ブラジル中銀、1万ドル超のステーブルコイン送金に「24時間保留」規制案

この記事の要点

  • ブラジル中銀、1万ドル超のステーブルコイン送金に24時間保留案を公表
  • 24時間保留措置の導入で企業間決済や国際送金の運用へ影響も

ステーブルコイン国際送金に24時間保留案

ブラジル中央銀行は2026年6月26日、1万ドル(約161万円)を超えるステーブルコインによる国際送金に対し、24時間の保留期間を義務付ける新規制案を公表しました。

同中央銀行は、制度導入の目的について「金融システムに損害をもたらす不正行為のリスクを軽減するため」と説明しています。

規制が導入されれば、機関投資家や企業間(B2B)決済で利用されるステーブルコイン送金にも保留手続きが適用され、即時送金を前提とした運用にも影響を及ぼす可能性があります。

パブリックコメントの受付期限は2026年7月2日に設定されており、ブラジル中央銀行は寄せられた意見を踏まえて最終的な制度内容を決定する予定です。

ブラジル中銀、保留義務の制度化を推進

1万ドル超の送金にリスク審査を義務化

今回の規制案は、2021年に施行されたブラジル中央銀行決議第142号を改正し、電子送金や決済サービスにおける不正防止の枠組みをステーブルコイン取引へ拡大する内容となっています。

対象となるのは1万ドルを超える国際送金で、PSAV(仮想資産サービスプロバイダー)は送金前にリスク審査を実施し、必要に応じて最大24時間の保留措置を講じることが求められます。

ブラジル中央銀行の説明資料では「保留は純粋に予防的措置であり、資産の最終的な没収を意味するものではない」と明記されており、審査を終えた送金は通常どおり実行されるとしています。

一方で、24時間の保留を一律に義務付けるものではなく、PSAVが自社のリスク管理方針に基づいて審査を完了した場合は、それより短い時間で送金を承認できる仕組みも盛り込まれています。

企業間決済への影響と運用の見直し

1万ドルという基準は個人による少額送金への影響が限定的とみられる一方、機関投資家や企業間(B2B)決済では対象となる取引が増える可能性があります。

ステーブルコインは低コストかつ即時決済を強みとして企業間取引や貿易決済への導入が進んできた一方、規制が導入された場合は送金前に保留期間が設けられることで、リアルタイム性を前提とした運用には一定の影響が及ぶことも想定されます。

外国為替取引でも同様に送金完了までの時間が延びる可能性があり、迅速な資金移動を重視する企業では運用面の見直しを迫られる場面が増えることも考えられます。

あわせてPSAVには、顧客の取引履歴やリスク区分、送金先の適格性などを保留期間中に確認する体制の整備が求められます。

業界意見を踏まえ最終規制案を決定へ

ブラジル中央銀行は規制案に対するパブリックコメントを2026年7月2日まで受け付けており、業界団体や金融機関から寄せられる意見を踏まえて制度内容を検討するとしています。

保留時間や対象となる金額基準、PSAVによる審査方法などがパブリックコメントの主な論点となる見込みで、ブラジル中央銀行は意見募集の終了後に最終規制案を取りまとめる予定です。

一方で、ブラジル中央銀行が国際ステーブルコイン送金を不正防止の枠組みに組み込み、リスクに応じた事前審査を制度化する方向性を打ち出した点は、今回の規制案で明確に示されています。

南米で進むステーブルコイン制度整備

ブラジルはすでに2026年2月、ステーブルコインを用いた国際送金や決済を外国為替取引の枠組みに分類する新制度を施行しており、今回の保留規制案もその制度を補完する規制案となっています。

南米では各国で制度整備が進んでおり、コロンビアでは仮想通貨決済プラットフォームの進出が相次ぐなど、ステーブルコインを活用した決済需要は地域全体で拡大を続けています。

こうした市場環境を背景に、国際送金分野ではRipple(リップル)などもブロックチェーンを活用したクロスボーダー決済の展開を進めており、同社は3月にブラジル中央銀行へのVASPライセンス申請しています。

パブリックコメントの締め切り後は、ブラジル中央銀行が寄せられた意見を反映した最終規制案の策定を進める方針です。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=161.74 円)

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Source:ブラジル中央銀行資料
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:仮想通貨ニュース最新一覧【毎日更新】 - 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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