時点では、確かに米ドル/円が安値75.32円を下に抜けると、つまり新値を更新すると(=歴史的最安値を更新すると)、「円高トレンド」が継続していると判断すべき状態だった、と考える。
 しかし、2012年11月の衆院解散の決定をきっかけに、米ドル/円は急上昇を始めた。政権交代が起これば(民主党政権から自民党政権に交代すれば)、金融緩和策が採られる、といった思惑が働いた、と考える。そして、この急上昇で、「米ドル/円のトレンドは、下落から上昇に転換した」ことが確認できた。
 再掲載した、下の月足チャートには、新たな中長期のレジスタンス・ライン「ピンクの破線」を表示している。 
米ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 個人的には、「このライン『ピンクの破線』は、時間が経過するとなくなる(=引く必要がなくなる)のではないか?」と考えていた。
 上述のとおりに、「2012年2月に『上昇トレンド』に転換した」と考えるので、このライン「ピンクの破線」は引かなくてもよい、と考える。
 つまり、「緑の破線」が中長期のレジスタンス・ラインであり、この「緑の破線」を上に抜けた時(2012年2月)に、トレンド転換が起こった、と考えるので、この「ピンクの破線」は必要ない、とも言える。
 ただし、相場を読む際に、便宜上、このライン「ピンクの破線」を表示しておいた方が都合が良い、と考える。
 この「ピンクの破線」を上に抜ける場合が、「買いシグナル」だった、と考えるからだ。
 月足チャートに、サポート・ライン「赤の破線」を表示した。 
米ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 米ドル/円は、比較的小さな調整はあるとしても、このサポート・ライン「赤の破線」に従って、大局では上昇が続いていた、と判断している。
 長期のレジスタンス・ライン「青の破線」を表示した。
 110円を上に抜けたことで、このレジスタンス・ライン「青の破線」を上に抜け、「買いシグナル」を発した、と考える。
 米ドル/円は、この「買いシグナル」に従い上昇して、124円台前半を上に抜けて、2007年6月の最高値を更新した。
 最高値の更新で、「買いシグナル」を発して上昇し、昨年(2015年)の6月初旬に、高値125.80-85円レベルをつけている。
 しかし、高値(125.85円)をつけた後は、最高値を更新した後での調整局面に入った、と考える。
 125.85円から120円台ミドルへ下落し、そこからは反転上昇して、再び、125円台をつけている。
 昨年(2015年)の8月に、この2度目の125円台から下落し、120.00円を割り込み、116円台前半に急落した。
 この時(2015年8月)は、中国株(上海総合)の急落や、中国経済に対する不安に起因する世界同時株安から、リスク回避の動きが広がり、米ドル/円が売られた(=円が買われた)、という図式だ。
 116円台からは、反転上昇して、121円台を回復したが、その後は、120.00円程度を中心レートに、上下動を繰り返した。 
米ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 昨年(2015年)の11月6日(金)の米国雇用統計では、事前予想よりも、圧倒的に良い結果が発表された。
 これを材料に、12月の「米国の利上げ開始」の思惑が広がり、米ドル/円は、121円台から123円台に上昇している。
 2015年12月15日(火)、16日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)の直前は、120円台程度だったが、FOMCで米国の利上げ開始が発表されたことで、123円台にまで上昇している。
 しかし、昨年(2015年)末の相場は、ポジション調整から円高気味に推移して、年末(2015年12月31日)のクローズ(終値)は、120.00円近辺だった。
■2016年年初は中国株式市場の影響で120円台を割り込む 年初(2016年1月4日)の値動きに注目していたが、年初(2016年1月4日)に、120円を割り込んだ。
 この日の中国株式市場でサーキットブレーカーが発動し、中国株式市場が取引停止になったことが、材料になった。
 この下落で、月足チャートに示したサポート・ライン「赤の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。 
米ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 ただし、今後の相場で、米ドル/円の下落が、それほど激しいものではなく、反発(上昇)に転じる場合は、サポート・ライン「赤の破線」の傾きを緩やかにして、修正する可能性があった。
 しかし、2016年2月9日(火)の東京市場で、重要な節目の115.00円を割り込んだので、このサポート・ライン「赤の破線」の傾きを修正しないで良い、と考える。
 つまり、このサポート・ライン「赤の破線」を割り込んで「売りシグナル」を発した、と判断する。
 重要なチャート・ポイントである115.00円を割り込んだので、トレンド転換の可能性を考える必要が出てきたと、考える。
 今のところ、明確な下値のメドは、不明(わからない)、と考える。
 続いて週足チャートを…
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目先急騰中のユーロ/ドル上昇どこまで? 米利上げ先送り観測で「買い」?それとも…

■日足では2015年年初の「窓(Gap)」がいまだ埋まらず 今回はユーロ/米ドルの分析を行なう。まずは、日足チャートをご覧いただきたい。ユーロ/米ドルは2015年1月に、1.2000ドルを割り込み、「窓(Gap)」を空けて急落した。 
ユーロ/米ドル 日足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 今のところ、この「窓(Gap)」は、窓埋めをしていない。
 窓を埋めても、このまま窓を埋めなくとも、この「窓(Gap)」自体が、「売りシグナル」だ。
 上述の1.2000ドル近辺「窓(Gap)」で、「売りシグナル」を発してから、
ユーロ/米ドルは、大きく急落した。
 この「売りシグナル」に従い、急落して、この時点では、1.1100ドル近辺(1.10ドル台後半)の安値をつけている。
 1.1100ドル近辺からは、反発しているが、この反発は1.2000ドルを割り込んでからの下落が、大きく速かったので、その調整が起こっているだけ、と考えていた。
 つまり、調整が終われば、安値を更新して下落する可能性が高い、と考えていた。
 この時点での相場は、「赤の破線」で示したボックス相場を形成中、と考える。
ユーロ/米ドル 日足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 そして、事前に想定していたとおりに、ボックス相場「赤の破線」の下限(1.1100ドル近辺)を下に抜けて、「売りシグナル」を発した、と考える。
 ボックス相場「赤の破線」の下限(1.1100ドル近辺)を下に抜けることは、新安値を更新することだ。
 安値を更新したので「売りシグナル」を発した、と考えることもできる。
 この「売りシグナル」どおりに下落して、今のところ1.0500ドル割れ(1.04ドル台後半)の安値をつけている。
 1.0500ドル割れ(1.04ドル台後半)の安値をつけてから…
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126円を割り込んだユーロ/円は急落へ!? ユーロの金融緩和の効果もこれから!

