ユーロ/米ドルは1.2ドル打診もあり得る! 今後、豪ドルが買われるとみる理由とは? ブログ

ユーロ/米ドルは1.2ドル打診もあり得る! 今後、豪ドルが買われるとみる理由とは?

■日銀総裁でさえ日銀政策を信じ切れていない!? 日銀は、また物価安定目標の達成時期を延期した。

 2015年4月以来、もう6回目の先送りとなったが、ここまで来ると、もはや「デフレ心理の壁」に拒まれ、今回も期限内には達成できないのでは…といった市場センチメントの醸成につながり、額面どおりに受け止める市場関係者はいないだろう。

 もしかしたら、黒田日銀総裁ご本人でさえ信じきれていないのでは…と思われても仕方ない。

 しかし、前回のコラムでも述べたように、日銀政策そのものの功罪はともかく、目先の効果を考えてみると、必然的にまた構造的な円安の進行が予想されやすい。

【参考記事】

●調整は買いの好機! 黒田氏が日銀総裁である限り、円安トレンド継続に疑いなし!?(2017年7月14日、陳満咲杜)

 日銀が物価目標の達成期限を再延長したことで、当面緩和策が続くので、その他の主要中銀のスタンスとの「背離」が一段と鮮明化し、円売りの安心感につながる公算が高いと思う。

■ユーロ/米ドルは1.2ドル打診もあり得る もっとも、ドルインデックスに照らして考えると、米ドル全体の下落トレンドは一段と強まっている。

 昨日(7月20日)のECB(欧州中央銀行)総裁の記者会見は「ハト派寄り」の内容だったにもかかわらず、ユーロは買われ、トレンドの強さを証左。このままでは、ドルインデックスは2016年安値へいったん逆戻りしてもおかしくなかろう。

ドルインデックス 週足(出所:Bloomberg)

 よって、ユーロ/米ドルは2016年5月高値をブレイク、2015年8月の高値に再トライする勢いを見せている。再度高値更新があれば、一時的であるにせよ、1.2ドルの心理的大台の打診もあり得るので、当面強気変動が保たれるとみる。

ユーロ/米ドル 週足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足)

 もちろん、もうだいぶ上昇してきたので、何らかの形でいったんスピード調整の可能性も大きいが、スピード調整があるからこそ、トレンドはより健全化されるといったロジックはしばらく支配的であろう。

 この意味合いでは、7月7日(金)の本コラムに書かせていただいた「ユーロは買うのみ」の見方は市場に証明され、これからもしばらく正論であり続ける可能性が高いだろう。

【参考記事】

●第二のトランプラリーはもう始まっている!? ユーロは買うのみ! 円安は追随するのみ!(2017年7月7日、陳満咲杜)

■「ロシアゲート」が日銀政策の効果を相殺したかのようだが… さらに、ドルインデックスの大幅続落、また、ユーロの続伸は、トランプ米大統領の「ロシアゲート」疑惑の一段拡大、そして、政策遂行の失敗(オバマケア改廃案の挫折など)につられた側面も大きい。

 だから、米ドル/円は執筆中の現時点で111円台後半に留まり、日銀政策の波及効果が「ロシアゲート」疑惑に「消された」ように見えなくもない。米ドル全面安の進行で、やがて円安の傾向も消されるだろうか。

 そもそも米ドル安の背景には、昨年(2016年)年末の「トランプ・ラリー」がもたらした米ドルの「オーバーボート」があったことは見逃せない。

 言ってみれば、割高になるまで米ドル高が進行していった結果、その大きな修正が行われ、それが足元まで続いているわけだ。この視点を重視する場合、「ロシアゲート」など政治的な要素は二の次で、メインテーマはやはり、金融政策の相違や金利差に関する思惑にあるだろう。

 よって、ユーロの切り返し自体はECBの金融緩和見直しが間近であることがきっかけであったが、その大きな背景として「割安」に対する修正があることは確かだ。

 修正のトレンドが一段と強まっているなら、今回は修正の値動き自体がやがて行き過ぎになる可能性があるので、ユーロ高が一段と進むと、リスク要素としてこの点も注意する必要に迫られるが、目先はまだそこまでの状況ではないと思う。

 が、重要なところは、金利差の優位性は米ドルにあるが…
ユーロ/米ドルは1.2ドル打診もあり得る! 今後、豪ドルが買われるとみる理由とは? ブログ

ユーロ/米ドルは1.2ドル打診もあり得る! 今後、豪ドルが買われるとみる理由とは?

■日銀総裁でさえ日銀政策を信じ切れていない!? 日銀は、また物価安定目標の達成時期を延期した。

 2015年4月以来、もう6回目の先送りとなったが、ここまで来ると、もはや「デフレ心理の壁」に拒まれ、今回も期限内には達成できないのでは…といった市場センチメントの醸成につながり、額面どおりに受け止める市場関係者はいないだろう。

 もしかしたら、黒田日銀総裁ご本人でさえ信じきれていないのでは…と思われても仕方ない。

 しかし、前回のコラムでも述べたように、日銀政策そのものの功罪はともかく、目先の効果を考えてみると、必然的にまた構造的な円安の進行が予想されやすい。

【参考記事】

●調整は買いの好機! 黒田氏が日銀総裁である限り、円安トレンド継続に疑いなし!?(2017年7月14日、陳満咲杜)

 日銀が物価目標の達成期限を再延長したことで、当面緩和策が続くので、その他の主要中銀のスタンスとの「背離」が一段と鮮明化し、円売りの安心感につながる公算が高いと思う。

