ブラジル、ビットコインによる給与支払いを合法化へ|新法案の審議開始
ブラジル議会、BTC給与法案を審議へ
ブラジル国民議会は2025年3月14日、労働者がビットコイン(BTC)などの仮想通貨で給与を受け取れるようにする新法案を受理したことが明らかになりました。
現地メディア「Livecoins」によると、この法案は、ルイス・フィリップ・デ・オルレアン・エ・ブラガンサ議員(ドン・ペドロ2世の子孫)によって提出され、国内の労働環境のデジタル化を推進する目的があると報じられています。
本法案では、労働者と雇用主が合意した場合に限り、給与の最大50%をビットコインなどの仮想通貨で受け取ることが可能になると提案されています。また、支払い割合は労働者の意思を尊重し、法定通貨(ブラジル・レアル)での受け取りも保証される仕組みが求められています。
仮想通貨での給与支払いが税制や労働法にどのように適用されるかは、今後の審議で明確になる見込みです。
なお、この法案は下院で分析・審議され、本会議で過半数の賛成を得て承認されれば、連邦上院による評価に送られることになります。
南米で広がる仮想通貨給与の動き
本法案が成立すれば、ブラジル国内での仮想通貨採用が一層進む可能性があります。ビットコインをはじめとする仮想通貨による給与支払いは、送金コストの削減や資産の流動性向上につながると考えられています。
一方で、ビットコインの価格変動リスクや税制面の不確実性など、解決すべき課題も指摘されています。同様の動きは過去にもあり、2021年にはアルゼンチンで仮想通貨給与の合法化が提案されましたが、記事執筆時点では法制化には至っていません。
南米ではインフレ対策や金融包摂の一環として仮想通貨の利用が拡大しており、今回のブラジルの動きもその流れの一部と考えられます。
ブラジルのビットコイン給与合法化に向けた動きは、同国の仮想通貨市場の発展に大きく影響を与える可能性があります。今後の法案審議の進展や、ブラジル政府の規制動向に注目が集まります。
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Souce:Livecoins報道
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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