仮想通貨悪用のマネロン、2024年に13億ドル記録|前年比で約280%増加
仮想通貨のマネロンが増加
ブロックチェーンのセキュリティ関連企業PeckShieldが2025年1月13日にX(Twitter)アカウントで、2024年に仮想通貨を利用したマネーロンダリングが13億ドル(約2,000億円)を記録したと発表しました。
PeckShieldによると、2024年のマネーロンダリングは13億ドルで、2023年に記録された約3.4億ドル(約530億円)を大きく上回り、約280%増加しました。調査は、主に100万ドル(約1.5億円)の損失を伴うハッキング事例に焦点を当てています。
#PeckShieldAlert The total value of hack-related crypto laundering in 2024 is $1.3B, marking a significant increase of 280% from the $342M recorded in 2023. This surge is possibly driven by rising crypto prices. (Our analysis focused on a limited set of reported instances… pic.twitter.com/3ksBc2HLuA
— PeckShieldAlert (@PeckShieldAlert) January 13, 2025
2024年のハッキング関連のマネーロンダリングは総額13億ドルを記録しました。2023年の3.4億ドルを大きく上回っており、前年比で280%増加しています。
この急増は、仮想通貨価格の上昇によって引き起こされた可能性があります。また、当社の分析は、100万ドルを超えるハッキング損失に関する報告された限られたケースに焦点を当てたものです。
PeckShieldはマネーロンダリングの額面が増加している背景に、仮想通貨市場全体の上昇が影響している可能性があると指摘しています。
マネーロンダリングに最も使用されている手法として、仮想通貨ミキサーとチェーンホッピングが挙げられました。
仮想通貨ミキサーは取引履歴のプライバシーを確保するためのもので、マネーロンダリングに活用されていると当局に問題視されています。一方、チェーンホッピングは、複数のチェーン間で資産を送受信することで、履歴を隠蔽するものです。
全体のマネーロンダリングのうち、仮想通貨ミキサーは25.5%使用され、チェーンホッピングは約24.7%使用されました。両者で全体のマネーロンダリングを占めています。
ハッキング事件による損失は21億ドル
PeckShieldによると、2024年の仮想通貨に関連するハッキング事件は300件を超え、損失額は約21億ドル(約3,300億円)を超えました。
依然としてDeFiプロトコルが主要なターゲットであるものの、近年の傾向としてハッカーは脆弱な組織や個人を狙うケースが増えていると指摘しました。
一方で、フィッシング詐欺の被害は減少傾向にあります。2024年に記録された被害額は8.3億ドル(約1,200億円)で、2023年に記録された約11億ドル(約1,700億円)と比較して、約24%減少しました。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.9円)
セキュリティ関連の注目記事はこちら
Souce:X投稿
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用