■2012年11月に中長期のレジスタンスラインを突破 今回はユーロ/円の分析を行なう。まずは、月足チャートからご覧いただきたい。
 ユーロ/円は、2008年に約170円(正確には、169.95円)の高値をつけてから、下落に転じた。 
ユーロ/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 そして、月足チャートで見ると、2012年3月に2008年の高値を起点としたレジスタンス・ライン「ピンクの破線(細線)」を上に抜けたのだ が、この時点では、結局、トレンド転換が起こらなかった、と判断したので、2012年4月の高値に合わせて、新たなレジスタンス・ライン「緑の破線」を表 示した。
 つまり、レジスタンス・ライン「ピンクの破線(細線)」を上に抜けた時には、ユーロ/円は、下落トレンドのままで、上昇トレンドに転換していない、と判断した。
 しかし、改めて引き直した中長期のレジスタンス・ライン「緑の破線」を明確に上に抜ける場合は、「買いシグナル」なので、要注意と考えていた。
 2012年の11月に、中長期のレジスタンス・ライン「緑の破線」を、明確に上に抜け、「買いシグナル」を発した、と考える。 
ユーロ/円 月足(クリックで拡大) (出所:ヒロセ通商)
■ユーロ/円はすでに1年以上も下落トレンドが継続 一昨年(2014年)の10月31日(金)に、日銀が追加の金融緩和策を発表したことを材料に、ユーロ/円が急騰した。
 それで、その時点での直前の安値(134円台前半)に合わせて、サポート・ライン「赤の破線」を表示した。
 高値150.00円アラウンド(149.75-80円水準)をつけるまでは、このサポート・ライン「赤の破線」に従って上昇した、と考える。
 しかし、昨年(2015年)の1月中旬(1月15日木曜日)の急落で、このサポート・ライン「赤の破線」を割り込んだ。「売りシグナル」を発した、と考える。 
ユーロ/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 この時点(2015年1月15日木曜日)で、ユーロ/円が、トレンド転換した可能性がある、と考えた。
 つまり、ユーロ/円の94円台から150円近辺まで上昇した期間が、「上昇トレンド」であり、150円近辺がピーク(最高値)で、「下落トレンド」に転換している可能性がある、ということだ。
 ユーロ/円は、この「売りシグナル」に従い、126.00円近辺まで下落した。
 しかし、126.00円近辺を底に、反転して、大きく急騰した。
 それで、新たに、一番右のサポート・ライン「緑の破線」を表示した。 
ユーロ/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 126円台からの反転、大きな上昇で、ユーロ/円のトレンドは判然としなくなった(つまり、はっきりしなくなった、わからなくなった)、と考えた。
 昨年(2015年)の4月以降の値動きでは、ユーロ/円は、126円台にまで急落し、そして、141円台に急騰した。
 それで、上述のとおりに、下落トレンドなのか、否か判然としなくなったのだが、月足チャートを見てのとおりに、ユーロ/円は、一番右のサポート・ライン「緑の破線」を割り込み、改めて「売りシグナル」を発した、と考える。
 月足チャートに、「赤の破線」で示したサポート・ラインを割り込んだことで、その時点でトレンド転換が起こっているのではないか?(=すでに、下落トレンドに転換しているのではないか?)と、考えていたのに、判然としなくなった状況だった。
 126.00円近辺の従来の安値を割り込んだので、「サポート・ライン『赤の破線』を割り込んだ時点で、下落トレンドに転換した」ことを確認できた、と考える。
 つまり、ユーロ/円は、昨年の1月中旬(2015年1月15日木曜日)の急落で、「下落トレンド」に転換した、と考える。
 そう考えると、ユーロ/円は、すでに1年以上も下落トレンドが継続していることになる。
■マイナス金利導入の影響は月足では見つからない 先月末(1月29日)の日銀政策決定会合で、マイナス金利の導入が発表されて、「円売り」になった。
 ユーロ/円は、129円台から132円台に急上昇している。
 しかし、現時点の月足チャートで見る限りでは、特段の変化は見つからない。
 つまり、一番右のサポート・ライン「緑の破線」を割り込んで発せられた「売りシグナル」が有効、と考える。
■週足では2009年高値更新で「買いシグナル」点灯 続いて、週足チャートをご覧いただきたい。週足チャートに「94.00円-112.00円のボックス相場」(赤の破線)を表示した。 
ユーロ/円 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 ユーロ/円は、この「94.00円-112.00円のボックス相場」の上限を抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
