
FCAがガイダンス案公表
英国の金融行為監督機構(FCA)が、暗号資産(仮想通貨)規制の対象となる活動範囲を明確にするためのガイダンス案を4月15日に公表し、業界からの意見募集を開始した。英国では2027年10月から本格的な暗号資産規制が導入される予定で、今回の動きはその実現に向けたロードマップの一環となる。
今回のガイダンス案では、適格ステーブルコインの発行、暗号資産のカストディ(保管)またはその手配、取引プラットフォームの運営、暗号資産の売買やその仲介、ステーキングの手配といった複数の規制対象活動について、FCAの解釈が示された。これらは、2026年2月に制定された「金融サービス・市場法2000(暗号資産)規則2026」に基づき、今後FCAの監督下に置かれることが決まっている。
暗号資産関連企業は2026年9月30日からFCAへの認可申請が可能となる。FCAは制度理解を促進するためのウェビナーも実施しており、4月29日にはシニア・マネジャーズ・アンド・サーティフィケーション・レジーム(SM&CR)をテーマとした説明会を予定している。 ・今回のガイダンス案に対するパブリックコメントの締め切りは2026年6月3日。FCAは今夏までに規則に関するポリシーステートメントを公表し、最終的なガイダンスは秋に発表する見通しだ。
業界関係者の反応は分かれている。「ザ・ブロック(The Block)」の報道によれば、法律事務所ガーソン・ソリシターズ(Gherson Solicitors LLP)のトーマス・キャッティー(Thomas Cattee)氏は、英国の暗号資産規制について、すでに包括的な枠組みを整えた欧州のMiCA(暗号資産市場規則)と比較して遅れがあると指摘。一方、分散型モバイルウォレット・決済プラットフォーム「ズーモ(Zumo)」の創業者ニック・ジョーンズ(Nick Jones)氏は、「新たなコンサルテーションに疲れを感じる向きもあるかもしれないが、今回の動きは前向きな進展だ」と評価し、FCAの段階的なアプローチは他の法域と比べても体系的で予測可能だと述べた。
FCAはまた、新制度が発効するまで暗号資産は金融プロモーション規制および金融犯罪対策を除き、基本的に規制対象外であると改めて強調。消費者に対し、暗号資産をハイリスク投資と認識し、損失を許容できる範囲で投資するよう呼びかけている。今後は分散型金融(DeFi)や分散台帳技術(DLT)を活用する企業の運用レジリエンス、暗号資産企業向け金融犯罪ガイドの改訂などについても、別途コンサルテーションを実施する予定だ。
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参照元:ニュース – あたらしい経済


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