
48時間以内の返還要求後、約380万ドルが全額返還
ニア(NEAR)エコシステムで展開される、異なるブロックチェーン間で資産交換を行うプロトコル「ニア・インテンツ(NEAR Intents)」から流出した約380万ドル(約6億円)の資金が全額返還され、ニア・インテンツの運営チームは今回のインシデントに関する調査を終了した。ニア・インテンツのゼネラルマネージャーであるアレックス・シェフチェンコ(Alex Shevchenko)氏が10月3日に自身のXアカウントで報告した。
ニア・インテンツでは10月1日、セキュリティインシデントが発生し、約380万ドルの損失が確認されていた。ニア・インテンツは今回のインシデントについて、オムニ(Omni)の入出金インフラとニア・インテンツのスマートコントラクトとの連携部分に存在したバグが原因だと説明していた。コントラクト側の脆弱性はその後修正された。
インシデント発生後、ニア・インテンツ運営チームは被害額を全額補償する方針を示した。また法執行機関へインシデントを報告し、セキュリティ企業やブロックチェーン分析企業と協力して流出資金の追跡と回収を進めていた。
こうした中、シェフチェンコ氏は10月2日、今回のインシデントに関与した人物を特定したとして、自身のXアカウントで資金の返還を求めた。具体的には、ビットコイン(Bitcoin)、BNBチェーン(BNB Chain)およびイーサリアム(Ethereum)、ソラナ(Solana)上の返還先アドレスを提示し、48時間以内に資金を返還するよう求めた。一方、同氏は特定したとする人物の身元や、特定に至った方法については明らかにしていない。
またシェフチェンコ氏は、この48時間を「責任ある開示(Responsible Disclosure)」を利用する最後の機会だと説明した。責任ある開示とは、発見した脆弱性を悪用せず、開発元へ適切に報告する考え方を指す。
その後、シェフチェンコ氏が設定した期限内に、流出した約380万ドルが全額返還された。同氏が紹介したBNBチェーン上のトランザクションには、「すべての資金を返還した。私たちに非があった」とするメッセージも記録されている。
さらに同メッセージでは、返還の過程で「敬意を持って建設的かつ友好的に対応してくれた」としてニアチームに謝意が示された。また「常にバグバウンティを利用することを忘れないでください」とも記されている。
資金返還を受け、シェフチェンコ氏は今回のインシデントに関する調査を終了すると表明した。また同氏は「サービスを妨害するのではなく、バグバウンティ(Bug Bounty)を利用してください」と述べた。バグバウンティとは、サービスやソフトウェアの脆弱性を発見した人が、脆弱性を悪用せず開発元へ報告することで、内容や深刻度などに応じて報奨金を受け取れる制度だ。
https://t.co/0rWIc0Yj6d
— Alex Shevchenko(@AlexAuroraDev) October 2, 2026
画像:PIXTA
関連ニュース
- ニアの「NEAR Intents」でセキュリティインシデント、約380万ドル損失。全額補償へ
- メタマスクでセキュリティインシデント発生、バリデータを予防的に退出
- シンビオーシス、ビットコイン・ブリッジのインシデントに関する事後報告公開。ユーザー損失総額は9.97BTCに
- ケルプDAO運営元がレイヤーゼロらを提訴、約2.92億ドルのrsETH不正払い出し巡り
- スウェット財団、「Sweat Wallet」現行サービスを12/30に終了へ。SWEATの新規発行も停止
参照元:ニュース – あたらしい経済
(@AlexAuroraDev) 

コメント