 いわゆる「ダブル・ボトム」を作り、その上限(ネック・ライン)を上抜けして「買いシグナル」を発した、と言える。
 ユーロ/円の上昇は、大局で見れば、当初はサポート・ライン(1)「ピンクの破線」に従っていた、と考える。
 そしてユーロ/円は、139円台ミドルを上に抜けた時点で、2009年の高値を更新した。2009年の高値を更新したことで、「買いシグナル」を発した、と考える。
 この「買いシグナル」に従い、ユーロ/円は上昇して、高値145円台をつけている。
 この高値(145円台)をつけてからのユーロ/円は…
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ボックス相場を下抜けしたのに急騰した 豪ドル/円だが、85円台は「売り」ゾーン!

■豪ドル/円は月足でボックス相場を割り込む 今回は豪ドル/円の分析を行なう。まずは、月足チャートをご覧いただきたい。
 月足チャートを見ると、一番右のサポート・ライン「緑の破線」に沿った上昇が続いた結果、「紫の破線」で示した「下値72円-上値90円のボックス相場」を上に抜けて、「買いシグナル」を点灯させて上昇したことがわかる。 
豪ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 この「買いシグナル」で、豪ドル/円は、105円台の高値を付けているが、105円台から86円台にまで大きく急落している。
 86円台からは、再び大きく反発(上昇)して、102円台後半の高値を付けている。
 俯瞰すると、豪ドル/円は、「赤の破線」で示したボックス相場を形成したと考える。このボックス相場「赤の破線」に注目するべき、と考えていた。
 豪ドル/円は、まず、右端のサポート・ライン「緑の破線」を割り込んで、最初の「売りシグナル」を発した、と考える。
 そして、この「売りシグナル」が発せられた時点でのターゲットは、
このボックス相場「赤の破線」の下限(86.00円近辺)であったと考える。
■最近の動きは2007年、2008年頃の値動きに似ている 話を2007年、2008年頃の値動きに振るが、豪ドル/円は「ピンクの破線」でボックス相場を形成した、と考える。
豪ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商) 
 この頃は、ボックス相場「ピンクの破線」の内側で、サポート・ライン「緑の破線」を下に抜けて、「売りシグナル」を何回か発したのだが、その都度、反発(上昇)している。
 しかし、最終的には、ボックス相場「ピンクの破線」を下に抜けて、明確な「売りシグナル」を発した。
 昨年(2015年)の値動きが、この頃に似ている、と感じていた。つまり、時間が経過すると、ボックス相場「赤の破線」を割り込むことで明確な「売りシグナル」を発することになるのではないか、と考えていたわけだ。
 月足チャートを見てのとおりに、ボックス相場「赤の破線」の下限(86.00円近辺)を割り込み、明確な「売りシグナル」を発したと考える。
 難しく考える必要もないので、単純に従来の安値(86.00円近辺)を更新したので「売りシグナル」を発した、と考えてもかまわない。
■週足では2009年半ばから2012年までボックス相場 続いて、週足チャートをご覧いただきたい。豪ドル/円は2009年半ばから2012年までの期間、「緑の破線」で示した「下値72円-上値90円の18円幅のボックス相場」を作った。 
豪ドル/円 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 2013年の初めに、このボックス相場を上に抜けたことで「買いシグナル」を発して、上昇を始めた。
 ボックス相場のセオリーに従うならば、ボックス相場上抜けの場合は、上限からボックス相場の値幅分上昇したところがターゲットになる。
 このケースでは、上限が90.00円、ボックス相場の値幅が18円だから、ターゲットは、108円になる。
 しかし、すでにターゲットを達成した可能性があることに留意する必要がある。
 この時点での高値は、105円台半ば(105.40円-50円)程度だ。
 ターゲットは108円程度なので、まだ2円ほど余地がある、と考える人もいることだろう。
 しかし、チャート分析でのターゲットは、そのような厳密なものではなく、「だいたいこのくらい」といった「いいかげんなもの、大まかなもの」だ。
 豪ドル/円は105円台の高値から下落に転じ、…
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米ドル/円はまだ底打ちしたとは言えない。 少額の米ドル売り・円買いがセオリー!

