
この記事の要点
- メタプラネットがSiiibo証券を21億円で買収、完全子会社化を発表
- BTC金融商品の組成・販売体制を構築し、日本市場への展開を加速
メタプラネット、証券買収でBTC金融商品基盤を確保
東証スタンダード上場の株式会社メタプラネットは2026年6月12日、第一種金融商品取引業者「Siiibo証券」の全株式を21億円(普通株・優先株合算)で取得し、完全子会社化すると発表しました。
子会社化後のSiiibo証券は「メタプラネット証券」へ商号を変更する予定で、メタプラネットは保有するビットコイン(BTC)を裏付けとした利回り商品の販売に向け、証券機能をグループ内に取り込みます。
サイモン・ゲロヴィッチCEOはX(旧Twitter)で、今回の買収を「メタプラネット初の主要な買収であり、日本にビットコイン中心の金融エコシステムを構築する長期戦略Project Novaの最初の具体的なステップ」と位置付け、クロージングは2026年7月を予定していると説明しました。
同氏は商品展開の基盤として、バランスシートに計上した40,177 BTC(25.5億ドル/4,100億円相当)を挙げており、参考資料でも世界3位・国内シェア約87%に相当する保有基盤が示されています。
メタプラ、壮大なBTC投資戦略
証券機能取り込みでBTC金融商品の組成・販売へ
私募社債の個人向け販売を開拓したSiiibo証券
参考資料によると、Siiibo証券は2019年に設立された東京都拠点の独立系証券会社で、オンライン完結型のプラットフォームを通じて私募社債を取り扱っています。
機関投資家や富裕層が中心だった社債投資を個人投資家へ直接提供してきた点が特徴で、ベンチャーデット領域では40社・100銘柄以上の社債発行支援実績を持つと同資料は説明しています。
ゲロヴィッチ氏は「Siiibo証券の小村和樹氏とチームが築き上げたものに深い敬意を表する」と述べ、買収後はメタプラネット証券として日本の投資家に新たな利回り機会を提供する考えを示しました。
メタプラネットは今回の買収によって、日本で金融商品の組成・販売を行うために必要な第一種金融商品取引業の登録と証券機能を取得し、BTC関連商品の販売基盤として活用する方針を示しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 取得対象 | 全株式(完全子会社化) |
| 取得価額 | 21億円(普通株・優先株合算) |
| 登録業 | 第一種金融商品取引業 |
| 日程 | クロージング2026年7月予定、完全子会社化手続は8月完了予定 |
証券買収で組成・販売・運用を一気通貫に
参考資料では今回の狙いについて、ビットコインを保有する企業から「BTC金融商品を組成・販売・運用する企業」への転換だと説明しています。
メタプラネットグループはすでに、BTC関連商品の運用を担うMetaplanet Asset Managementを米国で設立し、発行体の発掘を担うMetaplanet Venturesも立ち上げており、証券機能を加えることで組成・販売・管理・投資を一体化した体制の構築を目指しています。
商品面では、ビットコインを裏付けとする永久優先株「デジタル・クレジット」の発行を構想しているほか、セキュリティ・トークン(ST)の販売やステーブルコイン決済、レンディングなども構想に挙げました。
登録制の事業領域についても、暗号資産交換業・カストディ業務・レンディング業務・資産運用業への拡充を検討していると明らかにしています。
こうした事業構想の背景として同社は、現預金や国債などに滞留する日本の家計資産約1,190兆円を対象市場と試算し、デフレからインフレへの構造転換を背景に利回りを求める資金移動が進んでいるとの認識を示しました。
25万人の株主基盤にBTC金融商品を展開
メタプラネットは、約25万人の自社株主を含む日本の投資家に対し、メタプラネット証券を通じて段階的に金融商品を提供していく想定を示しています。
グループが企画するBTC連動型金融商品はメタプラネット証券が取り扱い、STなどのデジタル化金融商品はグループが組成を主導して同証券が販売を担う体制を構築する計画です。
一方でSiiibo証券の既存顧客向けサービスは従来どおり継続する方針で、子会社化後はメタプラネットが取締役を派遣しつつ、現取締役陣は職務を続け代表権も変更しないと説明しています。
商号変更にはSiiibo証券の株主総会における定款変更の承認可決が必要で、本件取引が2026年12月期の連結業績に与える影響は軽微になるとの見込みも明らかにしました。
還元率「1.6%」今夏スタート
買収は7月完了予定、当局承認で変更の可能性も
メタプラネットは2026年2月、第三者割当増資で約210億円を調達し、資金の過半をビットコイン購入に充当する方針を示すなど、財務基盤の拡大に向けた動きを進めています。
参考資料では、2028年に「ビットコイン・カンファレンス・ジャパン」の主催を計画するなど、金融・資産運用特区や新NISAといった日本の政策テーマに沿った事業展開も掲げています。
一方で同社は、本件取引のスケジュールや完全子会社化の手続が、関係当局の承認状況や手続の進捗によって変更・延期・中止される可能性があると注記しています。
2026年7月に予定されるクロージングと8月の完全子会社化手続の完了を経て、メタプラネット証券への商号変更やBTC関連金融商品の提供準備が進められる予定です。
関連の注目記事はこちら
Source:メタプラネット参考資料 / サイモン・ゲロヴィッチ氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像





コメント