メタプラネット、エリック・トランプ氏を戦略的顧問に任命 |株価急騰でストップ高
エリック・トランプ氏を戦略顧問に起用
ビットコイン(BTC)を積極的に購入していることで知られる東証上場企業「メタプラネット(Metaplanet)」は2025年3月21日、新設した「ストラテジック・ボード・オブ・アドバイザーズ(戦略的顧問会議)」の初代メンバーとして、ドナルド・トランプ米大統領の次男エリック・トランプ氏を迎えたことを発表しました。
公式発表によれば、このストラテジック・ボード・オブ・アドバイザーズは世界中から影響力のある有識者や専門家を集め、ビットコインの発展と金融イノベーションの推進に貢献することを目的としています。
エリック・トランプ氏は不動産、金融、ブランド開発、戦略的事業成長などの分野で豊富な経験を持ち、仮想通貨の普及において積極的な発言を行う著名人の一人として知られています。
エリック・トランプ氏起用の背景
メタプラネット社がエリック・トランプ氏を起用した背景には、同社のビットコイン重視の事業戦略が挙げられています。
同社代表取締役CEOのサイモン・ゲロヴィッチ氏は公式発表の中で次のように述べています。
エリック・トランプ氏をストラテジック・ボード・オブ・アドバイザーズの初代メンバーとして迎えることを大変光栄に思います。
彼の卓越したビジネスセンス、ビットコインコミュニティへの深い愛情、そしてグローバルなホスピタリティの視点は、メタプラネットが世界有数のビットコイン・トレジャリー企業となるための大きな推進力となるでしょう。
BitcoinTreasuries.NETによると、メタプラネットは現在までに約3,200 BTC(2億7,000万ドル/400億円相当)を保有しており、3月21日時点でビットコイン保有量において世界企業ランキングの第10位にランクインしています。
同社は、今後も新株予約権発行や社債発行による資金調達「2025年‐2026年 ビットコイン計画」を通じて2025年末までに10,000 BTC、2026年末までに21,000 BTCにまで保有を拡大する計画であることを明らかにしています。
エリック氏起用発表で株価が急騰
エリック・トランプ氏起用のニュースを受けて、メタプラネットの株価は東京証券取引所スタンダード市場で急騰しました。
同社株は前営業日終値の4,030円から一気に700円高(+17.37%)となる4,730円まで上昇し、ストップ高水準で取引を終えました。
この17%超の上昇により、同社株価は再び過去最高値圏に達しています。メタプラネット株はビットコインの価格動向に反応する傾向があり、今年1月にはトランプ米大統領の就任に伴う仮想通貨規制緩和の期待を背景に一時ストップ高の4,935円を記録しました。
メタプラネット社は2024年に従来のホテル事業から「ビットコイン・ファースト」の方針へ大胆に転換して以降、企業資産で大量のBTCを取得・保有する戦略を進めてきました。同社株価はこの1年間で約4,800%も急騰しており、これは同期間における日本株で最大の上昇率となり、大きな話題を呼びました。
日本国内で拡大するビットコイン保有の動き
メタプラネットのように企業が自社資産でビットコインを大量に保有する動きは、日本国内でも近年顕著に広がっています。
日本では他にも株式会社リミックスポイントが2024年9月に、自社資産の運用として15億円規模のBTC購入計画を発表しました。その後、同社の株価は発表前の300円台から一時900円を突破するなど、わずか半年ほどで約3倍に上昇し、投資家や仮想通貨業界から注目を浴びました。
今後もビットコイン市況や規制動向を注視しながら、メタプラネット社の戦略がどのように展開されていくのかに注目が集まっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=149.37円)
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Souce:メタプラネット公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:AIによる生成画像