■米ドル/円はすでに約4年間も上昇トレンドが続いてきた 今回は、米ドル/円の分析を行なう。まずは、月足チャートをご覧いただきたい。
 月足チャートを見ると、2007年6月の高値124円台から始まった米ドル/円の下落トレンドを示すレジスタンス・ライン「緑の破線」を、2012年2月に上に抜けたことが読み取れる。
米ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 換言すれば、この「緑の破線」を中長期のレジスタンス・ラインととらえるならば、2012年2月に下落トレンドから上昇トレンドに転換した、と言える。
 2012年2月にトレンド転換したと考えるならば、約4年もの期間「米ドル高・円安トレンド」が続いてきたことに留意する必要がある。
 ところが2012年の時点では、米ドル/円は2012年3月以降、下落に転じ、絶対水準で80.00円を割り込み、70円台で推移したことから、2012年は円高傾向の印象が強い状態となった。
 そして、2012年の時点では、確かに米ドル/円が安値75.32円を下に抜けると、つまり新値を更新すると(=歴史的最安値を更新すると)、「円高トレンド」が継続していると判断すべき状態だった、と考える。
 しかし、2012年11月の衆院解散の決定をきっかけに、米ドル/円は急上昇を始めた。政権交代が起これば(民主党政権から自民党政権に交代すれば)、金融緩和策が採られる、といった思惑が働いた、と考える。そして、この急上昇で、「米ドル/円のトレンドは、下落から上昇に転換した」ことが確認できた。
 再掲載した、下の月足チャートには、新たな中長期のレジスタンス・ライン「ピンクの破線」を表示している。
米ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 個人的には、「このライン『ピンクの破線』は、時間が経過するとなくなる(=引く必要がなくなる)のではないか?」と考えていた。
 上述のとおりに、「2012年2月に『上昇トレンド』に転換した」と考えるので、このライン「ピンクの破線」は引かなくてもよい、と考える。
 つまり、「緑の破線」が中長期のレジスタンス・ラインであり、この「緑の破線」を上に抜けた時(2012年2月)に、トレンド転換が起こった、と考えるので、この「ピンクの破線」は必要ない、とも言える。
 ただし、相場を読む際に、便宜上、このライン「ピンクの破線」を表示しておいた方が都合が良い、と考える。
 この「ピンクの破線」を上に抜ける場合が、「買いシグナル」だった、と考えるからだ。
 月足チャートに、サポート・ライン「赤の破線」を表示した。
米ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 米ドル/円は、比較的小さな調整はあるとしても、このサポート・ライン「赤の破線」に従って、大局では上昇が続いていた、と判断している。
 超長期のレジスタンス・ライン「青の破線」を表示した。
 110円台を上に抜けたことで、このレジスタンス・ライン「青の破線」を上に抜け、「買いシグナル」を発した、と考える。
 米ドル/円は、この「買いシグナル」に従い上昇して、124円台前半を上に抜けて、2007年6月の最高値を更新した。
 最高値の更新で、「買いシグナル」を発して上昇し、昨年(2015年)の6月初旬に、高値125.80-85円レベルをつけている。
 しかし、高値(125.85円)をつけた後は、最高値を更新した後で、調整局面に入った、と考える。
 125.85円から120円台ミドルへ下落し、そこからは反転上昇して、再び、125円台をつけている。
 昨年(2015年)の8月に、この2度目の125円台から下落し、120.00円を割り込み、116円台前半に急落した。
 この時(2015年8月)は、中国株(上海総合)の急落や、中国経済に対する不安に起因する世界同時株安から、リスク回避の動きが広がり、米ドル/円が売られた(=円が買われた)、という図式だ。
 116円台からは、反転上昇して、121円台を回復したが、その後は、120.00円程度を中心レートに、上下動を繰り返した。
米ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 昨年(2015年)の11月6日(金)の米国雇用統計では、事前予想よりも、圧倒的に良い結果が発表された。
 これを材料に、12月の「米国の利上げ開始」の思惑が広がり、米ドル/円は、121円台から123円台に上昇している。
 2015年12月15日(火)、16日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)の直前は、120円台程度だったが、FOMCで米国の利上げ開始が発表されたことで、123円台にまで上昇している。
 しかし、昨年(2015年)末の相場は、ポジション調整から円高気味に推移して、年末のクローズは、120.00円近辺だった。
■2016年年初は中国株式市場の影響で120円台を割り込む 年初(2016年1月4日)の値動きに注目していたが、年初(2016年1月4日)の相場で、120円台を割り込んだ。
 この日の中国株式市場でサーキットブレーカーが発動し、中国株式市場が取引停止になったことが、材料になった。
 この下落で、月足チャートに示したサポート・ライン「赤の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。
米ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 ただし、今後の相場で、米ドル/円の下落が、それほど激しいものではなく、反発(上昇)に転じる場合は、サポート・ライン「赤の破線」の傾きを緩やかにして、修正する可能性があった。
 先月初旬(2016年2月9日)の東京市場で、重要な節目の115.00円を割り込んだので、このサポート・ライン「赤の破線」の傾きを修正しないで良い、と考える。
 つまり、サポート・ライン「赤の破線」を割り込んで「売りシグナル」を発した、と判断する。
 重要なチャート・ポイントである115.00円を割り込んだので、トレンド転換の可能性を考える必要が出てきたと、考える。
 今のところ、明確な下値のメドは、不明(わからない)、と考える。
 続いて週足チャートを…
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G20での「通貨安競争回避」の影響は? ユーロ/米ドルの売りシグナルはどうする?

