EU暗号資産規制「MiCA」、7/1の移行期間終了で8割超の既存登録事業者が未認可か

未認可事業者はEU向けサービス停止迫る

欧州連合(EU)の暗号資産規制「MiCA(Markets in Crypto-Assets Regulation)」の移行期間が、2026年7月1日に終了する。これにより、MiCAに基づくCASP(Crypto-Asset Service Provider)認可を取得していない暗号資産事業者は、EU域内ユーザー向けサービスを停止する必要がある見通しだ。

欧州証券市場監督局(ESMA)が4月に公表した声明によれば、各国当局および市場参加者に対し、移行期間終了への対応を改めて要請。期限後は、MiCA認可を受けていない事業者による暗号資産サービス提供はEU法に適合しないとの立場を示している。

MiCAでは、暗号資産取引所やカストディ、ブローカー、カストディ型ウォレット、暗号資産の移転サービスなどを提供する事業者に対し、CASP認可の取得を義務付けている。また、1つのEU加盟国で認可を取得すれば、所定の通知手続きを経たうえで「パスポーティング」によりEU全域でサービス展開が可能となる仕組みだ。

一方で、業界では認可移行の進捗にばらつきも指摘されている。

報道ベースの集計によると、MiCA施行以前にEU各国で登録されていた暗号資産サービスプロバイダー(VASP)は1,200社超に上る一方、2026年5月時点でMiCA準拠のCASP認可を取得している事業者は約210社とされる。単純比較はできないものの、既存登録事業者全体に対する認可済み事業者の割合は2割弱にとどまり、8割超が未認可との見方も出ている。

ESMAは声明の中で、未認可事業者に対し、7月1日までに事業縮小やサービス停止などを含む「秩序ある移行(wind-down)」を完了させる必要があると説明。また、投資家に対しては、利用するサービス事業者がMiCA認可を取得済みか確認するよう呼びかけている。

今後は、EU市場からの撤退を選択する事業者のほか、比較的認可取得が進む法域への拠点移転、あるいはライセンス取得済み事業者への統合・集約など、市場再編の動きが加速する可能性もある。

MiCAは、EUにおける暗号資産市場の包括的な統一規制として段階的に施行されてきた。2024年にはステーブルコイン関連規制が先行適用され、今回の移行期間終了によって、暗号資産サービス事業者向けルールも本格運用フェーズへ移行することになる。

なお、ESMAは今回の措置について、「投資家保護および市場の健全性確保に不可欠」と位置付けている。

参考:声明
画像:PIXTA

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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