Paradigm「議論よりもリリース」イーサリアムの開発加速を呼びかける
ParadigmがETH開発の加速を呼びかける
仮想通貨特化の大手VCであるParadigmが、2025年1月25日に投稿した記事で、イーサリアム(ETH)の開発を加速させるように呼びかけました。
Paradigmは「イーサリアムの加速」と題した記事を投稿し、イーサリアムにおける開発の遅さと関係する諸問題を指摘した上で、加速させる必要性を指摘しました。
We haven't yet the fundamental limits of what we can do.
Ethereum should reach the efficient frontier of what’s possible before arguing about how we would choose between our values once we’ve hit those limits.
Shipping faster will help Ethereum get there.
Instead of "should we… pic.twitter.com/34uvM4D1S0
— Georgios Konstantopoulos (@gakonst) January 25, 2025
私たちには、まだ技術的にどこまで可能なのか、その限界点が見えていません。
イーサリアムでは、限界点に達したときに何をするべきかという議論の前に、効率化の限界に到達する必要があります。
より早くリリースすることは、イーサリアムがそこに到達するのに役立ちます。「XとYのどちらを行うべきか?」ではなく「両方行うべき」というのが答えになるかもしれません。
記事では、イーサリアムの開発において技術的な選択をする際、L1・L2、分散化・効率化、金融・非金融ユースケースなど、価値観をめぐる議論に偏りがちだと指摘しています。
Paradigmは、イーサリアムは現時点で開発の限界点に達していないため、こうした議論は時期尚早という見解を示しています。そのうえで、議論の前に「現在のイーサリアムでできる効率化を限界まで行っていくべきです」と指摘しました。
また、アップグレードのリリース速度が遅いと指摘し、年間でより多くのアップデートを行うべきと主張しています。
イーサリアムのコミュニティには「分散性を維持するためにプロトコルの変更を遅らせる」という考え方が存在していると指摘した上で、このような認識ではプラットフォームとしての競争力を維持できないという見解を示しました。
イーサリアムの直近の課題
Paradigmは現在のイーサリアムには、そもそも議論の余地がない課題があるとも指摘しています。一例として、以下のようなトピックを列挙しました。
- L2のスケーリングとセキュリティ保護
- ノードオペレーターに負担をかけないL1スケーリング
- AA(アカウント抽象化)によるウォレットUXとセキュリティ向上
上記のような課題の改善が、アップグレードの少なさなどによって遅延していると主張しています。
諸問題を解決するために、コミュニティが早くリリース・実行することの重要性について同意するべきとも主張しました。
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Souce:Paradigm発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用