
2027年取得分から新制度の対象か
ドイツ連邦財務省が、暗号資産(仮想通貨)の売却益に対する課税制度の見直しを検討しているようだ。独紙「ヴェルト(WELT)」などが9月8日に報じた。
報道によると、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの暗号資産について、保有期間にかかわらず売却益を「資本所得」として扱い、源泉分離課税(Abgeltungsteuer)の対象とする案が検討されている。
現在ドイツでは、個人が保有する暗号資産を取得から1年を超えて保有した後に売却した場合、原則として売却益が非課税となる。今回検討されている改革では、この「1年保有」の非課税措置を廃止し、株式など他の金融商品に近い税制へ移行する方針だ。
源泉分離課税の税率は原則25%で、これに連帯付加税などが加算される。
また報道によると、レンディングやパッシブステーキングによる収益についても、資本所得として扱うことが検討されている。
なお、今回の税制改革は検討段階にあり、今後の政府内の調整や立法過程で内容が変更される可能性がある。
報道されている案では、新たな税制の対象となるのは2026年12月31日より後に取得または受領した暗号資産とされている。
それ以前に取得した暗号資産については経過措置を設け、従来の税制を引き続き適用する方針だという。
新制度は2027年1月1日から適用される一方、暗号資産交換業者などによる税金の自動的な源泉徴収については、システム対応などの準備期間を考慮し、2028年1月1日から開始する案が示されている。
暗号資産交換業者などのサービス提供者が、利用者の売却益に対する税金を原則として直接徴収する仕組みが想定されている。
ただし暗号資産では、ある取引所で購入した資産を別の取引所やウォレットへ移動した後に売却するケースも多い。そのため取得価格や取得時期について、利用者から提供された情報を利用する仕組みも検討されているという。
取得情報を確認できない場合には、一定のルールに基づく概算課税を適用する案も示されている。
財務省の試算では、今回の改革による追加税収は2028年に年間約1億6,000万ユーロ(約286億円)となり、2031年までに年間約3億5,000万ユーロ(約625億円)に拡大する見通しだという。
このうち連邦政府の税収増は、当初約7,500万ユーロ(約134億円)、その後は約1億6,000万ユーロ(約286億円)になるとされている。
改革の背景には、個人の資産運用における暗号資産の重要性が高まっていることがある。財務省は、その流動性や投機的な性質などを踏まえ、暗号資産を一般的な私有財産ではなく、従来型の金融資産に近い形で税務上扱うことを検討しているという。
対象には主にビットコインやイーサリアムなどが想定されている一方、NFT(非代替性トークン)や一部のステーブルコイン、セキュリティトークン、実物資産などの価値を表すその他のトークンは、今回の見直しの対象外とされている。
なおドイツでは、暗号資産取引に関する税務当局間の情報共有も強化されている。OECD(経済協力開発機構)の暗号資産報告枠組み(CARF)に基づき、2026年分の取引データについて2027年9月から各国税務当局との自動的な情報交換を開始する予定となっている。
参考:報道
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参照元:ニュース – あたらしい経済

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