
RippleとRailがステーブルコイン決済提供へ
米リップル(Ripple)社が、ステーブルコイン決済プラットフォームを提供する「レイル(Rail)」を2億ドル(約294億円)で買収予定であると8月7日に発表した。
発表によると両社は買収に合意しているという。買収完了は、規制当局の承認などの完了条件を前提に、今年第4四半期に完了する見込みとのこと。
今回の買収により、両社は包括的なステーブルコイン決済ソリューションを提供する予定とのこと。レイルは、仮想口座や自動化されたバックオフィスインフラを備えており、リップル社の業務効率向上に貢献するとしている。
このステーブルコイン決済ソリューションでは、ステーブルコインによる入出金やUSDを含む通貨に対応するほか、第三者および社内トレジャリー(財務資産)への支払いも可能とするとのこと。さらに、エックスアールピー(XRP)や米ドル連動型ステーブルコインのリップルUSD(RLUSD)をはじめとした暗号資産(仮想通貨)での取引にも対応するという。
加えて、仮想口座を利用した取引やAPIによる簡易統合、24時間365日稼働のインフラを提供するとのこと。また、60以上のライセンスによるコンプライアンス対応や、グローバル銀行ネットワークによる高い信頼性も備えるとのことだ。
レイルCEOバヌ・コーリ(Bhanu Kohli)氏は今回の買収について、「レイルは過去4年間、ステーブルコインを用いた国際ビジネス決済の最速手段を構築してきました」と説明。また「2025年にレイルは、360億ドル(約5.3兆円)規模のグローバルB2Bステーブルコイン決済のうち10%以上を処理する見通しです」と発表にてコメントした。
なお、リップル社はこれまでに30億ドル(約4,418億円)以上を戦略的買収および投資に充てており、今後もM&Aによる事業拡大を継続する方針だという。
また韓国のデジタル資産カストディ企業BDACSは8月5日、韓国の機関投資家向けにXRPのカストディ(保管)対応を開始したと発表した。これにより、BDACSはアップビット(Upbit)、コインワン(Coinone)、コビット(Korbit)など韓国の主要暗号資産取引所との接続を通じ、規制に準拠した形でXRPを運用可能になったとのこと。
なお、リップル社とBDACSは2月26日に提携を発表。この提携を通じてBDACSは、リップル提供のカストディサービス「リップルカストディ(Ripple Custody)」を活用し、XRPやRLUSDを含むデジタル資産の保管インフラを韓国の機関投資家向けに提供するとしていた。
参考:リップル
画像:iStocks/ivanmollov・Pict-Rider
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参照元:ニュース – あたらしい経済


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