ワイオミング州、独自ステーブルコイン「WYST」のテスト開始|7月ローンチの可能性も
ワイオミング州、今後数ヶ月でステーブルコイン発行か
ワイオミング・ステーブル・トークン委員会は2025年3月27日に、独自ステーブルコイン「WYST」のテストを開始したことを発表しました。
同委員会は、ワイオミング州のステーブルコイン関連法案に基づいて2023年3月に設立され、ワイオミング州独自の米ドルステーブルコインであるWYSTの発行権限を持っています。
同委員会によると、複数のブロックチェーンにおいてWYSTのテストが開始されました。同テストは2025年第2四半期中に実施される予定です。
A quick demo of how WYST may be moved across chains is presented below.
The Commission looks forward to announcing other engagements in the near future as we work towards issuance of a fiat-backed and fully-reserved stable token in the coming months. pic.twitter.com/OwCvM1CkZO
— Wyoming Stable Token Commission (@wyostable) March 26, 2025
WYSTが複数のチェーン間で移動する簡単なデモを以下に示します。
同委員会は、今後数ヶ月以内に法定通貨に裏付けられたステーブルトークンの発行に向けて取り組む中で、近い将来に他の取り組みを発表することを楽しみにしています。
ワイオミング州のマーク・ゴードン知事の公式サイトでは、2025年7月中のローンチを目標にしていると記載されています。
ゴードン知事は今回の発表にあたって、以下のようなコメントをしました。
ワイオミング州のブロックチェーンとデジタル資産の法律に対する先進的なアプローチは、他の州だけでなく連邦政府にとってもモデルケースとして位置付けられています。
レイヤーゼロ、WYSTの発行パートナーに
相互運用性関連のプロトコルであるレイヤーゼロ(ZRO)が、WYSTの発行パートナーに選定されたことも明らかになりました。同プロトコルは、WYSTのテストに伴って技術的なサポートを行っていると見られています。
We’re honored to be chosen by Wyoming as the token issuance partner for WYST, the first fiat-backed and fully-reserved stablecoin issued by a public entity in the United States.
There’s no clearer signal of where finance is heading than a U.S. state putting the dollar onchain. pic.twitter.com/IkinTrmKYG
— LayerZero (@LayerZero_Core) March 26, 2025
米国の公的機関が発行する初の法定通貨に裏付けられたステーブルコインであるWYSTのトークン発行パートナーとして、ワイオミング州に選ばれたことを光栄に思います。
米国政府がドルをオンチェーン化するというのは、金融がどこに向かっているのかを明確に示すものです。
上記に伴って、WYSTがOFT標準で発行されることも発表されました。OFT標準は、レイヤーゼロのトークン規格です。同規格の特徴として、複数のブロックチェーン間でシームレスなトークン送受信が可能になる点が挙げられます。
現在、同委員会とレイヤーゼロによって、WYSTのテストトークンがイーサリアム(ETH)、アバランチ(AVAX)、ソラナ(SOL)など複数のチェーンで展開されています。
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Souce:ワイオミング・ステーブル・トークン委員会公式X
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:AIによる生成画像