国内機関投資家の暗号資産観が好転、3年内投資予定「79%」に

この記事の要点

  • 野村HDとLaser Digital、2026年4月16日に機関投資家調査2026を公表
  • 暗号資産「ポジティブ」回答が25%→31%に上昇、見通し改善が鮮明に
  • 3年内に暗号資産投資予定79%、運用資産の配分は「2〜5%未満」が60%で最多
  • ETFや私募ファンド需要拡大で証券各社の参入準備が進行

機関投資家の暗号資産観が好転

野村ホールディングスと子会社のLaser Digital Japan(レーザーデジタルジャパン)は2026年4月16日、国内機関投資家を対象とした「デジタルアセットの投資動向に関する機関投資家調査2026」の結果を公表しました。

暗号資産(仮想通貨)に対する見通しで「ポジティブ」と回答した割合は31%となり、2024年調査の25%から6ポイント上昇しました。

一方で「ネガティブ」と回答した割合は23%から18%へと5ポイント低下しており、機関投資家のセンチメントが全体として好転していることが明らかにされています。

また、暗号資産を分散投資の機会として捉えている回答者は65%にのぼり、前回調査の62%から3ポイント増加しました。

運用現場では、暗号資産がポートフォリオ分散の有力な選択肢として認識されつつあり、機関投資家の資産運用に組み込む動きが広がっています。

3年内投資79%、ETFと私募ファンドに需要集中

半数が2年以内に投資

機関投資家調査の画像画像:機関投資家調査2026より引用

調査では、今後3年間で暗号資産への投資を予定している回答者が79%に達したことも明らかになりました。

そのうち「今すぐにでも」「来年から」と回答した層が投資意向者の約55%を占めており、短期的な投資検討が加速しています。

運用資産全体に占める暗号資産の配分比率については「2〜5%未満」が60%を占めて最多となり、前回調査でも「2〜5%」が最多の支持を集めていました。

なお今回の調査は、2025年12月16日から2026年1月29日にかけてオンラインで実施されました。

対象は国内の機関投資家・ファミリーオフィス・公益法人に在籍する運用担当者518名で、銀行(19%)・損害保険(13%)・生命保険(13%)・ファミリーオフィス(13%)などが主な回答者層となっています。

障壁は「意思決定層」52%、社内環境が課題

現在暗号資産に投資していない理由としては「ファンダメンタルズ分析手法の未確立」が33%で最多となりました。

次いで「カウンターパーティリスク(債務不履行・詐欺・流出等)」が29%、「ボラティリティの高さ」が25%と続いています。

一方で社内的な障壁としては「意思決定層が十分な知見を持っていないため承認が下りにくい」が52%、「意思決定層がネガティブな先入観を持っている」が51%、「取り組みへの主体性・積極性が薄い」が41%となりました。

いずれも意思決定層に関連する要因が上位を占めています。これらの数値は前回調査からそれぞれ3〜5ポイント低下しており、社内環境は改善傾向にあるとされています。

法規制面では「自己資本規制における暗号資産の取り扱い」が50%・「監督指針を含む法規制」が48%・「規制当局からの指導・監督が入るリスク」が48%となり、資本規制と監督リスクが実務上の懸念として残っています。

手法はETFが53%、ステーキング関心も6割超

機関投資家調査の画像画像:機関投資家調査2026より引用

暗号資産への投資手法としては「上場投資信託(ETF/JDR等)」が53%で最多となり、流動性と透明性の高い商品へのニーズが引き続き強い結果となっています。

一方で公募型・私募型を含むファンド形式への関心も高まっており、特に私募型は前回調査から大きく伸長しています。

関連商品では、ステーキングマイニングに66%、レンディング・担保ローンに65%、トークン化アセットに65%、デリバティブに63%が「興味がある」と回答しました。

キャピタルゲイン(価格上昇による利益)に加えてインカム獲得や資産活用を目的とした投資ニーズの広がりが確認されています。また、ステーブルコインについては63%が活用用途ありと回答しています。

円・米ドル・ユーロのいずれにおいても「大手金融機関が発行するステーブルコイン」が最多の支持を集め、発行体の信頼性を重視する姿勢が示されています。

野村ら大手証券が参入準備、ETF解禁を視野

野村HD傘下のレーザーデジタルが2026年中にも日本で暗号資産交換業への登録を申請すると報じられており、大和証券やSMBC日興証券も参入を検討していると伝えられています。

背景には、暗号資産を従来の資金決済法から金融商品取引法へ移行する改革案が2025年に公表されるなど、国内の制度整備が進んでいることがあります。2028年に想定されるETF解禁も視野に、大手証券各社が体制整備を急いでいます。

海外でも、米大手投資銀行のモルガン・スタンレーがビットコイン現物ETFに銀行として初参入するなど、金融機関による機関マネー取り込みが加速しています。

機関投資家の関心は「投資の是非」から「実務的な導入課題」へと移っており、参入準備と制度整備が両輪で進むことで、機関投資家マネーの本格流入も視野に入りつつあります。

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Source:野村HD・Laser Digital調査レポート
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

参照元:仮想通貨ニュース最新一覧【毎日更新】 - 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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