■週足チャートでユーロ/米ドルの値動きを確認 今回は、ユーロ/米ドルの分析を行なう。まずは、週足チャートをご覧いただきたい。
 週足チャートに、長期のレジスタンス・ライン「赤の破線」を表示している。1.20ドル台からの上昇で、サポート・ライン「紫の破線」を表示した。
 中長期のチャート(週足チャート)で見ると、ユーロ/米ドルは、レジスタンス・ライン「赤の破線」とサポート・ライン「紫の破線」で、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成していたと考える。
ユーロ/米ドル 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 そして、週足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルは、サポート・ライン「紫の破線」を割り込み、「三角保ち合い(ウェッジ)」を下に抜けて、「売りシグナル」を発した、と考える。
■目先はサポートラインを割り込み「売りシグナル」 従来の安値1.18ドル台ミドル程度に、「赤の破線」で水平線を表示した。従来の安値を更新した時点で、「売りシグナル」を発した、と考える。
 一番右のレジスタンス・ライン「青の破線(太線)」を表示した。
 このレジスタンス・ライン「青の破線(太線)」は、その傾きを、実際の相場に合わせて調整している。
 このレジスタンス・ライン「青の破線(太線)」は、直近(2016年02月12日)の高値(1.13ドル台後半)に合わせて表示している。
 ユーロ/米ドルは、週足チャートに、「緑の破線」で示したボックス相場を形成中、と考える。 
ユーロ/米ドル 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 チャートの形状を見ると、1.18ドル台ミドルの水平線「赤の破線」が目先のレジスタンス(上値抵抗)だ。
 つまり、今のところ、このレジスタンス(上値抵抗)を上に抜けていないので、ユーロ/米ドルのダウン・トレンド(=下落傾向)に変化がない、と考える。
■日足では2015年年初の「窓(Gap)」がいまだ埋まらず 続いて、日足チャートをご覧いただきたい。ユーロ/米ドルは2015年1月に、1.2000ドルを割り込み、「窓(Gap)」を空けて急落した。 
ユーロ/米ドル 日足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 今のところ、この「窓(Gap)」は、窓埋めをしていない。
 窓を埋めても、このまま窓を埋めなくとも、この「窓(Gap)」自体が、「売りシグナル」だ。
 上述の1.2000ドル近辺「窓(Gap)」で、「売りシグナル」を発してから、
ユーロ/米ドルは、大きく急落した。節目の1.1500ドルを割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。
 この「売りシグナル」に従い、急落して、この時点では、1.1100ドル近辺(1.10ドル台後半)の安値をつけている。
 1.1100ドル近辺からは、反発しているが、この反発は1.2000ドルを割り込んでからの下落が、大きく速かったので、その調整が起こっているだけ、と考えていた。
 つまり、調整が終われば、安値を更新して下落する可能性が高い、と考えていた。
 この時点での相場は、「赤の破線」で示したボックス相場を形成中、と考える。 
ユーロ/米ドル 日足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 そして、事前に想定していたとおりに、ボックス相場「赤の破線」の下限(1.1100ドル近辺)を下に抜けて、「売りシグナル」を発した、と考える。
 ボックス相場「赤の破線」の下限(1.1100ドル近辺)を下に抜けることは、新安値を更新することだ。
 安値を更新したので「売りシグナル」を発した、と考えることもできる。
 キリの良い数字である1.1000ドルを割り込み、さらに「売りシグナル」を発した、と考える(一般的に、キリの良い数字は、チャート・ポイントになりやすい)。
 これらの「売りシグナル」どおりに下落して、今のところ1.0500ドル割れ(1.04ドル台後半)の安値をつけている。
 1.0500ドル割れ(1.04ドル台後半)の安値をつけてからは…
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豪ドル/米ドルの反発は調整にすぎない? ゆくゆくは0.86ドルを割込むとみる理由とは

■豪ドル/米ドルは週足でサポートラインに従って上昇 今回は豪ドル/米ドルの分析を行なう。まず、週足チャートをご覧いただきたい。豪ドル/米ドルは大きく上昇したが、その上昇過程では、サポート・ライン「緑の破線」に従っていたと考える。
豪ドル/米ドル 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 豪ドル/米ドルは、「赤の破線」で示した「下値0.8000ドル-上値0.9400ドルのボックス相場」を上に抜けたことで、「買いシグナル」を発して上昇した。
