英国国民投票はユーロ/ドルにどう影響? テクニカル的にはまだ下落しそうだが…
■ユーロ/米ドルは1.2ドル-1.6ドルの間で乱高下 今回は、ユーロ/米ドルの分析を行なう。まずは月足チャートをご覧いただきたい。
月足チャートで見ると、ユーロ/米ドルは0.8500ドル近辺(安値は、0.8200ドル近辺)から、1.6000ドル近辺まで大きく上昇している。
ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
1.6000ドル近辺の高値を付けて以降は、安値1.2000ドル程度-高値1.6000ドル程度のゾーンで、大きく上下動を繰り返した。
この「安値1.2000程度-高値1.6000程度のゾーンでの大きな上下動」は、個人的には、「高値圏での乱高下」と、判断している。
いつもではないのだが(=必ずではないのだが)、一般的に「高値圏での乱高下」は、「売りのシグナル」だ。
つまり、この大きな上下動は、いずれネック・ライン(=下限)を下に割り込むことを示唆しているのだろう、と推測していた。
このネック・ライン(=下限)は1.2000ドル近辺のことで、ネック・ライン(=下限)を割り込む場合は、その後で大きく下落する、と考える。
■節目1.2ドルを割り込み「売りシグナル」 上述のように考えていたところ、1.2000ドルを割り込んだ。
重要な節目(=チャート・ポイント)である1.2000ドルを割り込んだことで、「売りシグナル」を発した、と考える。
サポート・ライン「緑の破線」は、その傾きを緩やかにして、2013年7月の安値1.27ドル台ミドルに合わせている。
月足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルはこのサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだ。
このサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだ時点で、まず、「売りシグナル」を発した、と考える。
高値1.4000ドル近辺からの下落に合わせて、レジスタンス・ライン「緑の破線」を加筆した。
このレジスタンス・ライン「緑の破線」は、直近の高値に合わせて表示している。
このところの高値(1.17ドル台前半)を抜けるまでは、このレジスタンス・ライン「緑の破線」は、直近の高値に合わせれば良い、と考える。
■月足で長期のサポートラインを割り込み「売りシグナル」 長期のサポート・ライン「赤の破線」を表示した。
ユーロ/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
月足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルは、この長期のサポート・ライン「赤の破線」を割り込み、その時点でさらなる「売りシグナル」を発した、と考える。
中長期のチャート(この月足チャート)で判断するならば、「赤の破線」を割り込んで発せられたこの「売りシグナル」のターゲットは、「紫の破線」で表示した1.18ドル台の水平線と考える。
月足チャートを見てのとおりに、上述のターゲット(1.18ドル台ミドル)は、達成した、と考える。
■ウェッジの下限を割り込み、さらなる「売りシグナル」 長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」を表示した。
2008年以降のユーロ/米ドルが、下落トレンド(下落傾向)にあることを示している、と考える。
1.18ドル台に「紫の破線」で水平線を表示した。
これらの2本の「紫の破線」に注目すると、ユーロ/米ドルは「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。
2015年1月の値動きで、重要なチャート・ポイント1.2000ドルを割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。
そして、1.18ドル台の水平線「紫の破線」を、割り込み、「三角保ち合い(ウェッジ)」を下に抜けて、さらなる「売りシグナル」を発した、と考える。
この1.18ドル台ミドルを割り込んで発せられた「売りシグナル」に従い、ユーロ/米ドルは、1.04ドル台の安値を付けた。
1.04ドル台からは、1.17ドル台に大きく反発(上昇)した。しかし、1.17ドル台からは、再び下落に転じている。
ユーロ/米ドルは、1.17ドル台から1.05ドル台に下落したが、1.05ドル台から1.16ドル台にまで再度、上昇している。
しかしながら、大局で見るならば、今のところユーロ/米ドルの下落トレンドに変化がない、と考えている。
■月足でヘッド&ショルダーを完成し、急落 続いて、別のラインなどを書き込んだもう1つの月足チャートをご覧いただきたい。ユーロ/米ドルの中長期のチャートの形状から、「ヘッド&ショルダー(※)」の可能性を考えていた。
(※編集部注:「ヘッド&ショルダー」はチャートのパターンの1つで、天井を示す典型的な形とされている。典型的なものは3つの山がある形で、これを人の頭と両肩に見立てて「ヘッド&ショルダー」と呼び、仏像が3体並んでいるように見えるため「三尊」と呼ぶこともある)
ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
当初は、3つの山で「ヘッド&ショルダー」を想定したのだが、3つの山では「ヘッド&ショルダー」を完成せずに、1.20ドル台から1.4000ドル近辺まで上昇した。
しかし、1.4000ドル近辺から反転下落し、4つ目の山を作った、と考える。
そして、1.2000ドル近辺(正確には、1.18ドル台ミドル)のネック・ラインを下に抜けて、4つの山の「ヘッド&ショルダー」を完成した、と考える。
ネック・ライン(1.18ドル台ミドルの水平線)「紫の破線」を割り込んだ時点で、「ヘッド&ショルダー」を完成させて、「売りシグナル」を発した、と考える。
「ヘッド&ショルダー」の形状を「ピンクの破線」で表示している。
この「ヘッド&ショルダー」のターゲットは、パリティ(1.0000ドル)近辺を割り込んだあたり、と考えることができる。
上述のケースは、「赤の破線(両端矢印)」で示している。
この「ヘッド&ショルダー」に着目して、その値幅が最大になる場合のターゲットを「緑の破線(両端矢印)」で示している。
その場合のターゲットは、月足チャートを見てのとおりに、0.8000ドル近辺になる。
