カルダノ財団、原産地・品質証明に役立つトレーサビリティソリューション「Originate」発表
真正性証明ソリューション:Originate(オリジネイト)
カルダノ(Cardano/ADA)の創設組織の1つであるカルダノ財団は2025年6月12日に、製品の原産地と品質を証明するのに役立つブロックチェーン基盤のトレーサビリティソリューションである「Originate(オリジネイト)」を発表しました。
Originate(オリジネイト)は、カルダノブロックチェーンを活用して構築された真正性証明ソリューションであり、製品に関する重要情報をデジタル化して安全にブロックチェーンに記録することによって、様々な情報を信頼できる形でスムーズに検証できるようにするソリューションとなっています。
現代社会では模倣品に対する消費者の警戒感が高まっており、複雑化する各国の規制対応も課題となっていますが、Originateは製品の真正性を証明する手段を提供することで、信頼構築とコンプライアンス対応の両立をサポートするとしています。
この様々な業界ニーズに対応できるように設計されており、具体的な提供価値としては以下のようなものが挙げられています。
- 透明性の向上
サプライチェーン全体にわたる、明確でアクセスしやすい情報を提供。 - 業務効率の改善
プロセスを効率化し、時間とコストを削減。 - 柔軟な統合対応
オープンソース基盤により、各業界に合わせたカスタマイズ導入が可能。 - 設計段階からのスケーラビリティ
スモールビジネスから大企業まで、規模に応じて柔軟に対応。 - 低コストでの導入が可能
高度な検証体制を、経済的に構築可能。 - 製品の真正性を保証
偽造品対策と消費者による製品確認をサポート。
また、Originateは食品・飲料品・高級品・自動車部品・医薬品・化学製品・プラスチック・ワイン・スピリッツなど多くの業界製品の検証にも適応することが可能で、消費者主導の真正性検証で製品の信頼性を高めたり、スムーズに規制対応することができるとされています。
Originateのコア機能と仕組み
Originateでは、製品情報を一元管理できる「統合型プラットフォーム」に加えて、物理製品に紐づけられたIDで製品を簡単に追跡できる「モバイルトラッキング」の機能も搭載されており、API連携によって他システムともスムーズに接続できるとされています。
Originateのコア機能や具体的な流れについては以下のように説明されています。
【Originateのコア機能】
- 統合型プラットフォーム
在庫・情報・プロセスを一元管理し、業務効率とデータ整合性を向上。 - モバイルトラッキング
物理製品に紐づけられた証明書とダイナミックな追跡機能で真正性を可視化。 - ブロックチェーンとAPI連携
Cardanoブロックチェーンでデータの改ざんを防止。APIを通じた柔軟なシステム連携も可能。
【データ収集〜検証までの流れ】
- 収集(Collect)
重要なサプライチェーン情報や認証データをQRコード経由で正確にデジタル化。 - アップロード(Upload)
収集データを安全にアップロードし、ライフサイクル全体を追跡できる固有IDを付与。 - 記録(Create)
検証済みデータをブロックチェーンに恒久的に記録。安全性と真正性を担保。 - 検証(Verify)
QRコードを使って、ブロックチェーンと照合された製品情報を瞬時に確認。
ブロックチェーン技術は「記録された情報の改竄が極めて困難」という特徴を備えているため、数年前から食品や商品などのトレーサビリティ管理でも技術活用が進められています。
このような技術がより広く普及すれば、店頭に並ぶ商品のQRコードをスキャンするだけで原産地・生産者・輸送業者・仲介業者など様々な情報を簡単に確認できるようになるため、安心して商品を購入できるようになり、偽造品などの問題にも対処できると期待されます。
なお「Originateの詳細ページ」では、このソリューションを活用した具体的な事例なども紹介されています。
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source:カルダノ財団公式発表
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