
Binance「ユーザー10億人」の目標が現実的に
最大手の仮想通貨取引所「Binance(バイナンス)」は2025年6月3日、登録ユーザー数が2億7,500万人に達したと公式ブログで発表しました。
発表によると、Binanceは2024年1月以降の約1年半で新規ユーザーを8,000万人以上獲得し、1日平均約15万6,000人、毎秒約1.8人のペースでユーザー数を伸ばしました。
同社はサービス開始から8年足らずで2億7,500万人の規模に達し、NetflixやPayPalなど世界的企業が数十年かけて達成したユーザー数を短期間で獲得しています。
Binanceは今回のユーザー数記録更新について「仮想通貨業界全体にとっても画期的な節目」であると位置付けており、同社が掲げる「ユーザー10億人」の目標に向けた重要な一歩となりました。
ブータンで仮想通貨決済が利用可能に
実用化進む仮想通貨、Binanceの成長を後押し
急速なユーザー増加の背景には、新興国を中心とした仮想通貨普及と金融包摂(ファイナンシャル・インクルージョン)の広がりがあります。
8年でPayPal級の規模に急成長
米決済大手PayPalは創業から約20年後の2019年初頭に累計ユーザー数が同程度の規模に達しましたが、Binanceはわずか8年足らずで同水準に到達しました。
これは、従来の金融サービスでは対応しきれなかった新しいニーズに応え、市場を切り開いてきた仮想通貨プラットフォームならではの急成長と見られています。
実用化が進むBinance Pay
また、ユーザー数の増加とともに仮想通貨の実用性も高まっています。
Binanceが提供する決済サービス「Binance Pay」は、仮想通貨を投資手段から日常的な支払い手段へと変化させています。
2024年にはフランスからアルジェリアへの緊急医療送金に利用され、従来の銀行では困難な迅速送金により人命救助に貢献しています。
また、ブラジルの洪水被害に際しても、Binance Payを通じた緊急支援資金の送付が銀行より迅速に行われたと報告されており、日常の買い物だけでなく、緊急時の資金移動にも対応可能な仮想通貨の実用性が証明されました。
こうした動きは、仮想通貨が単なるデジタル資産から日常生活で使える身近な決済手段へと変化していることを示しています。
日本国内で「BinancePay」提供開始
Binance、規制対応と提携で国際展開を加速
Binanceはユーザー基盤拡大に伴い、各国での規制遵守やサービス強化にも注力しています。
ブラジルで証券業ライセンス取得
2025年1月には、同社がブラジル中央銀行から現地の証券会社Simpaul(シンパウル)の買収について承認を取得し、ブラジルで初となる仮想通貨取引所による証券ブローカーライセンスを得たことが明らかになりました。
Binanceのリチャード・テンCEOは「重要市場であるブラジルで正式なブローカー機関として認可されたのは大きな成果だ。これにより、2025年を21番目の規制認可とともに素晴らしい形でスタートできた」とX(Twitter)上でコメントしています。
決済機能の充実とApple Pay・Google Pay対応
サービス面では決済インフラとの提携拡大が進められています。
Binanceは2025年4月、世界的な決済プロセッサーであるWorldpay(ワールドペイ)と提携しました。
これにより、ユーザーはBinanceアプリでApple PayやGoogle Payに紐付けたクレジットカード等を利用し、より手軽に仮想通貨を買えるようになっています。
20か国以上にサービス展開
実際Binanceは法定通貨から仮想通貨への交換チャネル拡充に力を入れており、2024年末までに125種類以上の法定通貨と1,000種類超の決済手段をサポート、サービス展開国も20か国以上に拡大しました。
さらに2025年5月には、ブラジルの即時決済ネットワーク「Pix(ピックス)」との統合を発表しました。これにより100種類以上の仮想通貨をブラジルの法定通貨レアルに即時変換でき、ユーザーは個人間送金や店舗での支払いがスムーズに行えるようになっています。
こうした取り組みにより、クレジットカードを保有していない層や新興市場のユーザーにとっても、身近で使いやすい決済手段を通じて仮想通貨へのアクセスが容易になっています。
今後さらに取り組みが進展すれば、Binanceが掲げる「ユーザー10億人」という壮大な目標も現実味を帯びてきます。仮想通貨がより広く社会に浸透する未来への期待は高まります。
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Source:Binance公式ブログ
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用





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