
この記事の要点
- FTX創業者SBFがトランプ大統領に恩赦を正式申請
- 認定されても釈放なし・トランプ氏は否定的で実現は不透明
SBF氏が恩赦申請、トランプ氏は否定的
破産した仮想通貨取引所FTXの創業者であるサム・バンクマン=フリード(SBF)氏が2026年6月8日、大統領恩赦を正式に申請したことが明らかになりました。
ブルームバーグの報道によると、この申請はDOJ(米司法省)恩赦局に「服役完了後の恩赦」として登録されたもので、刑期を終えた後に市民的権利の回復を目的とする手続きとされています。
同日に公開されたFOXビジネスのインタビューでは、SBF氏が恩赦を望むかとの質問に「もちろんだ」と答え、最終的な判断は大統領に委ねられると語りました。
一方、トランプ大統領はこれまでSBF氏への恩赦に否定的な立場を示していると報じられており、申請が認められるかは不透明な状況となっています。
最大250人の恩赦検討か
禁錮25年が確定したSBFの恩赦申請とその限界
7件有罪・25年判決、FTX崩壊の法的決着
トランプ氏がSBF氏に対して否定的な姿勢を示している背景には、FTXの崩壊をめぐる一連の有罪判決があり、SBF氏は2023年11月、ニューヨークの陪審から電信詐欺や共謀など計7件で有罪の評決を受けました。
続く2024年3月28日の量刑で、ルイス・カプラン連邦地裁判事は禁錮25年と保護観察3年を言い渡し、約110億ドル(約1.7兆円)の没収も命じました。
検察側は裁判で、SBF氏がFTXの投資家から17億ドル(約2,720億円)超、アラメダ・リサーチへの貸し手から13億ドル(約2,080億円)超をだまし取ったと主張しています。
当時のダミアン・ウィリアムズ検事は判決後、SBF氏が顧客資金80億ドル(約1.3兆円)超を流用し、米史上最大級の金融詐欺を主導したと述べました。
釈放ではなく市民権回復、申請の効力が持つ範囲
今回の申請は、DOJ恩赦局が公開する案件検索ツールに進行中の案件として掲載されています。
この申請は「服役完了後の恩赦」に分類され、仮に認められても有罪判決そのものは残り、効力が生じるのは刑期を終えた後だとDOJ恩赦局の資料は説明しています。
具体的には、刑期を終えた後に投票権や陪審員を務める権利が回復され、就労や住居、教育などに関する制限の解除も対象に含まれています。
SBFの無罪主張とトランプ否定、恩赦実現の壁
恩赦の申請とあわせて、SBF氏はFOXビジネスのインタビューで顧客資金を盗んでいないと改めて主張し、顧客はすでに預け入れ額の約170%に相当する返済を受けていると述べました。
同氏はそのなかで、FTXは最終的に資産が負債を上回る状態にあったと主張し、返済に3年を要したことについては顧客に不利益をもたらしたとの見解を示しました。
また、破綻後の返済額が仮想通貨市場の回復によって増加した点にも言及しており、そのうえで自身の起訴は不当だったとの主張を現在も続けています。
ただし、家族が政権側に働きかけているのかとの質問に対しては「彼らについては答えられない」と述べており、関与の有無については回答を避けています。
一方でトランプ大統領は2026年1月、SBF氏を含む複数の著名人を恩赦する考えはないと述べたと報じられており、ホワイトハウスもその後、同様の立場を維持していると伝えられています。
SBF氏「無罪」を主張
司法と大統領権限、SBFをめぐる二つの手続きの行方
トランプ氏の否定的な立場が伝えられるなかでも、SBF氏をめぐる手続きは複数の流れで進んでおり、有罪判決を不服とする控訴審と恩赦局による審査が並行して続いています。
恩赦局の審査には明確な期限が設けられておらず、大統領は審査状況にかかわらず判断を下せるとされているため、最終的な可否は大統領の裁量に委ねられています。
控訴審の結果は連邦裁判所が判断する一方、恩赦の可否は大統領権限によって決定されるため、両者はそれぞれ独立した手続きとして扱われています。
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Source:ブルームバーグ報道 / FOX Businessインタビュー
サムネイル:AIによる生成画像






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