
この記事の要点
- JPX山道CEOが2026年4月30日、暗号資産ETF上場検討を表明
- 東証でのETF実現なら証券口座で売買可能、参入障壁が低下
- 税制20%化と金商法改正が進行、市場制度の転換点に
まずは仮想通貨(暗号資産)ETFを詳しく
暗号資産ETF「早ければ来年にも」JPX山道CEO
日本取引所グループ(JPX)の山道裕己CEOは4月30日、ブルームバーグTVのインタビューで、ビットコイン(BTC)を含む暗号資産ETFの東京証券取引所への上場を検討していることを明らかにしました。
実現すれば、国内の投資家は既存の証券口座を通じて暗号資産ETFを株式と同様に売買できるようになり、これまで必要とされてきた交換業者への口座開設や秘密鍵管理といったハードルが大きく下がる見通しです。
同インタビューで山道CEOは「法改正が整えば早ければ来年中、現実的には2〜3年以内の実現を見込んでいる」と述べ、資産運用会社からも暗号資産ETF商品の組成に対して「強い関心」が寄せられていると語りました。
JPXは東京証券取引所・大阪取引所・東京商品取引所を運営する世界有数の取引所グループであり、今回の発言は金商法改正案の閣議決定や税制改正大綱への分離課税明記といった制度整備が進む流れの中で示されたものです。
こうした制度面と市場の動向を背景に、日本でも暗号資産ETF上場に向けた動きが本格化しつつあります。
JPX総研が新ルール発表
税率20%と金商法改正、制度整備が同時進行
分離課税20%と「特定資産」追加が柱
日本では2026年度税制改正大綱において、一定の暗号資産(仮想通貨)について現行の総合課税(最高税率55%)から申告分離課税(一律20%)への移行が盛り込まれています。
また、金融庁は2028年までに投資信託及び投資法人に関する法律の施行令を改正し、暗号資産を投信の投資対象となる「特定資産」に追加する方針です。
これらの法整備が完了すれば、国内の資産運用会社が暗号資産を組み入れたETFを正式に組成できるようになります。
暗号資産を「金融商品」に、法改正が始動
税制面の整備と並行して、暗号資産の法的枠組みの見直しも進められています。
政府は4月10日の閣議で金融商品取引法の改正案を閣議決定しており、暗号資産を法律上の「金融商品」として扱う内容が含まれています。
この改正案では、インサイダー取引や相場操縦などの不公正取引規制が初めて暗号資産市場に適用される見通しで、今国会で成立した場合は2027年度中の施行が想定されています。
国内大手6社がETF商品開発、1兆円規模か
こうした制度整備の進展を背景に、資産運用会社の動きも加速しています。
米国では2024年に解禁されたビットコインETFの運用資産が1,000億ドル(約15兆7,000億円)を超えており、有力大学の基金や年金基金、政府系ファンドも運用資産への組み入れを進めています。
海外市場での実績を追い風に、国内では野村アセットマネジメントやSBIグローバルアセットマネジメントなど大手6社が暗号資産ETFの商品開発を検討しており、日本市場の資産規模は1兆円に達するとの見方も出ています。
3年内投資予定「79%」
片山大臣が後押し、SBIはETF上場構想
制度整備が進む中、政治面でも暗号資産ETFの実現を見据えた環境整備を後押しする姿勢が示されています。
片山さつき財務・金融担当大臣は今年1月5日、東京証券取引所の大発会セレモニーで2026年を「デジタル元年」と宣言し、暗号資産ETFの実現に向けた取引環境整備を全面的に応援すると表明しました。
商品設計の具体化も進んでおり、SBIホールディングスは金融庁の認可取得後にビットコインとXRPを組み入れた「SBI・ビットコイン/XRP ETF」を東証に上場する構想を発表しています。
あわせて、ゴールドETFと暗号資産ETFを組み合わせた投資信託の準備も進んでおり、今国会での金商法改正案の成立が日本初の暗号資産ETF実現に向けた重要な節目として注目されています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル= 157.12 円)
国内規制関連の注目記事はこちら
Source:Bloomberg報道
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用






コメント