今の時点で、0.8000ドルを想定する必要はないので、当面のターゲットは、パリティ(1.0000ドル)近辺を割り込んだあたり、と考えている。
続いて、週足チャートを…
月足チャートで見ると、ユーロ/米ドルは0.8500ドル近辺(安値は、0.8200ドル近辺)から、1.6000ドル近辺まで大きく上昇している。
ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
1.6000ドル近辺の高値を付けて以降は、安値1.2000ドル程度-高値1.6000ドル程度のゾーンで、大きく上下動を繰り返した。
この「安値1.2000程度-高値1.6000程度のゾーンでの大きな上下動」は、個人的には、「高値圏での乱高下」と、判断している。
いつもではないのだが(=必ずではないのだが)、一般的に「高値圏での乱高下」は、「売りのシグナル」だ。
つまり、この大きな上下動は、いずれネック・ライン(=下限)を下に割り込むことを示唆しているのだろう、と推測していた。
このネック・ライン(=下限)は1.2000ドル近辺のことで、ネック・ライン(=下限)を割り込む場合は、その後で大きく下落する、と考える。
■節目1.2ドルを割り込み「売りシグナル」 上述のように考えていたところ、1.2000ドルを割り込んだ。
重要な節目(=チャート・ポイント)である1.2000ドルを割り込んだことで、「売りシグナル」を発した、と考える。
サポート・ライン「緑の破線」は、その傾きを緩やかにして、2013年7月の安値1.27ドル台ミドルに合わせている。
月足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルはこのサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだ。
このサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだ時点で、まず、「売りシグナル」を発した、と考える。
高値1.4000ドル近辺からの下落に合わせて、レジスタンス・ライン「緑の破線」を加筆した。
このレジスタンス・ライン「緑の破線」は、直近の高値に合わせて表示している。
このところの高値(1.17ドル台前半)を抜けるまでは、このレジスタンス・ライン「緑の破線」は、直近の高値に合わせれば良い、と考える。
■月足で長期のサポートラインを割り込み「売りシグナル」 長期のサポート・ライン「赤の破線」を表示した。
ユーロ/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
月足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルは、この長期のサポート・ライン「赤の破線」を割り込み、その時点でさらなる「売りシグナル」を発した、と考える。
中長期のチャート(この月足チャート)で判断するならば、「赤の破線」を割り込んで発せられたこの「売りシグナル」のターゲットは、「紫の破線」で表示した1.18ドル台の水平線と考える。
月足チャートを見てのとおりに、上述のターゲット(1.18ドル台ミドル)は、達成した、と考える。
■ウェッジの下限を割り込み、さらなる「売りシグナル」 長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」を表示した。
2008年以降のユーロ/米ドルが、下落トレンド(下落傾向)にあることを示している、と考える。
1.18ドル台に「紫の破線」で水平線を表示した。
これらの2本の「紫の破線」に注目すると、ユーロ/米ドルは「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。
2015年1月の値動きで、重要なチャート・ポイント1.2000ドルを割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。
そして、1.18ドル台の水平線「紫の破線」を、割り込み、「三角保ち合い(ウェッジ)」を下に抜けて、さらなる「売りシグナル」を発した、と考える。
この1.18ドル台ミドルを割り込んで発せられた「売りシグナル」に従い、ユーロ/米ドルは、1.04ドル台の安値を付けた。
1.04ドル台からは、1.17ドル台に大きく反発(上昇)した。しかし、1.17ドル台からは、再び下落に転じている。
ユーロ/米ドルは、1.17ドル台から1.05ドル台に下落したが、1.05ドル台から1.16ドル台にまで再度、上昇している。
しかしながら、大局で見るならば、今のところユーロ/米ドルの下落トレンドに変化がない、と考えている。
■月足でヘッド&ショルダーを完成し、急落 続いて、別のラインなどを書き込んだもう1つの月足チャートをご覧いただきたい。ユーロ/米ドルの中長期のチャートの形状から、「ヘッド&ショルダー(※)」の可能性を考えていた。
(※編集部注:「ヘッド&ショルダー」はチャートのパターンの1つで、天井を示す典型的な形とされている。典型的なものは3つの山がある形で、これを人の頭と両肩に見立てて「ヘッド&ショルダー」と呼び、仏像が3体並んでいるように見えるため「三尊」と呼ぶこともある)
ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
当初は、3つの山で「ヘッド&ショルダー」を想定したのだが、3つの山では「ヘッド&ショルダー」を完成せずに、1.20ドル台から1.4000ドル近辺まで上昇した。
しかし、1.4000ドル近辺から反転下落し、4つ目の山を作った、と考える。
そして、1.2000ドル近辺(正確には、1.18ドル台ミドル)のネック・ラインを下に抜けて、4つの山の「ヘッド&ショルダー」を完成した、と考える。
ネック・ライン(1.18ドル台ミドルの水平線)「紫の破線」を割り込んだ時点で、「ヘッド&ショルダー」を完成させて、「売りシグナル」を発した、と考える。
「ヘッド&ショルダー」の形状を「ピンクの破線」で表示している。
この「ヘッド&ショルダー」のターゲットは、パリティ(1.0000ドル)近辺を割り込んだあたり、と考えることができる。
上述のケースは、「赤の破線(両端矢印)」で示している。
この「ヘッド&ショルダー」に着目して、その値幅が最大になる場合のターゲットを「緑の破線(両端矢印)」で示している。
その場合のターゲットは、月足チャートを見てのとおりに、0.8000ドル近辺になる。
今の時点で、0.8000ドルを想定する必要はないので、当面のターゲットは、パリティ(1.0000ドル)近辺を割り込んだあたり、と考えている。
続いて、週足チャートを…