アンソロピック、一般提供AI「Claude Fable 5」提供開始。限定版「Claude Mythos 5」も

アンソロピックが新モデル提供開始

米AI企業アンソロピック(Anthropic)が、新AIモデル「クロード・フェイブル5(Claude Fable 5)」の一般提供と、「クロード・ミュトス5(Claude Mythos 5)」の限定提供を6月9日に開始した。

クロード・フェイブル5は、同社が「Mythos-class」と呼ぶ高性能モデルを一般利用向けに安全化したモデルだ。アンソロピックによると、同モデルは同社がこれまで一般提供してきたモデルを上回る性能を持ち、ソフトウェアエンジニアリング、知識労働、視覚タスク、科学研究などの領域で高い性能を示すという。

また同社は、クロード・フェイブル5について、AI能力を測るテスト済みベンチマークのほぼすべてで最先端の性能を示したと説明している。特に、長時間かつ複雑なタスクにおいて、同社の他モデルに対する優位性が大きくなるとのこと。

一方のクロード・ミュトス5は、クロード・フェイブル5と同じ基盤モデルを用いるが、一部の安全制限(セーフガード)を解除した限定提供モデルだ。まずはサイバー防御担当者や重要インフラ事業者などを対象とする「プロジェクト・グラスウィング(Project Glasswing)」を通じて提供される。

発表によるとクロード・ミュトス5は、アンソロピックの「クロード・ミュトス・プレビュー(Claude Mythos Preview)」のアップグレード版にあたる。同モデルは、世界のAIモデルの中で最も強いサイバーセキュリティ能力を持つと伝えられている。同社は今後、米政府と協議しながら、サイバーセキュリティ組織向けの信頼済みアクセスプログラムを拡大する計画だ。

クロード・フェイブル5では、サイバーセキュリティ、生物学・化学、モデル蒸留に関する一部リクエストが安全分類器によって検知された場合、回答を同社の次点モデルである「クロード・オーパス4.8(Claude Opus 4.8)」に自動的に切り替える仕組みが導入されている。ユーザーには、この切り替えが発生した場合に通知されるという。

アンソロピックによると、初期データではクロード・フェイブル5の利用セッションの95%以上で切り替えは発生していない。同社は、今回のセーフガードについて、誤検知を減らしながら改善を進める方針だとしている。

価格はクロード・フェイブル5とクロード・ミュトス5のいずれも、100万入力トークンあたり10ドル(約1,604円)、100万出力トークンあたり50ドル(約8,019円)。アンソロピックは、この価格がクロード・ミュトス・プレビューの半分未満だと説明している。なおトークンは、AIモデルが処理するテキストの単位。入力トークンはユーザーがモデルに与えるリクエスト内のトークンを指し、出力トークンはモデルが応答として生成するトークンを指す。

クロード・フェイブル5は、Claude API、Claude Platform on AWS、Amazon Bedrock、Vertex AI、Microsoft Foundryで利用可能だ。またClaude APIおよび従量課金型のEnterpriseプランでは、同日から完全提供されている。

Pro、Max、Team、シート課金型Enterpriseプランでは、6月22日まで追加料金なしで利用できる。6月23日以降は、同プランでの利用には使用クレジットが必要になる予定だ。ただしアンソロピックは、利用可能な処理能力に余裕がある場合、この追加料金なしの提供期間を延長する可能性があるとしている。

またアンソロピックは、クロード・フェイブル5、クロード・ミュトス5、および同等以上の能力を持つ今後のモデルについて、自社サービスおよび外部プラットフォーム経由の利用を含むすべてのトラフィックを30日間保持する方針も明らかにした。同社は、このデータを新たなクロードモデルの学習、または安全性関連以外の目的には使用しないとしている。

クロード・ミュトス5については、現時点ではグラスウィングのパートナーなどに提供対象が限定される。今後は、生物医学研究の加速を目的に、生物学・化学分野のセーフガードを解除した形で、一定の研究者やライフサイエンス組織に提供するプログラムも予定されている。

参考:アンソロピックFable 5モデルページMythos 5モデルページ
画像:PIXTA

関連ニュース

参照元:ニュース – あたらしい経済

コメント

タイトルとURLをコピーしました