 そして、ボックス相場のセオリーどおりに、ボックスの値幅分(1400ポイント)上昇してターゲットを達成したと考える。
 「赤の破線」で示したボックス相場を上抜けしてからは、「紫の破線」で示した「下値0.9400ドル-上値1.1100ドルの約1700ポイント幅のボックス相場」へ移行(シフト)したと考える。
豪ドル/米ドル 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 その後、2013年5月上旬に中長期のサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだ。「売りシグナル」を発したと考える。
 そして、「紫の破線」で示したボックス相場の下限0.9400ドルを割り込み、さらなる「売りシグナル」を発したと考える。  
 ボックス相場のセオリーに従えば、ボックス相場の下限0.9400ドルからボックスの値幅分(1700ポイント)下落したところがターゲットになる。つまり、0.7700ドル程度がターゲットだ。
 週足チャートを見てのとおりに、上記のターゲットはすでに達成したと考える。
 この「紫の破線」で示したボックス相場を下に抜けた時点で、大きく急落する可能性が高いことを示唆していた、と考える。
■ボックス相場下抜けのターゲットを次々と達成 2013年から2014年にかけての豪ドル/米ドルは、「ピンクの破線」で示したボックス相場を形成していた、と考える。
豪ドル/米ドル 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 以前は、このボックス相場の上限は0.9800ドル近辺、下限は0.8800ドル近辺と考えていた。 
 だから、このボックス相場の下限(0.8800ドル近辺)を割り込み、「売りシグナル」を発したと考えた。 
 相場は、この「売りシグナル」に従い、0.86ドル台まで下落したが、0.86ドル台ミドルを底値に、0.9500ドル近辺にまで大きく反発上昇している。

 それで、ボックス相場の下限は0.86ドル台と想定し直す必要がある、と考えた。
 つまり、このボックス相場は「上限0.9800ドル近辺-下限0.8600ドル近辺」と考えた。
 ボックス相場「ピンクの破線」の下限を考え直したが、その修正した下限の0.8600ドルを割り込み、「売りシグナル」発した、と考える。
 それまでの安値を更新したので「売りシグナル」を発した、と考えた。
 この「売りシグナル」に従い相場は大きく急落して、まずは1700ポイントのボックス相場「紫の破線」を下抜けした場合のターゲットを達成した。
 そして、週足チャートを見てのとおりに、1200ポイントのボックス相場「ピンクの破線」を下抜けした場合のターゲットも、達成した。
■直近はボックス相場を2つ下抜けて「売りシグナル」 週足チャートに、ボックス相場「赤の破線(細線)」とボックス相場「緑の破線(細線)」を表示した。 
豪ドル/米ドル 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 このところの豪ドル/米ドルは、ボックス相場「赤の破線(細線)」の下限(0.7500近辺)を割り込み、「売りシグナル」を発して下落し、そして、ボックス相場「緑の破線(細線)」を形成中、と考える。
 0.6900ドルを割り込み、それまでの最安値を更新して「売りシグナル」を発した、と考えることもできるが、目先の相場が、0.68ドル台前半を安値に反発しているので、ボックス相場「緑の破線(細線)」が持続している、と判断する。
 0.68ドル台前半の最安値を更新する場合は、ボックス相場「緑の破線(細線)」の下限を下に抜けて、新たな「売りシグナル」点灯となるので、要注意だ。
■レジスタンスラインとその平行線の間を上下しながら下落 続いて、レジスタンス・ライン「赤の破線」と、その平行線「赤の破線」を表示した、別の週足チャートをご覧いただきたい。 
豪ドル/米ドル 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 豪ドル/米ドルはこれらの2本の平行線のインサイド(内側)で、上下動を繰り返しながら下落した(下落している)、と言える。
 別な言い方をすれば、現在の豪ドル/米ドルは、このレジスタンス・ライン「赤の破線」の傾きに従うスピード(速度)で下落している、と言い切れる。
 別な言い方をすれば、2013年から2015年半ばまでの豪ドル/米ドルは、このレジスタンス・ライン「赤の破線」の傾きに従うスピード(速度)で、下落していた、と判断できる。
 つまり、2013年から2015年半ばまでの豪ドル/米ドルは、一定のスピードでの下落が持続していた、と言える。
 そして、上の週足チャートを見てのとおりに、レジスタンス・ラインの平行線「赤の破線」を割り込んだ。
 下落スピードが加速した、と言える。
 時間軸を短くして、レジスタンス・ライン「紫の破線」と…
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ユーロ/円のターゲットは118円?102円? 126円を割り込むと急落の可能性が!

