スニーサイドラボとOPラボ、OP Stackに統合可能な「Privacy Boost」リリース

スニーサイドラボとOPラボがOP Stack向けプライバシーSDKをリリース

オプティミズム(Optimism)のコア開発者であるスニーサイドラボ(Sunnyside Labs)が、OPスタック(OP Stack)チェーンに直接統合可能なプライバシーSDK「プライバシーブースト(Privacy Boost)」を4月20日に発表した。同製品は、オプティミズムのコア開発者による初のプライバシー提供と位置づけられている。なおOPスタックは、オプティミズムが提供するブロックチェーン開発基盤だ。

プライバシーブーストは、OPスタックチェーンに機密コンピューティング機能をもたらすSDKで、暗号化されたトークン転送、プライベートなスマートコントラクトロジック、コンプライアンス対応のアーキテクチャを提供する。現在はスニーサイドラボの顧客向けにOPメインネット上で稼働しており、OPエンタープライズ(OP Enterprise)クライアントには優先的な統合サポートが提供される。

なお、OPラボ(OP Labs)は公式ブログ内で同製品を紹介し、共同創業者のジン・ワン(Jing Wang)氏がコメントを寄せているが、製品の開発・提供主体はスニーサイドラボである。スニーサイドラボは、OPラボなどのコア開発者とともに3年以上にわたりOPスタックのインフラ構築に関与してきた企業。シーケンサー性能やコア基盤の開発に携わっている。

同製品の開発背景として、企業によるブロックチェーン導入においてプライバシーの欠如が大きな障壁となっている点が挙げられている。OPコミュニティを対象とした調査では、オンチェーン決済のスケーリングにおいて、組み込み型プライバシーが30.4%で最重要項目に選ばれ、高速なファイナリティや低手数料、ユーザー体験を上回ったとされる。

プライバシーブーストの機能面では、残高や取引金額を公開せずにトークン送受信を可能とする機密トランザクションが提供されている。この仕組みはUTXO(Unspent Transaction Output)ベースのモデルを採用しており、アカウントモデルと比べてトランザクションのリンク性を低減する設計となっている。

また同SDKは、暗号化データ上で処理を行うプライベートなスマートコントラクトロジックにも対応しいる。これによりネットワーク参加者に情報を開示せずに機密データを扱うことが可能だ。

コンプライアンス面では、プログラム可能なポリシーに基づく監査可能なアクセス制御を実装。制裁スクリーニング用途としてTRMラボ(TRM Labs)が統合されているほか、MiCA(EU)およびBSA(米国)への対応を想定した監査トレース設計が採用されている。なお同社は、プライバシーはデータ公開からの保護を意味するものであり、規制当局などによる正当な監視を遮断するものではないとしている。

OPチェーンへの統合はドロップイン型SDKとして提供され、既存のOPスタックチェーンに大きな変更を加えることなく導入可能とされる。開発者向けにはTypeScript、React、RustなどのSDKが提供されている。

技術的にプライバシーブーストは、ゼロ知識証明(ZKP)と信頼された実行環境(TEE:Trusted Execution Environment)を組み合わせたハイブリッド構成を採用。ZKPによりトランザクションの正当性と機密性を担保しつつ、TEEにより統合の簡素化とスケーラビリティを確保している。これにより、500ミリ秒未満の証明生成と高スループットを実現するとしている。 

また同システムはオープンゼッペリン(OpenZeppelin)によるセキュリティ監査を受けている。強制引き出しメカニズムも備えることで、オペレーターの挙動に依存せずユーザーが資金を引き出せる設計となっている。

なお同製品は、オプティミズムのコア開発者による初のプライバシー提供とされており、今後はOPスタック上で複数のプライバシーソリューションが展開される見通しだ。

参考:ブログ
画像:PIXTA

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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