
Thunes提携でステーブルコイン送金を200市場に展開
決済大手Mastercard(マスターカード)は2025年11月13日、Thunes(スーンズ)との提携を通じて、ステーブルコインを活用したリアルタイムの送金サービスを世界200以上の市場で展開すると発表しました。
これにより、マスターカードの送金サービス「Mastercard Move」は、従来のカード振込・銀行口座振込・現金受取に加え、ステーブルコインウォレットも送金先として加わります。
同社はすでに150以上の通貨、200以上の市場、100億以上の受取先に送金可能で、今回の拡張により選択肢がさらに広がることになります。
「RLUSD」のカード決済テスト開始
Mastercardが進めるステーブルコイン送金インフラ強化計画
地域格差をなくすリアルタイム送金
発表によると、Mastercard Moveは従来、カード、銀行口座、現金を通じた国内外の送金を支援していましたが、今回の拡張によりステーブルコインウォレットも送金先として統合されます。
主な特長として、以下のものが挙げられています。
- 24時間365日稼働可能なほぼリアルタイムの送金
- 銀行や決済プロバイダーが、カード・口座・現金に加え、ステーブルコインウォレットを提供先として選択可能
- 送金先地域において通貨変動リスクやインフラ未整備による制約を緩和し、金融包摂を支援
ステーブルコイン送金がもたらす市場構造の変化
この動きは、グローバルな送金インフラがデジタル資産を受け入れる方向に進んでいることを示しており、銀行や決済サービスプロバイダーも従来型の送金チャネルに加え、新たな送金手段を提供可能になりました。
さらに、ステーブルコインの利用により、従来のクロスボーダー送金で課題となっていた通貨変動リスクや決済遅延の軽減が可能となり、インフラが十分でない地域や代替的金融エコシステムを活用する市場でも「24時間利用可能な支払い手段」の拡大が期待されています。
この提携を通じて、マスターカードは「トラディショナルな金融(銀行・カード・現金)とステーブルコインなどのデジタル資産を橋渡しする信頼あるプレーヤーとなる」ことを掲げています。
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提携が示すステーブルコイン送金の本格普及の兆し
今回の発表は、Mastercardがステーブルコインを含むデジタル資産の活用に本格的に舵を切ったことを示しており、銀行や決済プロバイダー、エンドユーザーに向けて「より速く、より多様な支払い手段」を提供する姿勢を明確にしています。
MastercardとThunesの提携は、グローバルな送金インフラにおけるデジタル通貨チャネルの本格展開を象徴しており、今後、ステーブルコインを受取手段として選択できる市場やサービスの拡大が注目されます。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=円)
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Source:Mastercard公式発表
サムネイル:AIによる生成画像







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