タイSEC、USDT・USDCの利用を承認|前向きな仮想通貨政策が続く
タイでステーブルコイン解禁
タイSEC(タイ証券取引委員会)は、2025年3月6日に公式の声明で、ステーブルコインの利用を承認したことを発表しました。
承認されたステーブルコインは、USDT(テザー)およびUSDC(USDコイン)の2つです。承認されたことでUSDTおよびUSDCはICO投資や仮想通貨取引所の取引ペアとして利用可能になります。
タイSECは、ICOや仮想通貨取引所で基本取引ペアとして使用できる仮想通貨を指定しています。
これまでに指定された仮想通貨は、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、エックスアールピー(XRP)、ステラルーメン(XLM)、およびタイ中央銀行が決済テスト用に使用する5銘柄となっています。
今回の発表によって、USDTおよびUSDCが同リストに加わることになります。タイSECによると、2025年2月に同リストの更新に関する意見公募を実施し、大半の回答者が賛成しました。
USDTを発行するテザー社のパオロ・アルドイノCEOは公式発表で次のようにコメントしています。
当社はタイ市場を高く評価しており、サービスを拡充していく方法を継続的に模索しています。
当社の最優先事項は、タイのユーザーに安全で透明性があり、信頼性の高いステーブルコイン体験を提供することです。
同社によると、タイにおける仮想通貨取引量の約40%をUSDTが占めています。
タイで進む仮想通貨政策
タイでは、直近で仮想通貨に友好的な動向が複数見られています。2025年1月には、タイの人気観光地プーケットで仮想通貨決済の試験導入計画が発表されました。
この計画では、観光客が本人確認を完了すると、ビットコインで決済できるようになります。同計画の実行にあたり、タイのピチャイ財務相は「違法なことは一切行わない」とコメントした上で、現行法で対応可能という見解を明らかにしました。
また、タイSECはビットコイン現物ETFの上場を検討しており、この動きを米大手メディアのブルームバーグが報じました。
ブロックチェーン関連のデータを分析するChainalysisが発表した2024年の仮想通貨採用指数において、タイは16位にランクインしています。
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Souce:タイSEC発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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