米コネチカット州、ロビンフッドなど3社に停止・差止を命令。無免許スポーツ賭博と判断

コネチカット州が「スポーツイベント契約」を賭博と判断

米コネチカット州消費者保護局(DCP)のゲーミング部門が、ロビンフッド・デリバティブ(Robinhood Derivatives)、クリプトドットコム(Crypto.com)、カルシEX(KalshiEX)の3社に対し、オンライン賭博を提供しているとして停止および差止命令を発行したと12月3日に発表した。同局によると、3社は州内で規制される「スポーツイベント契約」を提供しているという。

同局コミッショナーのブライアン・T・カフェレリ(Bryan T. Cafferelli)氏は、「コネチカット州でスポーツ賭博を提供できるのは免許を持つ事業者のみであり、3社はいずれも免許を持たない」と説明した。また仮に免許を取得していた場合でも、21歳未満への提供など複数の州法や方針に抵触していると指摘した。

また同局ゲーミング部門のクリス・ギルマン(Kris Gilman)氏は、これらのプラットフォームが「合法であるかのように誤認させる広告を行っている」と批判し警告した。また同氏は予測市場上の賭けについて「投資ではない」と強調している。

この停止命令により、3社はただちに州内利用者へ賭博関連サービスの提供・広告・プロモーションを中止するよう対応することが求められている。また州内利用者が保有資金を引き出せるようにすることも命じられている。これら命令に従わない場合、州消費者保護法に基づく民事制裁や、ゲーミング関連法令に基づく刑事罰が科される可能性があるという。

なお、同州でスポーツ賭博を合法的に提供できる事業者は、ドラフトキングス(DraftKings)、ファンデュエル(FanDuel)、ファナティクス(Fanatics)に限定されているとのことだ。

今回の措置は、予測市場の「州法上の賭博」としての位置付けを巡り米国で議論が続く中で行われたものでもある。とりわけカルシは事件契約の提供を巡り、複数州で法的争いに直面している。

米テック系メディア「ウェボペディア(Webopedia)」によると、ニューヨーク南部地区でカルシを相手取った集団訴訟が11月26日に提起されたと同月28日に報じられていた。加えて、ネバダ州では連邦裁判所が同州規制当局による執行権限を認める判断を示したとされ、他の州でも停止命令や規制措置が相次いでいると伝えられている。

今回の停止命令は、こうした州レベルでの規制姿勢が一段と厳格化していることを示す動きともいえる。カルシは自社サービスはCFTCの規制下で提供されるイベント契約であり、州賭博法の適用対象とは異なるとの立場を示しているが、今後は州法と連邦法の適用関係が争点となる可能性がある。

参考:消費者保護局US ウェボペディア
画像:PIXTA

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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