プライバシー重視のケーキウォレットがZcashに対応、シールド取引がデフォルトに

プライバシー機能を強化

プライバシー重視の暗号資産ウォレットを提供するケーキ・ウォレット(Cake Wallet)が、プライバシーコイン「Zcash(ジーキャッシュ)」への対応を1月15日に正式発表した。同ウォレットではZcashのシールド取引がデフォルトで有効化されており、ユーザーが特別な設定を行わなくても、高度なプライバシー保護が適用される。

ケーキ・ウォレットは公式Xで、「Zcashはケーキ・ウォレットにおいて正しい形で実装されている」と説明。取引は原則として常にシールドされた状態で行われ、プライバシー機能はオプションではなく標準仕様として組み込まれているとしている。

Zcashには、取引内容が公開されるトランスペアレント取引と、ゼロ知識証明を用いて送信元・受信先・金額を秘匿するシールド取引の2種類が存在する。ケーキ・ウォレットでは、トランスペアレントアドレス宛に送金する場合であっても、資金は必ずシールドされたアドレスから送信される設計となっており、意図せず匿名性を損なうリスクを防ぐとしている。

また、トランスペアレントアドレスを利用する必要がある場合でも、受信アドレスは支払いごとに自動でローテーションされ、着金した資金は即座にシールド化される。これにより、トランスペアレント取引を利用するケースでも、プライバシー水準を最大限に維持できる仕組みが採用されている。

このほか、Zcash対応ではバックグラウンド同期機能や、追加のパスフレーズを用いた高強度のセキュリティ設定にも対応している。ケーキ・ウォレットは、こうした高度なセキュリティ機能も標準で提供するとしている。

今回のアップデートでは、Zcashユーザーの間で利用が広がっているクロスチェーン取引手法「NEAR Intents」も新たに導入された。これにより、複数のブロックチェーン間で、比較的低コストかつ迅速に、プライバシーを保ったままスワップを行うことが可能になるという。

ケーキ・ウォレットはこれまで、秘匿性の高い暗号資産「モネロ(Monero:XMR)」との関係で広く知られてきたが、今回のZcash対応によって、オンチェーンにおけるプライバシー保護機能をさらに拡充する形となった。 

近年、Zcashをめぐっては、規制との関係からプライバシー機能が議論を呼ぶこともあったが、採用は進んでいる。米ニューヨーク州の規制下にある暗号資産取引所ジェミナイ(Gemini)は昨年後半、Zcashのシールド出金に対応した。

こうした流れの中で、Zcashにおけるシールド取引の割合は全体の23%を超えており、匿名化技術への信頼の高まりや、プライバシーツールの利用が法的リスクにつながるという認識が薄れつつあることを示している。

なお、Zcash財団(Zcash Foundation)は1月14日、米証券取引委員会(SEC)が同財団に対する長年の調査を終了したと発表した。また1月7日には、Zcashの主要開発企業であるエレクトリック・コイン・カンパニー(Electric Coin Company:ECC)の全スタッフが退社し、Zcash関連スタートアップ「cashZ」の立ち上げに向けて動き出したことも明らかになっており、Zcashエコシステムを巡る動向が引き続き注目されている。

参考:発表
画像:PIXTA

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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