■2012年11月に中長期のレジスタンスラインを突破 今回はユーロ/円の分析を行なう。まずは、月足チャートからご覧いただきたい。
 ユーロ/円は、2008年に約170円(正確には、169.95円)の高値をつけてから、下落に転じた。  
ユーロ/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 そして、月足チャートで見ると、2012年3月に2008年の高値を起点としたレジスタンス・ライン「ピンクの破線(細線)」を上に抜けたのだ が、この時点では、結局、トレンド転換が起こらなかった、と判断したので、2012年4月の高値に合わせて、新たなレジスタンス・ライン「緑の破線」を表 示した。
 つまり、レジスタンス・ライン「ピンクの破線(細線)」を上に抜けた時には、ユーロ/円は、下落トレンドのままで、上昇トレンドに転換していない、と判断した。
 しかし、改めて引き直した中長期のレジスタンス・ライン「緑の破線」を明確に上に抜ける場合は、「買いシグナル」なので、要注意と考えていた。
 2012年の11月に、中長期のレジスタンス・ライン「緑の破線」を、明確に上に抜け、「買いシグナル」を発した、と考える。 
ユーロ/円 月足(クリックで拡大) (出所:ヒロセ通商) 
■150円近辺をピークに下落トレンドに転換した可能性 一昨年(2014年)の10月31日(金)に、日銀が追加の金融緩和策を発表したことを材料に、ユーロ/円が急騰した。
 それで、その時点での直前の安値(134円台前半)に合わせて、サポート・ライン「赤の破線」を表示した。
 高値150.00円アラウンド(149.75-80円水準)をつけるまでは、このサポート・ライン「赤の破線」に従って上昇した、と考える。
 しかし、昨年(2015年)の1月中旬(1月15日木曜日)の急落で、このサポート・ライン「赤の破線」を割り込んだ。「売りシグナル」を発した、と考える。  
ユーロ/円 月足(クリックで拡大) (出所:ヒロセ通商)
 この時点(2015年1月15日木曜日)で、ユーロ/円が、トレンド転換した可能性がある、と考えた。
 つまり、ユーロ/円の94円台から150円近辺まで上昇した期間が、「上昇トレンド」であり、150円近辺がピーク(最高値)で、「下落トレンド」に転換している可能性がある、ということだ。
 ユーロ/円は、この「売りシグナル」に従い、126.00円近辺まで下落した。
 しかし、126.00円近辺を底に、反転して、大きく急騰した。
 それで、新たに、一番右のサポート・ライン「緑の破線」を表示した。 
ユーロ/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 126円台からの反転、大きな上昇で、ユーロ/円のトレンドは判然としなくなった(つまり、はっきりしなくなった、わからなくなった)、と考えた。
 昨年(2015年)の4月以降の値動きでは、ユーロ/円は、126円台にまで急落し、そして、141円台に急騰した。
 しかし、ユーロ/円は一番右のサポート・ライン「緑の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。
 個人的な思惑になるが、月足チャートに、「赤の破線」で示したサポート・ラインを割り込んだことで、その時点でトレンド転換が起こっているのではないか?(=すでに、下落トレンドに転換しているのではないか?)と、考えている。
 このところの値動きでは、昨年(2015年)の12月3日(木)のECB(欧州中央銀行)理事会後のドラギ総裁の発表した「追加の緩和策」が、事前に期待した程の内容ではなかったことで、強烈な「ユーロの買い戻し」となった。
 12月3日(木)のユーロ/円の安値は129円台ミドルをつけているが、安値(129円台ミドル)から急上昇して、134円台をつけている。
 しかし、この値動きで「上昇トレンド」に転換したとは言えない、と考えている。
 つまり、一番右のサポート・ライン「緑の破線」を割り込んで発せられた「売りシグナル」が有効、と考える。
■マイナス金利導入の影響は月足では見つからない 先月末(1月29日)の日銀政策決定会合で、マイナス金利の導入が発表されて、「円売り」になった。
 ユーロ/円は、129円台から132円台に急上昇している。
 しかし、現時点の月足チャートで見る限りでは、特段の変化は見つからない。
 つまり、一番右のサポート・ライン「緑の破線」を割り込んで発せられた「売りシグナル」が有効、と考える。
 続いて、週足チャートをご覧いただき…
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マイナス金利ショック!115円を割り込んだ ドル/円の下値メドは112円台?110円台?

