イーサリアムL2のBase、取引量10倍以上に|AIエージェントが成長を牽引か
Base急成長でOP・ARB超えも
海外大手仮想通貨メディアThe Blockの2024年12月26日のデータによると、Baseの取引量が拡大しており、他のL2よりも高い成長を記録していることがわかりました。
The Blockが集計するデータによると、Baseは12月25日に約800万件のトランザクションを処理しています。2024年3月には50万件前後であったことを考慮すると、過去1年弱で10倍以上の成長しました。
一方で、他のイーサリアムL2は、Baseと比較すると低成長の傾向が見られます。12月25日のデータではArbitrum Oneは約200万件、OP Mainnetは100万件となっており、Baseの水準には達していません。
BaseはTVLに関しても大きな成長を見せました。DeFiに関するデータを集計するDeFiLlamaによると、BaseのTVLは約36億ドル(約5,600億円)でイーサリアムL2の中では最大となっています。2位のArbitrum Oneは約30億ドル(約4,700億円)です。
L2関連のデータを集計するL2Beatによると、全てのトークンの価値を含めたTVLは依然として、Arbitrum Oneがトップで約180億ドル(約2.8兆円)となっています。ただし、Baseも130億ドル(約2兆円)と迫っている状態です。
急成長の裏で、Baseはスケーリングの問題に直面しています。Baseの開発チームによると、アーカイブノードに要求される容量が週500GB増加しており、解決策として今後スケーリングソリューションであるRethを2025年に導入する予定です。開発チームによるとRethを導入することで、ディスク使用量を80%軽減できます。
AIエージェントが成長を牽引する可能性
Baseは2023年のローンチ当初、Friend.techの登場によって注目を集めました。その後、ミームコインが流行するなどのトレンドが見られています。
今後、Baseの成長を牽引するものとして、コミュニティではAIエージェントが注目されています。Base構築のAIエージェントのプラットフォームであるVirtuals ProtocolのVIRTUALトークンは、CoinMarketCapによると過去1カ月で価格が約3倍に上昇しました。
Baseを主導する米大手仮想通貨取引所のcoinbase(コインベース)も、AIエージェントに注目しています。2024年8月にはAI関連の助成金プログラムを開始し、10月にはAIエージェントを作成できるツールを公開しました。また、12月に公開したレポートでは、コインベースのVC部門が注目のトピックとしてAIエージェントを挙げています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.8円)
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Souce:The Block報道
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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