■ユーロ/米ドルは1.2ドル打診もあり得る もっとも、ドルインデックスに照らして考えると、米ドル全体の下落トレンドは一段と強まっている。

 昨日(7月20日)のECB(欧州中央銀行)総裁の記者会見は「ハト派寄り」の内容だったにもかかわらず、ユーロは買われ、トレンドの強さを証左。このままでは、ドルインデックスは2016年安値へいったん逆戻りしてもおかしくなかろう。

ドルインデックス 週足(出所:Bloomberg)

 よって、ユーロ/米ドルは2016年5月高値をブレイク、2015年8月の高値に再トライする勢いを見せている。再度高値更新があれば、一時的であるにせよ、1.2ドルの心理的大台の打診もあり得るので、当面強気変動が保たれるとみる。

ユーロ/米ドル 週足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足)

 もちろん、もうだいぶ上昇してきたので、何らかの形でいったんスピード調整の可能性も大きいが、スピード調整があるからこそ、トレンドはより健全化されるといったロジックはしばらく支配的であろう。

 この意味合いでは、7月7日(金)の本コラムに書かせていただいた「ユーロは買うのみ」の見方は市場に証明され、これからもしばらく正論であり続ける可能性が高いだろう。

【参考記事】

●第二のトランプラリーはもう始まっている!? ユーロは買うのみ! 円安は追随するのみ!(2017年7月7日、陳満咲杜)

■「ロシアゲート」が日銀政策の効果を相殺したかのようだが… さらに、ドルインデックスの大幅続落、また、ユーロの続伸は、トランプ米大統領の「ロシアゲート」疑惑の一段拡大、そして、政策遂行の失敗(オバマケア改廃案の挫折など)につられた側面も大きい。

 だから、米ドル/円は執筆中の現時点で111円台後半に留まり、日銀政策の波及効果が「ロシアゲート」疑惑に「消された」ように見えなくもない。米ドル全面安の進行で、やがて円安の傾向も消されるだろうか。

 そもそも米ドル安の背景には、昨年(2016年)年末の「トランプ・ラリー」がもたらした米ドルの「オーバーボート」があったことは見逃せない。

 言ってみれば、割高になるまで米ドル高が進行していった結果、その大きな修正が行われ、それが足元まで続いているわけだ。この視点を重視する場合、「ロシアゲート」など政治的な要素は二の次で、メインテーマはやはり、金融政策の相違や金利差に関する思惑にあるだろう。

 よって、ユーロの切り返し自体はECBの金融緩和見直しが間近であることがきっかけであったが、その大きな背景として「割安」に対する修正があることは確かだ。

 修正のトレンドが一段と強まっているなら、今回は修正の値動き自体がやがて行き過ぎになる可能性があるので、ユーロ高が一段と進むと、リスク要素としてこの点も注意する必要に迫られるが、目先はまだそこまでの状況ではないと思う。

 が、重要なところは、金利差の優位性は米ドルにあるが…
来週のドル/円は下値リスク警戒、イベントはFOMCに注目 News

来週のドル/円は下値リスク警戒、イベントはFOMCに注目

[東京 21日 ロイター] - 来週の外為市場でドル/円は、下値リスクが警戒される。米株高が維持されればサポート要因となりそうだが、対ユーロでドル安が進んだり、トランプ米大統領の政権運営に不利な情報が出たりすれば、111円割れの可能性もあるという。イベントでは米連邦公開市場委員会(FOMC)が注目される。

来週の日本株はしっかり、4―6月期決算発表を手掛かりに上値試す News

来週の日本株はしっかり、4―6月期決算発表を手掛かりに上値試す

[東京 21日 ロイター] - 来週の東京株式市場は、しっかりの展開が見込まれる。米主力企業の決算発表に続き、国内でも4―6月期決算発表が本格化する。極端なネガティブサプライズがなく市場の期待に沿う内容であれば、株価の押し上げ要因となりそうだ。日経平均は6月高値2万0318円を更新する可能性もあるが、日米政治不安などが重しとなり、高値抜けから騰勢加速という展開までは期待しにくい。

今夜の注目材料は? ブログ

今夜の注目材料は?

東京市場のドル/円は、週末を控えたポジション調整により上値が重く推移。15時過ぎに111.70円台まで値を下げています。欧米市場に入る前に注目イベントを確認しておきましょう。

7/21(金)
21:30  6月カナダ消費者物価指数
21:30  5月カナダ小売売上高
※☆は特に注目の材料

本日は米国で主だった経済イベントが予定されていません。ロシアゲート疑惑などにおけるトランプ米政権に対する不透明感を払拭する材料が見当らない中、引き続きドル/円は上値の重いムードとなりそうです。

なお、カナダで6月消費者物価指数(事前予想:前年比+1.1%)と5月小売売上高(同:前月比+0.3%)が予定されています。
 
日経平均は反落、円高が重荷 好決算の安川電機が急伸 News

日経平均は反落、円高が重荷 好決算の安川電機が急伸

[東京 21日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、3日ぶりの反落となった。前日の米国株はまちまちだったが、1ドル111円台後半まで円高に振れた為替が重しとなった。好決算を発表した安川電機が急伸。ハイテク関連株が連れ高となり、全体相場を下支えしたものの、徐々に様子見姿勢が広がった。東証1部売買代金は4営業日ぶりに2兆円を下回った。