
この記事の要点
- FRBウォラー理事、9月会合での据え置き支持を示唆
- 利上げ観測が後退、BTC一時8万1,000ドルに急伸
ウォラー理事「据え置き」示唆でBTC急騰
FRB(米連邦準備制度理事会)のクリストファー・J・ウォラー理事は9月3日の講演で、インフレの鈍化が続けば9月会合で政策金利の据え置きを支持する考えを示しました。
利上げへの警戒が続いていた市場では、この発言を受けて利上げ観測が後退し、CME FedWatch(金利先物から政策金利の確率を算出する指標)が示す9月の利上げ確率は約63%から50%前後まで低下しました。
利上げ観測の後退とともにリスク資産への買い戻しも強まり、ビットコイン(BTC)は一時8万1,000ドル(約1,256万円)まで上昇し、24時間で約5%値を上げています。
ただしウォラー理事は、インフレが再び加速した場合には9月15〜16日のFOMC(連邦公開市場委員会)で利上げを支持する可能性も示しており、政策判断にはなお余地を残しています。
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物価鈍化を評価も利上げに含み
コアPCE3%台に低下、ウォラー氏「心強い」
ウォラー理事は足元のインフレについて、PCE(個人消費支出)物価指数の3カ月コア上昇率が2月の4.76%から7月には3.05%まで低下したと説明しました。
同氏は低下のペースを「心強い」と評価しており、7月のコア上昇分の約半分を占めた非市場サービスについても、実際の価格変化ではなく推計に基づく数値だと指摘しています。
非市場サービスの影響を除けば、基調的なインフレはコア指数が示すよりも改善しているとの見方を示しました。
関税による価格への影響は大半がすでにインフレ率へ反映され、エネルギー価格の上昇が幅広い財やサービスへ波及する動きも現時点では起きていないと述べています。
9月利上げか据え置きか、8月指標で判断へ
こうした改善がみられる一方、12カ月ベースのPCEは3.7%、コアPCEは3.3%とFRBの2%目標を上回り、インフレ率が目標を超える状態は5年半に及んでいます。
ウォラー理事は現在の金融政策が総需要をわずかに抑制している程度だとして、インフレが再び加速した場合には利上げを検討する可能性を示しました。
同理事は今後発表される8月のインフレ指標を重視し、2%目標に向けた改善が続けば据え置き、鈍化が一時的だった場合には利上げを検討するとしています。
利上げ期待後退で金利・ドルが同時に低下
9月会合を巡っては、ウォラー理事の発言後に利上げ確率が50%前後となり、据え置きと利上げの予想が拮抗しています。
利上げ観測が後退するなか、債券市場では週初に4.81%と2023年秋以来の高水準を付けていた米10年債利回りが4.75%前後まで低下しました。
外国為替市場でもドル指数(DXY)が下落しており、このドル安は対円でも円高圧力として波及しています。
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9月15〜18日に日米会合集中、相場波乱も
日本では9月17〜18日に日銀の金融政策決定会合が予定されており、市場では追加利上げの可能性も意識されています。
米国では8月のインフレ指標を経て9月15〜16日にFOMCを控え、その直後には日本でも金融政策を巡る判断が示されることになります。
ビットコイン市場では米国の政策金利に加えて日米の金利差や為替相場の変化も意識され、一連の政策イベントを巡って相場の変動が続く見通しです。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.77 円)
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Source:FRBウォラー理事講演
サムネイル:AIによる生成画像
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