アルトコインシーズンは終わり?複数のアナリストが「供給過多」の問題を指摘

アルトコインシーズンは終わり?複数のアナリストが「供給過多」の問題を指摘(Is Altcoin Season Over? Several Prominent Analysts Point to "Oversupply" Issue)

トークン大幅増で仮想通貨市場に変化

仮想通貨業界ではアルトコインシーズンの到来を期待する意見が多く出ていましたが、現在は「アルトコインシーズンはすでに終了したのではないか」という複数の見解が注目を集めています。

このような見解は複数の著名アナリストやトレーダーから語られており、Xで12万人以上のフォロワーを有する著名アナリストのアリ・マルティネス氏(@ali_charts)も2025年1月25日に少数派の意見として「アルトコインシーズンは来ない」という見解を紹介しています。

アルトコインシーズンが来ない理由としては「トークンの数が多すぎること」が挙げられており、「アルトコインの数は2013年〜2014年頃は500種類未満、2017年〜2018年のアルトコインシーズン時でも3,000未満だったが、現在は3,640万以上にまで増加している」と指摘されています。

マルティネス氏が投稿した画像では「2021年頃からソラナ基盤のアルトコインが大幅に増加していること」も示されていて、「アルトコインの供給量が急増したことによって仮想通貨市場は大きく変化した」とコメントされています。

少数派の意見:アルトコインシーズンは来ない!

現在、アルトコインの数は3,640万以上にのぼります。2017年〜2018年のアルトコインシーズンの時の3,000未満、2013年〜2014年の時の500未満と比べると大幅に増加しています。

このような膨大な供給により、市場は大きく変化しました。

「期待を下げてポートフォリオを見直すべき」との意見も

「アルトコインの数が多すぎる」という意見は経済学者で仮想通貨トレーダーのアレックス・クルーガー氏からも語られており、2025年1月25日のX投稿で「トークンの供給量が需要を大きく上回っている」と指摘されています。

クルーガー氏は「アルトコインシーズンは今後も起きるだろうが、その期間は数日から数週間と短くなるはずだ」と述べており、「アルトコインシーズンに対する期待値を下げてポートフォリオを見直すべき」との意見が投稿されています。

同氏は一部のアルトコインは今後も上昇するとの見方を示していますが、「株式と同じように今は優れたコインを選ぶのが非常に難しくなっている」とも語っています。

トークンが多すぎる。今後も無限に増え続ける。トークンの供給量が需要を大きく上回っている。

これは全てが長期間にわたって上昇する「アルトシーズン」を期待するのが的外れである理由を示しています。アルトシーズンは今後も起こるでしょうが、その期間は数日、長くても数週間ほどになるでしょう。

期待値を調整し、ポートフォリオを適切に再構成してください。

アルトシーズンの欠如は、市場全体の時価総額が劇的に増加しているにも関わらず、仮想通貨投資家のセンチメントが低迷していることを説明しています。

優れたコインを選ぶのは今や非常に困難になっています。これは優れた株式を選ぶのが非常に難しいのと同じです。特に現在はAI革命の影響でほとんどの株式がS&P 500を下回っています。Nasdaq 100はなおさらです。

取引所のミームコイン上場ラッシュに対する批判も

また、2025年1月26日にはXで161万人以上のフォロワーを有する匿名トレーダーのAsh Crypto(@Ashcryptoreal)氏からも「アルトコインやミームコインの乱立」を批判する意見が投稿されています。

同氏は「アルトコインやミームコインの乱立によって仮想通貨市場が希薄化している」と指摘している他「取引所は取引量を増やしてユーザー基盤を拡大するためにミームコインばかり上場させている」とも指摘しており、「一部の個人投資家はそのようなミームコインを購入するが、価格下落で多くの人が諦めてしまう」とも説明しています。

このように指摘するAsh Crypto氏は「誰でもボタン1つでトークンを発行できる時代に何が期待できる?」と疑問を呈しており、「今のような状況ではトークン発行者・インサイダー・取引所しか利益を得られない」と指摘しています。

なぜアルトシーズンが遅れているのか?

2013~2014年:500トークン
2017~2018年:3,000トークン
2021年:30万~300万トークン

2025年現在のトークン数は3,640万
さらに今後は1億種類に達する見込み。

市場は完全に希薄化しており、取引所は取引量を増やしてユーザー基盤を拡大するためにミームトークンばかり上場させています。個人投資家はこれらのミームトークンを購入しますが、1週間で80%も価格が下がり、多くが人が諦めてしまいます。

誰でもボタン1つでトークンを発行できる時代に一体何を期待できますか?さらに大手取引所が優れたプロジェクトではなく、こういったミームコイントークンの上場を優先している状態では、利益を得るのは次の人たちだけです。

  • トークン開発者
  • インサイダー
  • 取引所

これらの投資で実際に利益を上げているのは、わずか1%の購入者のみです。この事実はオンチェーンデータを見れば確認できます。

トークンやミームコインを簡単に発行できるサービスは現在も続々と登場してきているため、今後も仮想通貨やミームコインの数はさらに増加していくことになると予想されます。

しかし、優れた性能・機能・実用性を備えたアルトコインの数は限られていて、投機的な目的以外で実際に活用されているトークンの数も限られているため、専門家の間では「今後は実用性を備えた一部のアルトコインのみが生き残ることになる」と予想する意見も増えてきています。

なお、アルトコインシーズンについては「遅れてはいるが兆しは見え始めている」といった意見も見られており、仮想通貨市場分析プラットフォーム「Glassnode」の共同創設者らは24日の投稿で「前回のサイクルでは2月にアルトコインシーズンが始まった」と報告しています。

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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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