ティム・スコット上院議員、SEC規制を批判し仮想通貨業界の改革を提唱
スコット氏「過剰なSEC規制を見直す」と表明
米国上院議員であるティム・スコット氏は2025年1月8日に、SEC(米国証券取引委員会)委員長ゲイリー・ゲンスラー氏を批判した上で、次期委員長に指名されたポール・アトキンス氏を支持する意向をX(旧Twitter)の投稿で表明しました。
スコット氏は、今月20日に退任予定のゲンスラー氏の過剰な規制方針が「アメリカの資本市場と経済に損害を与えた」と非難し、アトキンス氏がこの問題を解決するために不可欠な存在であることを強調しました。
Paul Atkins' extensive experience in financial regulation will be critical to reversing the harm @SECGov Chair Gary Gensler has done to our capital markets and U.S. economy.
I look forward to working with my colleagues to quickly consider his nomination @BankingGOP. pic.twitter.com/jNtnpJAwhX
— Tim Scott (@SenatorTimScott) January 7, 2025
ゲーリー・ゲンスラー委員長が我々の資本市場と米国経済に与えた損害を取り戻すため、ポール・アトキンス氏の金融規制における豊富な経験は不可欠である。
また、スコット氏は「仮想通貨の未来は、透明性と法的明確性に基づくべきだ」と主張し、ゲンスラー氏の政策が国内企業を他国へと追いやった現状に警鐘を鳴らしました。その一方で、適切な法規制を整備する中で、米国を仮想通貨イノベーションの中心地とする目標を掲げています。
ゲンスラー氏が業界に与えた影響
ゲンスラー氏は2021年のSEC委員長就任以来、仮想通貨を未登録証券とみなす方針に基づく規制を推進してきました。その結果、Ripple社やCoinbase(コインベース)などの企業が法的措置を受ける事態に直面し、長期にわたる法廷闘争が現在も続いています。
また、SECの厳格な方針により、特に中小規模のスタートアップが大きな打撃を受けたとされています。これに対しスコット氏は「SECはイノベーションを促進するどころか、停滞させる結果を招いている」と述べ、包括的で現実的な規制の必要性を訴えました。
今後、SECの新たな指導の下で仮想通貨業界がどのように発展していくのか、米国市場やグローバル市場への影響に注目が集まっています。
さらに、トランプ新政権では、SECをはじめとする主要なポストに仮想通貨支持派の人物を起用する可能性があると報じられており、業界から大きな期待が寄せられています。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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