■米ドル/円はすでに約4年間も上昇トレンドが続いてきた 今回は、米ドル/円の分析を行なう。まずは、月足チャートをご覧いただきたい。
 月足チャートを見ると、2007年6月の高値124円台から始まった米ドル/円の下落トレンドを示すレジスタンス・ライン「緑の破線」を、2012年2月に上に抜けたことが読み取れる。 
米ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 換言すれば、この「緑の破線」を中長期のレジスタンス・ラインととらえるならば、2012年2月に下落トレンドから上昇トレンドに転換した、と言える。
 2012年2月にトレンド転換したと考えるならば、もうすでに約4年もの期間「米ドル高・円安トレンド」が続いてきたことに留意する必要がある。
 ところが2012年の時点では、米ドル/円は2012年3月以降、下落に転じ、絶対水準で80.00円を割り込み、70円台で推移したことから、2012年は円高傾向の印象が強い状態となった。
 そして、2012年の時点では、確かに米ドル/円が安値75.32円を下に抜けると、つまり新値を更新すると(=歴史的最安値を更新すると)、「円高トレンド」が継続していると判断すべき状態だった、と考える。
 しかし、2012年11月の衆院解散の決定をきっかけに、米ドル/円は急上昇を始めた。政権交代が起これば(民主党政権から自民党政権に交代すれば)、金融緩和策が採られる、といった思惑が働いた、と考える。そして、この急上昇で、「米ドル/円のトレンドは、下落から上昇に転換した」ことが確認できた。
 再掲載した、下の月足チャートには、新たな中長期のレジスタンス・ライン「ピンクの破線」を表示している。 
米ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 個人的には、「このライン『ピンクの破線』は、時間が経過するとなくなる(=引く必要がなくなる)のではないか?」と考えていた。
 上述のとおりに、「2012年2月に『上昇トレンド』に転換した」と考えるので、このライン「ピンクの破線」は引かなくてもよい、と考える。
 つまり、「緑の破線」が中長期のレジスタンス・ラインであり、この「緑の破線」を上に抜けた時(2012年2月)に、トレンド転換が起こった、と考えるので、この「ピンクの破線」は必要ない、とも言える。
 ただし、相場を読む際に、便宜上、このライン「ピンクの破線」を表示しておいた方が都合が良い、と考える。
 この「ピンクの破線」を上に抜ける場合が、「買いシグナル」だった、と考えるからだ。
 月足チャートに、「紫の破線」でサポート・ラインを表示した。 
米ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 2013年の5月以降の値動きに注目すれば、サポート・ラインの引き方次第だが、このサポート・ライン「紫の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考えることができる。
 しかし、このサポート・ライン「紫の破線」は、過去のサポート・ラインと比べて、その傾きが、急勾配すぎる、とも考えた。
 だから、「このサポート・ライン「紫の破線」の傾きが、緩やかになるような値動きをするのだろう」と事前に予測していた。
 一昨年(2014年)の8月下旬の値動きで、米ドル/円は急上昇を始めた。
 105円台ミドルを上に抜けて、高値を更新したことで、サポート・ライン「紫の破線」の傾きを緩やかにする必要がある、と考える。
 それで、新たなサポート・ライン「赤の破線」を表示した。
 この新たなサポート・ライン「赤の破線」を引く場合は、従来のサポート・ライン「紫の破線」は、引かなくても良い、と考える。
 従来のサポート・ライン「紫の破線」を引かない場合は、比較的小さな調整はあるとしても、サポート・ライン「赤の破線」に従って、大局では上昇が続いていた、と判断する。
 超長期のレジスタンス・ライン「青の破線」を表示した。
 110円を上に抜けたことで、このレジスタンス・ライン「青の破線」を上に抜け、「買いシグナル」を発した、と考える。
 米ドル/円は、この「買いシグナル」に従い上昇して、124円台前半を上に抜けて、2007年6月の最高値を更新した。
 最高値の更新で、「買いシグナル」を発して上昇し、昨年(2015年)の6月初旬に、高値125.80-85円レベルをつけている。
 しかし、高値(125.85円)をつけた後は、最高値を更新した後で、調整局面に入った、と考える。
 125.85円から120円台ミドルへ下落し、そこからは反転上昇して、再び、125円台をつけている。
 昨年(2015年)の8月に、この2度目の125円台から下落し、120.00円を割り込み、116円台前半に急落した。
 この時(2015年8月)は、中国株(上海総合)の急落や、中国経済に対する不安に起因する世界同時株安から、リスク回避の動きが広がり、米ドル/円が売られた(=円が買われた)、という図式だ。
 116円台からは、反転上昇して、121円台を回復したが、その後は、120.00円程度を中心レートに、上下動を繰り返していた。 
米ドル/円 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 昨年(2015年)の11月6日(金)の米国雇用統計では、事前予想よりも、圧倒的に良い結果が発表された。
 これを材料に、12月の「利上げ開始」の思惑が広がり、米ドル/円は、121円台から123円台に上昇している。
 2015年12月15日(火)、16日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)の直前は、120円台程度だったが、FOMCで米国の利上げ開始が発表されたことで、123円台にまで上昇している。
 しかし、昨年(2015年)末の相場は、ポジション調整から円高気味に推移して、年末のクローズは、120.00円近辺だった。
■2016年年初は中国株式市場の影響で120円台を割り込む 2016年1月4日(月)の年初の相場では、120円台を割り込んだ。
 この日の中国株式市場でサーキットブレーカーが発動し、中国株式市場が取引停止になったことが、材料になった。
 この下落で、月足チャートに示したサポート・ライン「赤の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。 
米ドル/円 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 ただし、今後の相場で、米ドル/円の下落が、それ程激しいものではなく、反発(上昇)に転じる場合は、サポート・ライン「赤の破線」の傾きを緩やかにして、修正することになる可能性があった。
 今 昨日(2月9日)の東京市場で、重要な節目の115.00円を割り込んだので、このサポート・ライン「赤の破線」の傾きを修正しないで良い、と考える。
 つまり、サポート・ライン「赤の破線」を割り込んで「売りシグナル」を発した、と判断する。
 重要なチャート・ポイントである115.00円を割り込んだので、トレンド転換の可能性を考える必要が出てきた。 
 今のところ、明確な下値のメドは、不明(わからない)、と考える。 
 続いて週足チャートを…